スワヒリ亭こゆう

First Love 初恋のスワヒリ亭こゆうのレビュー・感想・評価

First Love 初恋(2022年製作のドラマ)
4.0
Netflixのドラマですね。
宇多田ヒカルさんの『First Love』と『初恋』をインスパイアされて作られていてタイトルにもなっています。
宇多田ヒカルさんと同世代の二人の男女の初恋を描いています。
監督の寒竹ゆりさんもプロデューサーの方も宇多田ヒカルさんと同学年。ちなみに僕もです😊

本作を観て思ったのはストーリーの甘酸っぱい構成が苦手…って感想を言う方がいると思います。
ですが、どうでしょう?
他人の初恋を観てるんですから、キラキラしたストーリーで良いんじゃないですかね。
【初恋】ってみんなが通る道です。ですが、殆どが、このドラマの様に美男美女じゃないでしょう😂
だけど初恋特有の懐かしさと苦味、でも大切な記憶。それが共有出来る様に作られていると思いました。
それは8話のタイトルにもありましたが、宇多田ヒカルの『First Love』がプルースト効果になるのかもしれません。
あの曲、あの子がカラオケで歌ってた…とか。恋してる時に通学中にMDウォークマンで聴いてたなぁ…とか、コンビニなどの有線でずっと流れてた…とか。

主演の満島ひかりと佐藤健のお二人の演技で引っ張る力が素晴らしくて、ドラマは主人公を好きにならないと絶対に続けて観るのは厳しいと思うんです。
本作の主演は素晴らしかったです。
満島ひかりさんの声、涙、笑顔。美しいですね。
佐藤健さんはそれを受け止めるだけの器がある。天性の男前と男前しかしちゃいけない仕草が様になっています。カッコイイですね。
それと、野口也英(満島ひかり)と並木晴道(佐藤健)の高校生・10代の頃を演じた八木莉可子さんと木戸大聖さんも素晴らしかった。
初恋のキラキラ感と多くの人が羨むであろう初恋を演じ切っていました。二人の表情の瑞々しさが若気の至りを恥じる事なく観れます。
良い意味で自分の初恋というしょうもない思い出を吹き飛ばし也英と晴道のストーリーに没入させてくれました。

寒竹ゆり監督はもっと作品を見てみたい監督ですね。
もっと言えば映画ならアスペクト比を年代毎に変えて見せたり色々遊んで欲しいので映画を撮って欲しいです。
本作の色味を青・水色にしたのも凄く良かったです。
ゴダールブルー、北野ブルーとまではいかないけど、統一感があって凄く素敵な映像になってました。