萌

エンパイア・オブ・ライトの萌のネタバレレビュー・内容・結末

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

80年代のイギリス。醸し出すレトロなリゾート地の雰囲気。
海辺に佇むエンパイアという映画館は、かつて栄えていた面影を残す建物。上映中の映画はブルースブラザーズ。使われなくなった大きな部屋にはピアノが1台、今は鳩の住処になっている。シンメトリーな構図が美しすぎる映像と静かなBGM…
これ好きなやつだ、って始まってから一瞬でわかった。

ヒラリーの過去も、息子に会ってない映写室のおじさんも過去に何があったかわからない。みんながみんな、自分にしかない人生を送って心のあり方を変えていく。人生とは心のあり方…

映写室で映画をスクリーンに映すことの偉大さを噛み締めた。暗闇の中の光を見つめて現実から離れる空間を作る。
手のひらの小さな画面でいつでもどこでも観れる今の時代は、映画にどれだけ人の想いがこもっているのか想像し難いしわたしもたまに忘れてしまう。

映画は魔法かもしれない。でも、現実から離れることだけが映画じゃない。映画はいつも人生と共にある。彩られていく。
頑なに映画を観なかったヒラリーが衝動的に映画を観たくなった理由を考える。「チャンス」を観るヒラリーは、これまでの悲しみとこれからの希望が入り混じった泣き笑いの表情をしていた。自分の心のあり方で、どんな映画にも、どんな人生にもなる。

エンパイアのスタッフがヒラリーのこと気にしててみんな優しかったな😢
これ観れただけでディズニープラス入った価値あるくらい大満足だった。
萌