さうすぽー

葬送のフリーレンのさうすぽーのレビュー・感想・評価

葬送のフリーレン(2023年製作のアニメ)
3.8
自己満足点 75点

物凄く長寿なフリーレンの視点を通して人間そのものを見つめ直す物語として、様々な事を考えさせられました。

彼女にとって短い時間の中で交流した人間の勇者ヒンメルによって影響された事であったりフェルンやシュタルクとの交流でわかる発見がストーリーとして面白かったですね。

特徴的なのが、ヒンメルは再序盤で亡くなってる中、フリーレンの回想によってヒンメルという人間性だったり存在の大きさが解る構成になってました。そこが面白いし、亡くなった悲しさが増大していきます。


あと個人的に考えさせられたのが、クヴァールの戦闘や終盤の一級魔法使い試験でのエピソード。
強すぎるクヴァールの魔法を人間が解析していき、数十年後には単なる攻撃魔法になったという下り。
現実においても、昔は死の病である「天然痘」が世界中を恐怖に陥れてたけど今日では根絶されていたりと、人類には研究する力が強いんだと考えさせられます。

また、フリーレンの弟子フランメがいった、「人類誰もが魔法を使える時代」という事で"人間の時代"が来るというのも、ここ数十年の技術進歩のスピードの速さを思い起こされました(ITの発達やAIの登場等)。


色々と考えさせられる内容ではありましたが、正直ガッカリした点もあります。

まず、バトルシーンが少年漫画の根性的なバトルとあまり変わらない所。
正直ONE PIECEのルフィやドラゴンボールの孫悟空は超人だし能天気で面白い性格だからこそ、瀕死の重症追っても生還する展開が受け入れられました。
ただフェルンや(特に)シュタルクに関しては、どちらかと言えばクールだし脳筋でも無いです。だからこそ、よりリアルに観てしまいました。よって、シュタルクの瀕死の重症追っても平気という描写に違和感を生じてしまいました。


また、後半の1級資格試験の下りは面白かったものの、正直長いし細かく描く登場人物を多くし過ぎたと思います。だからこそ、途中でダレてしまいました。