映画ケーン

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。の映画ケーンのレビュー・感想・評価

4.2


お前ら(登場人物)泣き過ぎ!って思うけど、これは泣くよな



「超平和バスターズ」は長井龍雪、岡田麿里、田中将賀の3人組で『心が叫びたがってるんだ。』『空の青さを知る人よ』とかを作った人達。
前出2作は嫌いじゃないんだけど、手放しに喜べない、って印象だった。青春の明るさとその影にある痛みを表現するのが上手いんだけど、設定が気になったりとかでノれなかった。でも、今作は良かった。

小学生時代に死んだはずの友達(めんま)が、高校生になった主人公の元にだけ見える形で現れた。その友達を成仏させるべく、疎遠になった元友達が集まって行く…

所謂「泣ける作品」は嫌いで、膵臓食べる人肉シーンの無い詐欺映画(実写。アニメは観る気ない)とか、入れ替わっておっぱいモミモミする映画とか、『ブレードランー』並にずっと雨の映画とか、世界一キラい車椅子イケメンの映画とか、毎日弁当で嫌がらせする映画とか…
とにかく泣かせようとする演出に、涙じゃなくて反吐が出てしまう。

それでも、超平和バスターズの作品はそういった映画と決定的に違った魅力がある。それが、恋心のすれ違い、何かしらの喪失、昔の理想と今の現実、焦燥感、を青春の傷として描くってとこ。
それらが徹底的に、リアルに、それでいて優しい目線で描かれる。
そして心を抉られる。

ただ、まだフィクションの中だなとは思う。めんまが死ななかったらみんな仲良しのままか、と言えば、現実的にはちょっとあり得ない。何だかんだ登場人物良い奴ばっかりなんだよね(まあ、ここまでツッコミ入れるのは好きだからなんだけど)。

あと流石に「ここは登場人物の涙が出ない演出にしても良いんじゃないか?」って思うとこは数カ所あったり、「説明台詞!」って思ったりした。

お母さんが死んだからかちょっとオネエが入る様になった父w
あなる可愛い😍
お前ら幸せになれよな!!!

まあ、これは泣きます。そして良いアニメです
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