マケドニア共和国出身のミルチョ・マンチェフスキー監督作。
3幕構成(緩やかに関連がありますが別の物語)で、3人の女性の母性を捉えた作品です。
1.中世マケドニア時代。子供を切望する二人は、巨岩にロープを巻きつけ祈りを捧げたりしている。ある日、老魔女のもとを訪れると、老魔女は子供を授けるかわりにある条件を伝える。無事男の子を授かった二人だが。。
2.現代。雨の日、老人を轢いてしまったタクシー運転手のブランコ。近くのアパートから打ちひしがれる彼の様子を見ていた女性ロドナと彼は結ばれることになる。体外受精により双子を授かる二人だが。。
3.ロドナの姉カトリーナと夫は、キレという5歳の男の子を養子に迎える。過去のトラウマを抱えているのか何もしゃべらず自閉症のようなキレ。愛情を注ぐカトリーナにいつまでも心を開いてくれないキレはある日姿を消すが。。
神話、運命、サスペンス要素。。
3人の母性の苦悩に心揺さぶられる良作でした。
タイトルの『Willow(柳)』は、1と2で象徴的に出てきます。
印象的なこのジャケ写は、1の冒頭で夫婦がロープを巻きつける巨岩がモチーフになってますが、どんな伝承なんでしょうか。
レインダンス映画祭: 最優秀監督賞
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