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ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン 3の鑑賞者のネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

S2の中国に引き続き、S3はロシア。ペトロフが孤立を恐れて平和維持軍に参加するくだりを観ると、プー◯ンのイカれ具合が際立つね。◯ーチン相手に外交すんの難易度高過ぎでしょ。政治ってこの世に存在する最高難度の戦略ゲームなんだと気付いた。

一国のトップに立つってある意味で心が壊れてないと務まらんよなぁ。文雄くんの政治家としての技量を評価する能力は僕にはないけども、凡人には想像だに及ばない重責に耐えるその人間力には敬意を表したいね。

選挙キャンペーン中のフランクとクレアの変わりようが凄い。ずーっと笑顔。ほっぺた攣りそうなほどの笑顔。裏の2人を知ってるからこそ、この変わり様に恐怖すら覚える。政治とは演戯である。またしてもメタ演戯。

フランクはニーチェの超人論で言うところの、子ども未満のライオン止まり。ep.4ではまさしくアンチクライストとしての側面が描かれていたが、彼は自分で価値を創造するというところにまでは達していない。

S3はロマンス回だったね。3つのロマンスが重層的にあって、それらが物語の展開に深く組み込まれてる。そのうち2/3はバッドエンドだけどね☆。

最後の方のフランクの立ち回りがなぁ。超えちゃいけないラインを分かってなかったんだろうか。そりゃ離反されるよ。サイコパスとすら見えるフランクの立ち回り、それからその被害者としてのクレアの憐れさによって、観客の視点は必然的にクレアへと移行する。すでにS2でその布石はあったけどね。てなわけで、S4はクレアが重点的に描かれるんだろうか。


"Do you really want to discuss courage, Claire?
Because anyone can commit suicide, or spout their mouth in front of camera.
But you wanna know what takes real courage?
Keeping your mouth shut, no matter what you might be feeling.
Holding it all together when the stakes are this high."
--Frank
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