改名した三島こねこ

カウボーイビバップの改名した三島こねこのレビュー・感想・評価

カウボーイビバップ(1998年製作のアニメ)
4.6
<概説>

あてどなく宇宙を放浪する無頼の男達。決して順風満帆な関係性ではないが、そこには彼等なりの確かなものがあった。無明の世界の果てで男の見つけた到達点は安息地か、はたまた己の墓穴か。世界的人気を誇るハードボイルドアニメーション。

<感想>

100万回生きても、100万回疲れ果ててしまう。

生きている証明はすぐそばにあるのに。生きていると証明してほしい者がそばにいるのに。未来を見つめる瞳が存在しない。

そんな生き方はあまりにも辛く、主人公スパイクの姿に涙腺が刺激されます。

物語が加速するラストの2話。

それまではスパイクは幸せじゃなかったのか。

幸せが五人の間に一片たりともなかったなんて、そんな風には私は思えません。テレビを蹴り壊し、腐敗食品に追い回され、賞金首を勝手に逃したり。

あのドタバタがあったから。フェイの慟哭が辛い。

しかし結に至ったその後。ぼんやりと動かしている掌の内、そこになにか残っている気がするのだから、不思議なものです。