Lila

ツインフレーム:恋愛カルトから逃れてのLilaのレビュー・感想・評価

4.0
ドキュメンタリーはFilmarksに登録されているものとされていないものがありますね。これは登録されてるのか!他に登録してほしいものあるけども。さておき、これは見応えありました。見やすかったです。

何百パターンとある人の弱みにつけ込んだ洗脳商法ですが、当本人にしか出来ない「正当化」がどんどん負のスパイラルとなっていく様がリアルでした。ハマればハマるほど、今までの自分を否定することになるので、損切りできなくなってきてしまうのでしょう。賢いとプライドもあるので、余計大変なことになってしまうのかもしれない。

全員素直で、全員善意があって、全員なんとか純粋に幸せになりたい思いがあるようにも見えます。

運命の人に出会えると称して性転換までさせたり、何百ドルも払ってレシピを配ってブクブク太らせたり。太らせることで自尊心を低くさせる、典型的な洗脳手法です。家族や周りと遮断させるのが初めの一歩、これを超えてしまえる人は、どんどん深みに入っていってしまう。

全世界無数にカルト集団はあるのでしょうけども、宮部みゆき小説ばりの終身雇用マインドのサラリーマンも、トランプ政権も、推し活動も、何もかも、それに感じてくるので境目が本当に難しい。そもそも集落で生きていること自体は何かしらの信仰であるわけで。

でも、他人の性をコントロールしたり、愛する家族と連絡が途絶えてしまうことは避けて欲しいのが本心ですが、本人は幸せなのだろうか?

何がここまでそうさせるのか?自分にダイレクトに語りかけてくるからでしょうか?自省の気持ちを持てる人ほど聞いてしまうのでしょうか?

とにかく、答えのない渦巻きのような気持ちになりました。

このあとお勧めにあがってきたのが、カルト教祖のなりかた。麻原彰晃が名を連ねてました。複雑な気持ち。

人間の心理は難しい。
Lila

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