自分が中高生の時にこのドラマがあったら、人生変わってたかもしれない。クィアドラマとして、本当に最高の作品だった、ありがとうNetflix。
初めは過剰とすら感じていたクィア表象だが、むしろこれくらい濃密に描かなければならないほど、性的少数者を取り巻く壁は厚くて多い。当事者として一番共感出来たポイントの一つが、クィア当事者たちとホモソーシャル集団の対立構造。ニックを最も悩ませた一因子が自分自身の世間体を守る事、それを要求する最大の要因がトキシック・マスキュリニティに侵されたホモソである事は普段生きてる中でも常々感じてきた事で、それを尺をしっかり使って上手く描写してくれていた。それが原因で不登校になったり仕事を辞めたりを繰り返してきた自分としては、このドラマが本当に多くの人に届いて欲しいと思うばかりだ。
クィア表象の秀逸ゆえに社会派なイメージすら持たれがちな本作だけど、ピュアな青春群像劇としても本当に素晴らしい。チャーリーとニックを始めとするカップルたちが徐々に歩み寄っていく様子に逐一キュンキュンしながら、時に切なく、みんなの事を応援したくなる。世間はもっと寛容になって欲しいな、もう少し頑張って生きたいな。
