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破戒のYOONのネタバレレビュー・内容・結末

破戒(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

原作読んだことないからわからないけど、かなり構成としてはわかりやすかった。「部落差別ってなに?」みたいな人でも、なんならそういう人こそ見てほしい映画。
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「穢多と呼ばれる人も天皇の赤子(せきし)としてロシアと戦ってる」っていう丑松の批判、すげぇ…と思った。平民は平等ってなってもなお差別され続ける人たちも、天皇や国が相手なら戦地に駆り出されるこのちぐはぐ感をよく表しているなと思った。「搾取」は等しくされるのに、「恩恵」は等しくないっていまの日本でも全然あるな〜と思う(クソすぎ)
「部落差別がなくなっても、新しい差別が生まれる」っていう話も凄かった。その通りだし、「人間は愚かだから差別をするのではなく、弱いから差別をする」ってその本質が語られていたのもびっくりした。120年前の日本を描いた話だけど、いまの日本社会が意識しなければならないことがたくさん散りばめられてた。
間宮くんがインタビューで「何度か映像化されてきた作品を今やる意味がわかった」って言ってたけど、本当にそう。日々色んな差別が起きているこの世界や社会に生きる私たちは、見ておくべき映画だと思う。
原作も読んでみたいなと思った。
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2024年25本目
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