第1話、カウンセラーのリディアはウクライナ東部へ向かう途中でひょんなことからある女性を車に同乗させる。車中、話をしながら女性の故郷へ向かう二人だったが、突如ロシアの侵攻が始まってしまう…。
ウクライナとドイツの共同制作による社会ドラマ。ロシア侵攻後に作られたドラマということで大変興味深く見た。現在進行中の戦争を市民の視点から描いた稀有な作品。
リディアは混乱する世の中で何かの役に立とうと、車で人を運ぶことを選ぶ。ウクライナを出国する者、出征する孫を見送る者、徴兵から逃れようとする者…。毎回様々な立場の人がリディアの車に乗り、思いを吐露し、ドラマが生まれる。
立場は違っても、みな戦争によって人生を狂わされているという点では同じだ。彼らの悲痛な叫びを聞くたびに、ロシアの蛮行はやはり許し難いと思った。
NHKでの放送では3週に渡って5話が放送されたが、物語はまだ途中。リディア自身が抱えるミステリー要素もあり、その点でも続きが気になる。
