shihonnneko

さよなら、バンドアパートのshihonnnekoのネタバレレビュー・内容・結末

さよなら、バンドアパート(2021年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

バンドの物語の冒頭がタバコから始まるのが意外性の欠片もなくて腹立つ。舞台にあがるバンドマンの後ろ姿かっこいいと思ってんのかな。朝のシーン男女が同じベットで寝てるところから始まり、解像度が低いなと思う、想像できるレベル。浅い。道端のたばこ吸ってる女を見る、腹立つ。傘に雨が当たって弾かれた水しぶきが非現実的でディティールにこだわってない、音と雨で鬱っぽい雰囲気作ってるのがありきたりすぎて鼻につく。日々に満足せず憂鬱な雰囲気を醸し出す二人の男女の会話がよくある方法すぎて見てられない。古着屋で働いてるとか、もう嫌だ。なぜありそうなシチュエーションばかりで固めてくるのか、たとえば、世にまだイメージが浸透していない税理士とかなら仕事内容のディティールが浅くても、誤魔化せるが、バンドマンという手垢のつきまくったキャラを、世間と同じ解像度で、見せてくるとか、よくそんな恥ずかしいことできるなと感心する。いちいち説教臭い台詞が多い。貧乏人はよく鉄の階段を上がり2階の自室に戻るものだと気づいた。2と10の差が8であるとは限らない、これもどこかで聞いたことある。他人に教えてもらった世の中の真理は全部自分が逃した獲物、自分の手柄ではないから、誰かに大事なことは教えてもらいたくないという台詞は好きだった。知らない酔っぱらいと急に出会ってキス、嘘つけ!物語の最初は、どんなに都合良いことが起きてもよいが、一番最初に持ってかないから嘘つけになる。バンド×メイドカフェの設定はオッケー、興味ひかれる。地下ライブは客観で見たら地獄。夢の中でもがいてる、ストレートすぎ、聞き飽きたフレーズ。フグ屋行くのは珍しいから、オッケー。だらだらしてんじゃねぇーよ!主人公作品を作れよ!ストイックにいけよ!
「映画にしろ、小説にしろ、たまにやけど、いつまでもこの世界の中で遊んでたいなーってなるときあるやろ?あんたと過ごしてた時間はそれやねん」良い台詞。まとめ、森田望智をキャスティングしていることが唯一の救い。この映画を見ているとき自分は怒ってたばかりだった。怒りに脳の大半が支配されて背景を考えていなかったり想像力が欠如していた。この作品を見終わったあと、結局俺は作品を作っていないからなにもいえないんだと思った。ちゃんと怒れるように全うに生きたい、きちんと生きてきた人にしか怒る権利はない。まだ自分にはない、作品にも向き合えていない。自分はなにかを批判する権利を持っていない。社会に対しても怒ってはいけない、作るしかない、権利を獲得するためになにかを作るしかない。
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