あさひ

愛と激しさをもってのあさひのレビュー・感想・評価

愛と激しさをもって(2022年製作の映画)
4.4
ドゥニ様の新作をようやく。
相変わらずドゥニの映画はよくビノシュが脱ぐなぁという印象。ビノシュの体がどれだけ老いを感じさせても、やっぱり魅力的なのは知性を感じさせるからなのかなぁ。まぁ、この映画ではそんなに知性的ではなかったけど笑

オープニングの解放的な海水浴シーンから、最後まで魅せられたけど、実はそこまで乗って観れた訳ではない。
ドゥニの映画で好きなのは、登場人物が内面の葛藤を必死に抑え込もうとする姿。それでも抑えきれず動き出してしまうような、なんと言葉にしていいかわからないけど、そういう理性では抑えきれない感情が身体や行動に表れてしまう。そんな感覚が好きだったのだけど、この映画はちょっと感情的すぎる。そういう意味で、いつもの官能的な感じがなかった気がする。
まぁ、それはそれでスリリングで面白かったのだけれど。

あと、カメラマン、アニエス・ゴダールからエリック・ゴーティエに変わったんだ。
まぁ、ゴーティエは非常に好きなカメラマンだからいいけど。ドゥニとの相性はまだこれから先の作品を観てからかな。

どうでもいいけど、『Stars at noon』はもう公開しないのかなぁ。どうも評判が良くないみたいだけど、取り敢えず観たいなぁ。
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