ShojiTaniguchiさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.8

シリーズものの3作目としてどのような作劇になるのか期待して鑑賞したが、前作までとはまた違った舞台設定で、新鮮に観ることができた。
作中ほとんどのシーンがイタリアのある小さな街の出来事で構成されており、
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.6

20世紀初頭の欧州で起きた史実や実在人物が登場しながら、主人公や悪役達の物語がそれに関連していく脚本が巧みだった。
マシュー・ヴォーン監督の作品としては比較的奇抜な画づくりや突飛な設定が少なめだったけ
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レッド・ノーティス(2021年製作の映画)

3.2

画づくりや演出にはしっかりお金がかかっていながら、脚本の運びや映画がまとう空気は軽快で、良い意味で一昔前の娯楽に徹した映画を観ていた時の楽しさを思い出した。
主人公の俳優3人の魅力はもちろん輝いていて
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パラダイス 人生の値段(2023年製作の映画)

2.7

寿命を他人と交換できる技術が発明され、持てる者と持たざる者の軋轢に歯止めが効かなくなり…という設定の脚本だった。
似たような設定の終始トンチキなSF映画が少し前にあったなと思い出したが、そちらとは良く
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

2.3

絵的な品質や基本的な演出が安定しているところに韓国映画界の基本レベルの高さを感じたが、これはちょっと脚本が勿体ぶらせ過ぎというか、子どもっぽいというか…
アクションパートの演出には見るべきところも多く
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.4

MCUの他作品、特にエンドゲーム以前のそれらと比較すると世間の評価が低くなることには納得してしまうが、主人公3人の俳優達の演技は人間味があって魅力的で、アクション演出も新鮮で面白かった(法則やロジック>>続きを読む

ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)

3.5

実際に起きてしまった大変に痛ましい事件をベースに、カットを割ることなく全篇が展開する演出で制作されていて、緊張感が途切れず、自身も事件の現場に放り込まれたような感覚を抱かされる。
こんな事件が再び起き
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.9

文明規模の危機が迫る時、我々はどう対処するのか、もしくはしないのかという、正常性バイアスについての脚本だった。コメディタッチではあるが演出過多ではなく妙なリアリティがあり、でも全体としては劇的かつ寓話>>続きを読む

終わらない週末(2023年製作の映画)

4.1

ド派手だったりショッキングな画が何分かおきに出てくるような作品ではないので好き嫌いは分かれるかも知れないが、自分にとってはものすごく惹きつけられる上質な映画だった。何でも語ったり見せてしまうのではなく>>続きを読む

哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

3.6

台湾産のゾンビ(的)映画で、脚本が緻密に作られているわけではないけれど、ショッキングな演出部分では何度か驚きや新しさを感じられた。後半で急に退屈になる部分があるが、制作者が何を描出したかったのかは伝わ>>続きを読む

ザ・インフェルノ(2017年製作の映画)

1.5

「実話に基づいた物語」というと重みが出そうなようにも思うが、この映画は人物達の行動理由が支離滅裂過ぎて、果たしてどこまでが実話に基づいているのかと疑問に感じる。
VFXや特殊メイクでゴア描写を頑張りま
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6時間(2015年製作の映画)

1.1

脚本の支離滅裂さ、突如かかり出す楽曲のあまりの唐突さと違和感に思わず笑ってしまった。主人公の言動に一貫性が全くないところに制作者の人達が誰も何も気づかなかったのだろうか。逆にすごいという意味では一見の>>続きを読む

雪山の絆(2023年製作の映画)

4.1

何度も映画化されている有名な痛ましい航空事故の、何度目かの再映画化。当事者の実際の体験に基づく手記をベースに、かなり事実に忠実に、死者や生存者への敬意を忘れず、過剰な演出を抑え、命の脆さと尊さが描かれ>>続きを読む

REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)

3.7

ザック・スナイダー監督作品のファンなので、楽しみに待って公開初日に観賞した。

監督本人が公式に発言している通り、もともとは「スター・ウォーズ」シリーズの完全新作として書かれた物語がベースになった、し
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カローン(2017年製作の映画)

3.9

短篇ながらストーリーテリングが大変に豊かで、とても見応えのある作品だった。
物語の構造としては名作映画のネバーエンディングストーリーに近く、読後感も近しい。
願う力、想像する力の強さが描かれていて感動
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不気味の谷(2015年製作の映画)

3.6

高レベルなSFはフィクションを用いて現代社会を批評的に描出するものであるとあらためて理解できた短篇だった。
VFXもストーリーテリング上の必然性に則って効果的に使われており、またその演出もスマートで美
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肉食もやし(2021年製作の映画)

1.7

シュール演出を狙い過ぎているように感じそれに乗れなかったが、
エンディングで急に爆上がりするテンションとBGMにはちょっとだけ笑ってしまった。
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アリア(2021年製作の映画)

3.6

ホラーとギャグの境界線はほとんど紙一重だということがあらためてよく実感できる短篇だった。
https://www.shojitaniguchi.com/cinemareview

我が子へ(2020年製作の映画)

4.1

映像という表現手法によって我々は他者に何を伝える/残すことができるのか、というテーマに真摯に向き合っているように感じられ、とても心を打たれた。
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ジョーイ(2020年製作の映画)

3.9

短篇とはこうあるべきというひとつの理想型のような上質な短篇映画だった。世界観の想像の余地や鑑賞後の余韻が心地よく残る。
https://www.shojitaniguchi.com/cinemarev
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