Nikkai

妄想代理人のNikkaiのネタバレレビュー・内容・結末

妄想代理人(2004年製作のアニメ)
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このレビューはネタバレを含みます

一人の少女が生み出した現実逃避のための妄想「少年バット」が、追い詰められた人に通り魔という方法で救済を与えていく。人々の間で、少年バットの存在は次第に大きくなり、街を飲み込むほどの力を持つようになる。
少年バットを生み出した少女(=月子)が現実と向き合い、妄想の世界と決別することで少年バットは力を失ったが、最後のシーンで、この出来事は何度も繰り返すことが示唆されている。

序盤はサスペンス、ミステリーという印象で続きが気になって面白かったが、妄想と現実がシームレスに入れ替わるので振り落とされないように頑張ろう、と思いながら視聴した。
主題が明確で、意外とわかりやすいストーリーだったと思う。

8、9、10話が本筋とは関係ない短編集のような内容になっているのだが、それがアニメの表現を色々試している感じがして面白かった。
9話「ETC」は、これまでの話も全て荒唐無稽な井戸端会議の作り話だったのではないか、と思わせられる回で、これがあながち間違いじゃないのが面白い。

今敏監督作品の人間は、アニメよりも、ドラマよりもリアル。画面から人間くささが伝わってくる。その臭さが本当に嫌になるシーンも多いけど、なんか目を離せない。
あと、音楽:平沢進が最高。OPは元々知っていたけれど、EDも良い。後ろで流れてる音、めっちゃヒラサワだ〜と思いながらアニメを見れて楽しかった。
Nikkai

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