藍紺さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

藍紺

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ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

3.9

アネット・ベニングとジョディ・フォスターがカッコいいーーーーー!!!!!こんな風に歳を重ねたいと心から思える。皺も日焼けも美しい…。
絶対に夢を諦めない不屈の闘志を持ってても一人で目標を達成することは
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Pearl パール(2022年製作の映画)

4.1

前作「X」の重要人物でもあったパールの前日譚。タイ・ウエスト監督の映画愛も感じられる構成になっていて悲しくも楽しい作品だった。

わたし的“何を基準に映画を選んでるのか分からない女優ベスト3”は、イザ
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.1

再鑑賞。縁があって夫婦になって愛し合った人なのに、いつの間にかその存在がいて当たり前のようになってしまう。ここでは夫婦だけど、家族でも友人でも大切に思う人を軽んじることは自分を貶めることでもあるのだ。>>続きを読む

夢売るふたり(2012年製作の映画)

3.9

再鑑賞。
借金返済と店の開店資金を捻出する為に夫に結婚詐欺をさせる妻。
またしても嘘がテーマ。松たか子の物言わぬ真っ黒な瞳が忘れられない。夫と妻の夢だったはずが、いつの間にか夫の気持ちを置いてけぼりに
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ディア・ドクター(2009年製作の映画)

4.0

再鑑賞。山合の小さな村で医師として従事していた伊野が突然失踪する。彼は無免許医だった。

しばらく観ていると伊野がニセ医者であることに勘づいている人物に気付く。決定的な会話はないものの、登場人物の表情
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ゆれる(2006年製作の映画)

4.1

再鑑賞。
全てを奪う弟と、全てを奪われる兄。
キラーショットがありすぎて今回も「うひゃー」とか「えぐー」とか言いながら、時に顔を顰めながら、最後には涙してしまった。稔の足にとっくりから酒が滴り落ちるシ
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トリとロキタ(2022年製作の映画)

4.1

アフリカからベルギーに難民としてやってきたロキタとトリ。姉弟と偽りロキタはビザが貰える日を夢見てドラッグの売人などをして暮らしている。そんなロキタを本当の姉のように慕うトリ。
ドキュメンタリーのような
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あしたの少女(2022年製作の映画)

4.0

冒頭、一人の少女がダンスの練習をするシーンから始まる。ターンから立ち上がる所が上手くできずに何回も必要に繰り返す。それが後々になって効いていて「ああ、そうか、それであのシーンを執拗に見せたのか」と唸っ>>続きを読む

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.1

はー、面白い。人種問題、戦争と平和、貧富の差、ルッキズム、男と女、家父長制等々…、地球上のあらゆる対立する問題を突きつけられる。あけすけ過ぎて観てるこちらも気まずくなる瞬間が多々あった。
人類みな平等
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

4.1

映画に唯一苦手分野があるとすると、未成年と大人の性描写がある作品で今作も避けてたのですが、信頼しているフォロワーさんが褒めまくっていること、そしてショーン・ベイカー監督作ということもあり重い腰を上げて>>続きを読む

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.9

小さな貝マルセルが生き別れたコミュニティを探すため、映像作家のディーンと協力しつつ冒険の旅に繰り出す。
細部に趣向を凝らしたストップモーションがまず素晴らしい。気が遠くなるような時間と労力が費やされた
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Saltburn(2023年製作の映画)

3.9

バリー・コーガンとジェイコブ・エロルディを配役した時点で大勝利。
恋慕と憎悪の混じった複雑な感情を親友に抱き、何を考えているのか分からない気持ち悪さ全開のオリヴァー。特権階級に属し何不自由なく育ち甘い
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

朝の目覚め方から夜眠りにつくまで、ほぼ変わらない清掃員平山の規則正しい毎日の暮らし。清貧と呼べるような生活を心掛けているのは自らをコントロールしやすいからなのかな。でも彼は変わらないことを尊ぶのではな>>続きを読む

Fair Play/フェアプレー(2023年製作の映画)

4.0

社内恋愛中で婚約もして幸せの絶頂にいる男女が人事によってパワーバランスが崩れ地獄を見る話。

ヘッジファンドで働くルークとエミリーは二人とも超エリート。最初はルークが二人の関係も社内での立場もリードし
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.8

登場人物それぞれの信仰力みたいなものが透けて見えてるのが面白かった。

完全に無敵の人になってるベネデッタは強い。不思議な体験をしたがそれを証明することが出来なくて、でもどうしてもその事実を認めさせた
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.1

個性的で自由すぎるトットちゃんが地元の小学校から追い出されて、トモエ学園に入学するくだりからとにかくストーリーに引き込まれた。原作「窓ぎわのトットちゃん」は小学校時代に読んで以来だが、挿入されるエピソ>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

4.0

川辺市子は同棲中の恋人長谷川義則にプロポーズをされた翌日、突如失踪する。市子を捜す長谷川は彼女の壮絶な過去を知ることになる。

法律の落とし穴や福祉制度の不備、その網目から漏れ落ちてしまった家族のツケ
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.9

