<概説>
電脳世界ワイヤード。二人目の玲音。Present Day。黒服の男達。I am falling。連続する自殺事件。サイベリアクラブ。Present Time。
不可思議な要素が解析不能なまでに絡みあい、究極的な自我の物語へと完結する。今尚理解不能とされる、カルトアニメーションの最高峰。
<感想>
仮想世界が"Wired"という時点で、『World on a Wire』は意識すべきでした。ファスビンダーの偉大さをこの頃痛感しています。
基盤を理解したところで、本筋が理解できるかはまた別問題なのですが。そもそも物語を理解させる気はあるのでしょうか。
アニメーションの方も極上とまでは言えない。
というより非常に拙く不気味。内容も相まってトラウマ級の画風となっています。玲音がコードに絡め取られているシーンなんて、なかなか忘れたくても忘れられません。
自我の所在だとか。仮想現実と現実の差異とか。きっとそういった深刻な問題提起をしていたのは、一応はわかるのです。
けれども最後記憶に焼きついたのは、結局のところ『Serial experiments lain』という作品群の異様さでしたね。
いいバッドトリップアニメ。原作ゲームもやりたい。
ゲームの中古価格¥50,000とかしますけれど。