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SHERLOCK/シャーロックのtanayukiのレビュー・感想・評価

SHERLOCK/シャーロック(2010年製作のドラマ)
4.8
BBC版「SHERLOCK」は各話90分のTVシリーズだが、それぞれ1本の映画並みの情報量とつくりこみで、ふだんはシリーズ物のドラマをほとんど見ない(そんな時間はない)自分にとっては、数少ない「何度も見る価値のある」作品で、実際、シリーズ1に至っては、おそらく10回以上見直している。

世界で唯一のコンサルティング・ディテクティヴ、シャーロック・ホームズ。アフガン帰還兵でPTSDを患うドクター・ジョン・ワトソン。ベイカーストリート221Bの家主で、麻薬の売人の未亡人であるミセス・ハドソン。スコットランド・ヤードのレストレード警部。バーツ(聖バーソロミュー病院)のモルグに勤める法医学者モリー・フーパー。シャーロックの兄で、沈黙を旨とするディオゲネス・クラブの会員マイクロフト・ホームズ。

▼シリーズ1エピソード1:ピンク色の研究(A Study in Pink)。原案は『緋色の研究(A Study in Scarlet)』

冒頭の記者会見のスマホメールの着信シーンを見ただけで、新しいことが始まる予感がプンプンする。見事な演出だと思う。そして、はじめて会ったジョンの経歴を矢継ぎ早に言い当てていくシャーロック。これだけでもう観客の心は鷲づかみ。ベイカーストリート221Bの家主ミセス・ハドソンが、シャーロックとジョンの関係をBL認定した時点で、もうこの物語から逃れられなくなる。

一見、互いになんの関係もなさそうな連続「自殺」事件が発生する。共通点は同じドラッグを服用していることだけ。おおぜいの人が行き交う街中で、誰にも存在を悟られずに、接触できるのは誰か。強要された様子がないのに、なぜ、誰もがみずから進んで薬を飲んでしまうのか。

△2023/11/21 Apple TV鑑賞。スコア4.7

▼シリーズ1エピソード2:死を呼ぶ暗号(The Blind Banker)。原案は『踊る人形(The Adventure of the Dancing Men)』と『恐怖の谷(The Valley of Fear)』

投資銀行の会長の部屋にペンキで書き残された謎の文字は、蘇州碼子の数字だということが判明する。それは、ブラック・ロータスと呼ばれるトン(中国系の秘密結社)による古典的な暗号で、タネ本のページ数と行数が指し示す単語を特定するためのものだった。

ブラック・ロータスの資金源は中国の骨董品の密輸で、サーカスを隠れ蓑にしてロンドンにやってきていた。ブラック・ロータスの首領シャン将軍は、ジョンのことをシャーロックと誤認して、ガールフレンドのサラとともに誘拐する。シャン将軍の背後には、またしてもMと名乗る黒幕がいた。

△2023/11/21 (シリーズ1エピソード2) 鑑賞。スコア4.4

▼シリーズ1エピソード3:大いなるゲーム(The Great Game)。原案は『ブルースパーティントン設計書(The Adventure of the Bruce-Partington Plans)』

ジム・モリアーティ登場回。シャーロックのもとに、爆弾魔からの挑戦状が届く。制限時間内に事件を解決できなければ、爆弾を巻き付けられた人質を爆破するという。シャーロックはゲーム感覚で、次々と難問をクリアしていく。爆弾魔はモリアーティその人だった。

シャーロックは、マイクロフトの依頼によってゲットした極秘ミサイルの設計図が入ったUSBメモリをだしにして、モリアーティとの直接対決にのぞむ。が、「コンサルティング・クリミナル」を自称するモリアーティには切り札があった。爆弾でぐるぐる巻きにされたジョンの存在だ。追い込まれたシャーロックは、拳銃の標準を爆弾に向ける。彼もろともふっ飛ばそうというのだ。

△2023/11/22 (シリーズ1エピソード3) 鑑賞。スコア4.8
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