ポスター惹句が「英雄か、悪魔か」だったのでどんなナポレオンが観られるのかと思っていたら、そこにいたのは英雄でも悪魔でもない人間臭いナポレオンだった。

リドリー・スコットらしさ全開の戦場バトルシーンは
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.9

ああ、これは……。これはけしからんやつですね。様々なパターンの地雷が仕掛けられてるやつだ。SNSでの熱狂っぷりも頷ける。
全般的に薄味で本格派の人には物足りないかもしれないけど、横溝正史的なものも摂取
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蛇イチゴ(2003年製作の映画)

4.0

再鑑賞。家族とは人が生まれて一番最初に属する集団であり、初めて社会性に触れる所だ。血のつながりがあっても好き嫌いや相性があるのは当たり前。まして本音と建て前を使い分けるのも当然のこと。
何時でもどんな
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.2

違う属性の他者を排除しようとする人間の本質、後ろめたさや無知、恐怖心から起こる人間の攻撃性。間違った正義を振りかざし結果的に罪なき人を虐殺してしまった福田村事件。悲しい結末を知った上での鑑賞はなかなか>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.9

北野武流、戦国乱世解釈、興味深く鑑賞しました。

加瀬亮さん演じる信長、良かったなー。血管がキレそうなくらい顔を赤くして怒鳴り散らしたかと思えば、けたたましく笑ったり。信長好きな人って物凄く多いけど、
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.9

飛行機が不時着するまでのフライトパニックパート、不時着してからの危険すぎる武装地帯脱出パート。山場が2つもあって尚且つこの無理筋すぎるミッションをどうやって解決していくのか……?そんなに期待してなかっ>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

仕事をしくじりパートナーが襲撃を受けてしまった殺し屋が実行犯並びに雇い主にお礼参りする話。 好きw 
マイケル・ファスベンダー扮する殺し屋はそれなりに殺し屋稼業に従事してるはずだが、恐ろしく長い事前準
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正欲(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

原作小説「正欲」を読んでからかなり時間は経つが未だに読後のインパクトが強烈で心に残っていた作品。なのでとても期待していて、だからこそ稲垣吾郎がこの役やるのかってちょっとビックリしてたんだけど、観てガッ>>続きを読む

マーベルズ(2023年製作の映画)

3.8

誇り高き孤高のヒーロー、キャプテン・マーベル。個人的にはMCU最強と思ってるので彼女を主役に物語を作るのって難しいと思うのだけど、そうかなるほど、こう来ましたか!
チートすぎるキャロルが能力を発揮でき
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

闇組織の凄腕殺し屋コンビ、ちさととまひろ。前作に引き続き彼女たちのゆるーい日常は相変わらず。殺しの腕前はピカイチだけど生活力だけは一向に成長していない。オフってる日常とガンギマりしてるバトルシーンの落>>続きを読む

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

4.0

1990年代のロシア、寝台列車でたまたま一緒の客室になった学生と坑夫。

フィンランド人の学生ラウラとロシア人の坑夫リョーハは言語も違えば気質も違う。旅を通じて正反対の二人が少しずつ打ち解けていく。絶
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

終戦直後、焼け野原となったどん底の日本に追い討ちをかけるようにやってくる未曾有の大災厄“ゴジラ”。絶望の象徴に相応しいゴジラに心から恐怖した。

特にゴジラが銀座に上陸し、ありとあらゆる建物を破壊しま
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ドミノ(2023年製作の映画)

3.7

翻弄される男が似合うベン・アフレックに、怪しさしかないウィリアム・フィクトナーが対峙するところなんてワクワクしたし、ストーリーを引っ張ってくれる吸引力があった。でも途中から何かが足りなかったんだよな。>>続きを読む

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.0

ギャレス・エドワーズ監督の俺の好きなものを見てくれ!!!が一杯詰まった作品。

まずルックが楽しい。監督が実際にアジア各地を回って背景素材を集め、そこにAIや人物を合成しているので画が浮いてなくてとて
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.1

スコセッシ作品の中で散々語られてきた暴力による支配が今作では特に残酷で惨たらしかった。エンドロールが流れる頃には私もグッタリ。人が群れを成した時に現れる暴力の連鎖と搾取の恐怖に打ちのめされた。

アー
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(2023年製作の映画)

3.9

実際に起こった障がい者施設での殺傷事件がモチーフ。

観終わってエンドロールが流れ始めた時の劇場の空気がとても重かった。
実際に障がい者施設や精神病棟で働いていた知人から現場での実態は聞いていたので、
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

4.1

信頼し自分に心を開いていると思っていた夫は蒸発した。銭湯を再開するために雇った男は何を考えているか分からない。そんな時行方不明の夫の手掛かりを探す為、友人から探偵を紹介されるかなえだったが……。

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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

4.0

今回はより一層パワーアップしたマッコールさんが観られます。仕事が早くなってたw

シリーズを観ているファンならだいたい話の展開は読めるし毎回同じことしてるんだけど、“悪は滅び正義は勝つ”を必ずやってく
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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.9

特殊詐欺や貧困ビジネスを生業とし日陰で生きてきた姉弟に思わぬチャンスが舞い込む。大金を手にして人生一発逆転となるか。

原田眞人監督はこういうルックが好きなんですね。東洋と西洋がごっちゃになってる世界
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