2023年のアメリカ・中国合作映画。2018年公開の映画『MEG ザ・モンスター』の続編。
まさかの続編。でもまぁ需要があるのは分かる。サメ映画の中でも一般向けな作風だし、純粋にエンタメ映画として鑑賞出来る。巨大ザメや、テロリスト相手に立ち回るジェイソン・ステイサムの頼もしさが魅力だ。
マイナス点としては、まず脚本の弱さが挙げられる。ここは前作同様。サメ映画ということを考えればこんなものなのかもしれないが、あまりにも薄っぺらすぎる。後半は盛り上がるが、それまではパニック映画としても弱い。映像の美麗さは申し分ないが、中盤までは迫力に欠けて退屈であった。前作同様に中国との合作映画であるが、資本がそうだと露骨に感じるのもよろしくない。脚本が薄いせいでそれがより際立ってしまう。中国のキャストを主要で使うのが悪いのではなく、それに説得力を持たせてほしい。ジェイソン・ステイサムが頑張っているだけに、そこの温度差が感じられて残念だ。
サメ以外にも脅威が登場し、海洋生物版『ジュラシック・パーク』みたいなノリ。こうして見ると人間ってちっぽけな存在だなと。そんな中で主演のジェイソン・ステイサムだけは存在感が違う。霊長類というか、生物最強なのではと思える頼もしさだ。
駄作かと思ったが、後半の盛り上がりを考えれば無難な出来。第44回ゴールデンラズベリー賞で、監督賞と作品賞と主演男優賞にノミネートしてしまったが、その割にはそこそこ楽しめた。ステイサム好きなら観て損は無い。
