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夜の鳩
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『夜の鳩』に投稿された感想・評価

『夜の鳩』(3.8p) 及び『花つみ日記』(3.7p)『天明怪捕物 梟』(3.1p)『おせん』(4.2p)

 石田作品は著名な代名詞的作品以外も、小特集には組まれてる。『おせん』やこれから観たいと思うが未定の『あさぎり軍歌』は初見だ(『梟』は演出者を特定できない)。山中と同じく過半が失われてる作家だが、新興キネマ時代なんかも、軽妙より、より正統でちと凄い。
 『~鳩』は、純度と挑戦度が高い、格はイマイチ。ゴージャスなセットと言うのではなく、徹頭徹尾映画世界の機能の為の完全なる美術。簡素で効果的で美的な物も加わり、天才切りとり可能形。カウンター·テーブル·座敷席や厨房·2階部屋らの配置·広さと立体感組合せ、時節や気候絡み、セット中照明·人の間や動ける距離、鏡台や窓や暖簾のポイント。そこで俯瞰め·縦移動·横移動·出入口とその隅と中央各部·縦と横の連関と半脇客の味、トゥショットとCU表情(投合い)の句読点、がシンプルに幾らでも絶えない瞬間最適位置と相互バランスが示されてく。
 それは人間関係の配置にも呼応する。浅草の名ある小料理屋だが、先代迄の行き方から、品川の大衆店からの嫁がそこの安かろう持ち込みで立て直しの現在、それに反発·自らも看板娘失いそう長女の苛立ち·焦り、無邪気も成り代わる無意識で恋の鞘当ても妹、実家貧しく·継父の博奕で妾の話に怒り·住込み娘、器量から店には出れぬ裏の実務娘、昔気質板前、らが居て、今はあまり来なくなった座付き作家と姉妹の絡み、その名を利用·彼を利用して姉を貶す低俗常連、先のニ号の先は嘗て原妻を争い·今も目の上たんこぶで対抗心から護る·主人(ヒロイン長女の兄)らに、話がくすんでゆく。これらの絡みの力感·立体感·微細が、絵の造型とリンク。有楽座は主として外形·待合だけの偉容、川の船らや水面·川辺りのベンチ。そして酉の市の仰俯瞰や各の大きめで熊手の埋め、その場何もない時と人出で盛況の時の、低い位置のと上部の灯列のパースペクティブの抽象性。フォロー歩きバックや電車通過はスクリーンプロセスの、人工的儚な美も駆使あっさりセンス。この後に比べると、観客を置いて作家が上滑りしてる面もあるが、シンプルに天才が存分、映画マニアには心地いい。
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 『花つみ~』は、ナチュラルな好感の方に拡がる。(低い)フォローや縦や横へ、廻りまた追い始める、ような移動の多さ、切返しやどんでんや90°変他浅めの角度変や様々特異な図·仰角や俯瞰めやもCUのややけたたましい·勢いある視覚や繋ぎ変化、もありピタッと嵌り自然な定着の味わいの作ではない。しかし、ロケも多く、多彩な人や光景の絡みの自由名伸びやかさ、何度も奏でられる若い女性(ら)の歌声のいつ何時でもの始まりと尽きなさ、そして原因と行動を描き尽くさないうちの展開の取止めなさ、が10代始めの大阪の地の一般にかましく活動的·直接的な空気の中の、東京出身でもある、2人の女学生の秘密めいた絆と誓いの子供じみてるも、清廉で引き返しや詫びのつきにくい交流の儚さ·他愛なさ·命にも係る浸り込み、そこからの脱却の、ファンタジックで意固地さに完全にフィットした得難い香り·息遣いの作となってる。東京弁の奥ゆかしく引き返せない、律儀な恐さが浮き上がる。それと心の内の相反する気持ち、それは無理な行動による打ち解けの模索へ導かれる。「天国が本当にあるといいね。また、逢える」「天国は本当にあった」
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 『梟』と『おせん』。東宝以前のやや重みある時代劇2本。後年に比べ、本調、直押す。走るのへフォローが少なめにあれど、殆どは情や絡みの強くもフィックスの立体骨太カットの切返しや角度変。一代の盗賊の、恩を受けた岡っ引き(とその上の同心)と、弟分と実の妹の為の、計算ずくで動く悪徳与力を倒し、自害する話(『梟』)と、命を賭ける役者の看板化の為に身を引いた所あるを、非情に棄てられたと、公演用の浮世絵拒否に動く友人·絵師に、抗議の芸姑の話(『おせん』)、と共に自己犠牲のこころを描いてるが、構図·セット美術·光と蔭·演技の激しさが圧巻。特に『おせん』はシンプルに余計物を絞っての、奥から迫る力。俯瞰退きの家屋の配置の図は高度な美と計算で、中には斜め俯瞰ゆえ、下の道は狭く僅かに見える厳しさ伝わりのへも届く。その前のカットは扇だろうか限られた隙間の表情CU。それを含む後半のヒロインのCUの取乱し·訴えらのかたちは映画史上最もエモーショナルともいえる。中間メインFカットら組立も、縦や90°変、それらの更に臨機応変·適確·清潔気品は、身体の崩れ·投げだし、2者の位置と意識侵食と溶け込んで、デクパージュ以上のものといえる。整頓されてない混沌あれど、『梟』も力はある。対応、アクションとリアクション、垣間見、らがスッキリせず、混濁しながら力強く、前のイメージ残った侭、重なってゆく。勿論、これはやはり石田作品ではないという位、ゴチャゴチャしている。しかし、これだけの間があれば、作風も変わる。石田作品である確率は、私見では4割くらいか。
 共に不完全な形でしか残ってないが、『おせん』などはたかだか10数分の断片でしかない。しかし、その正調の筆遣いの美しさ、本質に触れる人間の根からの濡れ具合、通して見れたら『浪花悲歌』より前の映画に叶っていた頃の、溝口に匹敵するのでは?と思ったりする。そして残っていない数十本の作、何処まで凄い鉱脈があったのだろう、感心を越えて茫然ともする。軽妙、洒脱の知っている石田の、また別の巨大世界が存してたのでは、と、戦争に供出された映画たちの失われた痛手は、同時代人ではない私たちにも痛恨だ。
zhenli13

