『空飛ぶタイヤ』本木克英監督作品。
銀行内で100万円が紛失した事から不正が明らかになる物語。
“シャイロック”とはシェイクスピアの戯曲「ヴェニスの商人」の中に出てくる高利貸の男の名前とのこと。
佐藤隆太演じる銀行員の滝野が不正融資の片棒を担いでしまった事から歪みが生じ、大きな不正が明らかになっていく様。
一応主人公は阿部サダヲ演じる西木係長が不正に気付いて暴いていくという流れ。
ラスボスが存在する勧善懲悪な話にはなるんだけど、紙一重で正義にも悪にもなるという。
でも池井戸潤原作らしい「最後は正義が勝つ!」というカタルシスとはちょっと違う。
やっぱどっちに転ぶかは紙一重としか言いようがない。
ほんの出来心…で片付けるのもねぇ。
それぞれの立場になって考えると誰かを責めるのも難しいし。
人間の嫌な面も良い面も見れる面白い作品でした。