ラストに行き着くまでずっと
湿地帯の豊かな自然が美しかった
「センス・オブ・ワンダー」(レイチェル・カーソン著)を思い出しました
荒々しい野生の奥深い湿地に
ポツンと建つ電気もない小さな一軒の家
家族が1人消え..2人消え..
見捨てられた6歳の少女カイアが
ひとりで生きることを強いられ
たった1人で水辺に佇んでる
何故
町の人々は少女を放置したのでしょうか
絶望的なほどの孤独の中で懸命に生きる少女を
差別の目で見るのでしょうか
そこがちょっと理解出来なかった
物語は1人の男が沼地で倒れてるところから始まる
本当に殺人なのか?
ミステリーのようだけど
話の本質はカイアの人生だったと思う
動物を手懐けるように近づいてきた優しい男
珊瑚の色のドレスと涙の花火
切なる想いはいつだって
海岸に打ち寄せる波がさらっていってくれる
鳥は見守るように上空を羽ばたき
寂しい夜にはあらゆる生物が鳴いて話しかけてくれる
カイアの息づかいと自然が交わって
ぁぁ共に生きてるんだなと思った
鑑賞後の余韻の中で思う
"自然が教師"
死の真相すら本作らしい美しさがありました