キラリ

最高の教師 1年後、私は生徒に■されたのキラリのレビュー・感想・評価

3.3
“だろう、思う、違いない。憶測だけで彼女を語るのは、言葉を失ってしまった人への冒涜だと思いませんか?”

松岡茉優の秀でた演技力はもちろんのこと、毎話スポットライトのあたる生徒みんな演技が素晴らしかったし、名セリフも多かったはずなんだけど、なぜだかイマイチはまりきれなかった本作。名セリフなんだけど、微妙に刺さらないという謎の現象をこのドラマで体感してしまった。

要因は色々あるんだろうけど、まずなんといっても「人生2回目」の既視感が気になっちゃったこと。『ブラッシュアップ』にドハマりしたのが記憶に新しいが故に「また日テレドラマで人生2回目きたか・・・」と少し冷めた目線でこのドラマを観ることになったのが、没入できなかった1番の理由かもしれない。さらに、問題児が先生や同級生によって改心していく模様がほとんどの回で見られるんだけど、問題児生徒が物分かり良すぎるというか改心するまでが案外あっさりしているというか・・・。人間って、イジメの加害者って、そう簡単に変わるわけないよな~とこのドラマの本質はそこではないとわかっていながらも個人的にモヤモヤさせられてしまった。

現実では、学校の先生が激務すぎて過労で倒れたり、精神疾患になってしまうケースを度々耳にするからこそ、ここまで先生が生徒のためにすべてを賭けて向き合ったり、私生活に介入することに対して、「こんなに生徒想いの先生は、色々抱え込みすぎて余計病んでしまうよ・・・」と考えてしまい、今は無き教師像を体現する教師のドラマとはいえ個人的にまっすぐ受け止めることができなかったのかもしれない。
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