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ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路のSSDDのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

■第一話 サンダウン
1955年の黒人差別が色濃く、入口や座席が黒人専用と分けられていたり、意味なく差別して襲いかかると言う酷い黒人差別がまだ横行する時代。
朝鮮戦争から帰還した黒人男性は父の失踪を追うこととなり、伯父と友人女性と既に州としては変わってしまっているアーダムに向かう…日暮れには森での失踪者が多いと噂されるが…。

1話から主人公たちがラヴクラフトをそもそも読んでいたり理解していることが強調され、タイトルみないで観ても分かるような親切設計。
ゆっくりと進行していくのかと思いきや1話から飛ばしてくれるので楽しみです。

■第二話 月に降りた白人
森で黒人差別主義の狂った保安官達に拘束されて殺害される寸前のところをラヴクラフトの小説に出てくる多眼の獣に襲われてなんとか逃げ延び、屋敷にたどり着くが奇妙なことに主人公達の名前は知られており歓迎されることに違和感を覚える…。

2話目で加速し過ぎで置いてけぼりを喰らうこと必死である…私自身ラヴクラフトの著書は齧る程度で全て網羅してないが魔術師あたりでこんなダーティーハリーポッターが出てくるのか?と困惑してしまった。
…途中から劇中はオールドクラシックのジャズを流していたのがマリリンマンソン様の曲に切り替わり話の流れがガラッと変わる演出は痺れた。しかしタイトルになってる曲をガン流しでクライマックスシーンを始めるには浮いてたし、少し演出過剰で恥ずかしくなってしまった…ともあれこれからどう帰結していくのか楽しみではある。

■第3話 聖なる亡霊
屋敷での儀式が不完全だったことで屋敷の全てを破壊し、魔術師達から逃げ果せたが伯父が兇弾にて亡くなってしまう。伯父の葬式や諸々を行い過ぎる日々に、友人のレディは父違いの義姉と共に白人住宅地に一軒家を購入し、住まうことをすすめる。
しかしその一軒家曰く付きであった…。

ラヴクラフトから少し離れ、霊的ホラーの1話。チープな既視眼のあるエクソシズムな話かと思ったらちゃんとスプラッターするわ、霊の造形がなかなかだわでかなり楽しめる1話。オムニバスに色々な話に巻き込まれていきながらラヴクラフトの造形に触れていく流れなら面白いが、コナンにしろ金田一にしろ巻き込まれる人ってずっと殺人なりに付き纏われて精神壊しませんかね?と思ってしまう。
他人の喧嘩の仲裁やらで警察沙汰だったり、事故現場をみて協力したりすることが多かったりと自分が起因でトラブル起こしてないのにトラブルメーカーと呼ばれる私ですが、立て続けは疲れますよ。
と言うわけで主人公達の怪奇に関われば怪奇を招く体質になってしまったのであれば今後の展開も奇々怪界で楽しいものでしょうね。
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