グザヴィエドラン初のドラマシリーズとのことで期待大で観たが最高だった。
ドラン作品の何よりも好きなところは、家族や地元コミュニティといった本来自分があまり縛られたくない、ややこしさやしがらみや暑苦しく不健全な関係性を描きながらも、結局はそれを愛していること。
そのテーマはどの作品にも一貫しているしここまでそれを客観的に描ける作家は世界中探したって他にいないのではないか。
日本で言えばいわゆるマイルドヤンキー、というような属性の(古いか…)地元以外に生きる場所がなく狭い価値観の中で虚勢をはりながらも生きている人の中にもグラデーションはあることを描くのも素晴らしい。
ままならない人間たち、そして彼らの心理を的確に捉えるカメラワークや情景描写にまたしてもしてやられた。
ドランのことならば作りたいテーマがあればまた情熱に駆られて映画を撮ってしまはずだ。そう期待して次回作を待ちたい