Fumi

一流シェフのファミリーレストラン シーズン2のFumiのレビュー・感想・評価

4.7
season1に引き続き大傑作。ゆっくりのつもりが後半は特に一気に観てしまった。

何よりも好きなのがE7。キャリアがあるわけでも何か特別な才能があるわけでもないけどレストランのTシャツだけは常にきている45歳の荒々しい男リッチーが、シカゴ1の超一流店でホールの研修を受けることで彼の中の何かが変わっていく。


人は何歳からでもやり直せる。それどころか、自分が学べていること、何の取り柄も才能も経験もないと思っていた自分がもしかしたら少しやれたのではないか。何かの役に立っているのではと思うことがどんなに嬉しいことか。

愛していた家族とも離れてしまい最愛の娘にも会えない日々でも、「昨日よりはいい人間でありたい」と思い目の前の事に一生懸命になる、ただそれだけで生きている実感を得られるのが人間の一番の喜びじゃないか。

この作品を観れば目の前にない架空の幸せや勝手に決められた正しさなんていらないと思える。

自分が正しくあろうとする事で息苦しさを増長させているこの世の中に、ここまで嫌になる程人間らしく暑苦しく愛おしいドラマをよくぞ見せてくれた。S3、きっと更新されると思うので今から楽しみだ。大好き!


追記 あと、作中ではいい意味ではないが目の前の事に夢中でスマホを見忘れていたり、全然連絡しなかったりするシーンがある。今は目の前のことよりもスマホの中のことに意識を取られる(SNSしかり)ことが多いからこそ自分は逆にハッとした。スマホを見るのを忘れるぐらい現実に没頭したい。
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