zhenli13の感想・評価

3.7
オープニングのネオンといい、でこっとした島田髷の二人が歯を磨く浅草の路地にラジオ体操的な威勢の良い節が聴こえてきて、これいつ頃の設定?と若干混乱。ネオンが物語全体のメルクマールとなり、いちおう公開当時の現代物ということになるのだろうか。この序盤の妙に間伸びした感じ、台詞少なく、わざとガラガラうがいを響かせて、こののったりした感じが好いなぁと思ったが、全体的にはややテンポが悪く70分強にも関わらずちと長く感じた。『花ちりぬ』と同様切り返しなどの反復は無く、ショットは素晴らしく見応えある。林喜美子には燗が熱すぎて叱られるという『花ちりぬ』と同じシチュエーションが用意されている。

もう若くはないことに焦りを隠せない小料理屋の元看板娘役の竹久千恵子(老けてるというよりしゃくれ気味で痩せてるので老けて見える)が嫉妬したり狼狽えたり落ち着きのない様子は身につまされる。看板娘になったこともなく既に若くすらないが、他人事ではない…
だめんずに依存する母から妾になることを持ちかけられ断ったら捨てられる梅園竜子のおしげにもスポットがあたり、間伸びはしててもとても丁寧な演出であったし、酉の市のかなりな賑わいを俯瞰で、ときにドキュメンタリーのように長めに撮っているのが好かった。あとふがふが歯ナシの高堂国典然とした高堂国典が好かった。彼が店に預けて立てかけてあった酉の市の熊手飾りに、竹久千恵子の投げたグラスが当たって壊れるというオチも。
女は美しくて若くないと!でも姉さんまだ24だって。とにかく時代が変わっても文化人か芸術家。髪の毛ソバージュでアンニュイにかきあげたら勝ち。そして浅草じゃないとダメダーメ。時代は変わらずこんな映画をいつだってみていたい。ジャミーのトーストにミルク。居眠りしながら熱燗番。"たむら"の常連の主のジジイ、浜村純(ダンロップさん)の先輩?

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配給:

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