じゅぺさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

5.0

ダウン・バイ・ロー、最高。ひとつの独房に集まった3人の男たちの、友情というほどでもない緩やかな連帯感と親しみ。この気だるさが楽しい。ずっと浸っていたい。細かいカット割りがないからこその緊張感。そして">>続きを読む

ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

5.0

ストレンジャー・ザン・パラダイス、超絶大傑作。何者でもない若者の日常を淡々としたスケッチで描く。固定カメラでじっくりと捉える白黒の映像が生み出すふしぎな緊張感、他愛もない会話の心地よい脱力感と倦怠感に>>続きを読む

情事(1960年製作の映画)

3.4

情事、みた。失踪した友人を探すはずが旅の中で結ばれてしまったふたり。身勝手で弱い大人の男女の恋愛。モニカ・ヴィッティはアンニュイで疲れ感のある美しさ。波打ち寄せる孤島、青い空を望む教会の屋上、夜更けの>>続きを読む

パーマネント・バケーション(1980年製作の映画)

3.8

パーマネント・バケーション、みた。ジャームッシュ処女作。ふらふらとニューヨークの廃墟を歩き回る少年。彼がふれあうのは、ちょっとおかしな大人たち。"ドップラー効果"で大爆笑する中年、病院に隔離された母、>>続きを読む

30年後の同窓会(2017年製作の映画)

3.8

30年後の同窓会、みた。リンクレイター新境地。人生も後半、鏡に映る顔は皺だらけ。ベトナム戦争で戦った3人が過去と向き合う。後悔や恥を語りながらも、互いの心の傷を癒しあう旧友たち。過去を主題にしながら、>>続きを読む

羊と鋼の森(2018年製作の映画)

4.3

羊と鋼の森、大傑作。ピアノとは?音とは?演奏者でもなく、観客でもなく、調律師にしかわからない、生み出せない音と世界の調和。内向的な青年がピアノを通して外とつながっていく。一人ひとりが孤独と向き合いなが>>続きを読む

青春残酷物語(1960年製作の映画)

3.8

青春残酷物語、大傑作。無軌道に生きる若者の行く末は。戦後民主主義の希望と、安保闘争の混乱。イラついたら人を殴り、女を抱き、酒を飲み、また人を殴り。どうかしてんじゃないかという熱量。現代と違ってだいぶ元>>続きを読む

50回目のファーストキス(2018年製作の映画)

3.5

50回目のファーストキス、みた。原作のエッセンスは残しつつ、しっかり福田雄一ワールド。ムロツヨシと佐藤二朗は画面の端にいるだけで笑えてくる。脇役も輝いてる。個人的にグッとくるのは、スマホの中の"デート>>続きを読む

おしゃれ泥棒(1966年製作の映画)

3.8

おしゃれ泥棒、傑作。「ローマの休日」ウィリアム・ワイラーとオードリー・ヘップバーンのタッグ。話がコロコロと転がりあれよあれよと綺麗なところに収まっちゃう感じ、まさしくこの頃のハリウッド。ただ流れに身を>>続きを読む

太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)

3.4

太陽はひとりぼっち、みた。いきなり始まる冒頭の別れ話のじっとりした不快感、人の死より株価が気になるエリート、新興住宅地の味気なさ。その中で絡み合う男女もまた空疎。「明日も明後日も」再会すると誓いながら>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

5.0

レディ・バード、青春映画オールタイムベスト。なぜか途中から涙が止まらず。親が恥ずかしい、鬱陶しい。しょっちゅう心はすれ違う。けど「愛されてる」としっかり感じたい。自らてんとう虫を名乗る少女は、様々なも>>続きを読む

デッドプール2(2018年製作の映画)

4.2

デッドプール2、大傑作。もうとにかく笑いました。ポストクレジットのジョークまで最高すぎる。ストーリーもヒーローものとしてクラシカルな部分を抑えつつ、二転三転する展開、無茶苦茶っぷりは前作からパワーアッ>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

4.1

万引き家族、素晴らしかった。金や打算で集う"偽り"の家族。しかし、共に笑い築いてきた幸せな時間は"偽り"なのか。ふとした瞬間に愛おしいと感じるあの気持ちは"本物"じゃないんだろうか。それは彼らにしかわ>>続きを読む

OVER DRIVE(2018年製作の映画)

3.8

OVER DRIVE、熱い!エンディングではWANIMAが流れる。完璧な暑苦しさ。「すぐ直してやるから」、この一言を信じ、じぶんの全てを預けてレースに挑む。一度は"クラッシュ"してしまった兄弟の絆を、>>続きを読む

ブルックリン(2015年製作の映画)

3.7

ブルックリン、みた。エイリシュは母国を離れて単身NYへ。彼女は今ごろ孫もいるおばあちゃん?人生は、選択と決断の連続。それはほかの可能性を捨てるということ。誰かを傷つけることだってある。だから自分の選ん>>続きを読む

男はつらいよ 寅次郎恋歌(1971年製作の映画)

3.4

男はつらいよ 寅次郎恋歌、みた。夫を支え続け、じぶんの夢を諦めたまま死んでいった母を想い、切なくなる。家族がいることのしがらみと幸せ。それでも感じる孤独。どこか遠くへ行きたいという"旅人"への憧れ。ふ>>続きを読む

もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

4.0

店長もそんな彼女のアピールを受けて困惑し、正しい方へ導こうと悩んでいるうちに、自分の人生についても考えはじめる。置いてきた青春にふたたび向き合う。雨が止み、晴れた空がとっても広い。タイトルの通り、この>>続きを読む

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

4.2

恋は雨上がりのように、大傑作。部活を離れた女子高生と、さえない中年店長。挫折を経験したふたりのしばしの"雨宿り"。少女は目の前しか見えないからこそ苦しみ、店長はたくさん経験を積んだからこそ、限界を知り>>続きを読む

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

3.7

ゲティ家の身代金、みた。C・プラマーの声、顔中のシワ、歩き。すべてに世界一の大富豪としての飽くなき欲望、孤独、憎らしさが凝縮されてる。色調を落とした映像、引きの画、重厚感ある音楽が、人間の禍々しさと良>>続きを読む