Ash国立ホラー大学院卒論執筆

バキのAsh国立ホラー大学院卒論執筆のレビュー・感想・評価

バキ(2018年製作のアニメ)
3.7
【究極にセコい死刑囚が世界最強の格闘家を次々とボコす】

刃牙シリーズでは名作と言われる最凶死刑囚編。最大トーナメント編より作者の画力がパワーアップし、元から上手かったものがさらに洗練されている。作者の特徴である扉絵の圧倒的迫力は、この頃からだと思う。勇次郎のTV視聴中の大開脚、ドイルの電気椅子からのスプリングパンチは特に圧巻。

その漫画としての良さをアニメでもちゃんとリスペクトしているのがGoodポイント。最大トーナメント編はアニメの独自性が目立ったが、今作はアニメでも原作の凄まじさの片鱗を感じ取られる構成となっている。

ストーリーは序盤~中盤が最骨頂。5名いるうちのトップレベルに強い2名は名バウトの末早々に退場するし、英国紳士として人気の高いドイル君の迷シーンミィギャアアも中盤。後半では意外に弱かったシコるのスキーと初見殺しのフィギュアスケートの天才柳はあっさりボコされる。

前半分の盛り上がりはかなり凄いが、どうしても中盤以降が尻すぼみして「死刑囚…?しょぼ笑」となってしまうのが玉に瑕。後半にかけて面白くなるトーナメント編とは真逆の現象が起きてしまった。インパクトはデカいが、残念なところも多いシーズンでした。