しゅうへい

サイバーパンク エッジランナーズのしゅうへいのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

人体改造が一般化した不正が蔓延る未来都市ナイトシティ。名門校に通う問題児デイビッドは母親の事故死をきっかけに違法の軍事用サイバーウェアを装着する。そして、ある少女との出会いを機に少年の人生が一変する。

恋、友情、成長、死別、多くの経験を重ねて少年は成長する。全てを失った主人公デイビッドがこの世界を生き延びる為にアウトローな傭兵集団「サイバーパンク」に属し、エッジランナーとして生きる姿が描かれる。10話構成の独立したストーリー。血塗れの青春群像劇。

「ナイトシティで名を残すには、どう生き残るかではなくどう死ぬか」

本家と遜色ない傑作。スピンオフにしては完成度が桁違い。ボーイ・ミーツ・ガール『交響詩篇エウレカセブン』を思い出す。回を進むにつれ仲間達が唐突に死んでいく。生々しく呆気なく死んでいく。ポップでスタイリッシュに描かれてるけど中身は絶望そのもの。常人では耐えられない苦痛も彼らは覚悟と薬で補える。冷静に観ればゴア描写満載で鬱っぽくなるアニメなのに王道少年漫画的な要素が中和してくる。序盤の段階でハッピーエンドではないことは薄々勘づいてた。奇跡は起こらず報われないこの世界にヒーローはいなかった。

ゲーム本編の10年前が舞台。もしプレイしていれば世界観も用語もより理解を深められたのに…。発表当時からずっと待ち望んでいた作品なのにPS4版の初期バグの影響で買えず今でも未プレイ。『天元突破グレンラガン』『キルラキル』などで知られる今石洋之が監督を務め、サイバーパンクとTRIGGERは最高の相性だった。ネトフリアニメの中では頭ひとつ抜けたクオリティ。確実に何かしらの賞を受賞します!
しゅうへい

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