足拭き猫さんの映画レビュー・感想・評価

足拭き猫

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若武者(2024年製作の映画)

3.6

四角の画面の端の狭苦しい場所にしかめっ面をした人たちが配置される。下から四分の一くらいのところに2人以上がいたり、相当ローアングルのこともある。棒読み台詞を含めて全体的にこういう映画はどうだろうという>>続きを読む

こいびとのみつけかた(2023年製作の映画)

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杜和と園子の会話が相当ゆっくりなので観る人を選びそうだけど、なんと言っても若い2人と見守る大人たちが素敵。周りの人たちがちゃんと描かれているのには好感がもてる。

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

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すごい作品だよ、と聞いていたのをやっと観たけどかなり変なテイストだった。快楽殺人の森田剛が相当怖い。ムロツヨシは無敵。

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

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ハードでドライなカウリスマキ。

特集上映時期に体調を崩してしまって行けなかったけど、初期の作品をもっと観たかった。

ラヴィ・ド・ボエーム(1992年製作の映画)

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自分が困っていてみすぼらしくなっても友達に優しい男たちがひたすら愛おしい。人間を信じたくなる。
犬を連れて病院に行くのが斬新。

悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.8

あらすじから想起されるような都会の人 vs 田舎の人ではなく、住んでいる人が入植してたりあるいは別荘に永住しているということが作中で明言され、人間どうしの価値観の対立ではない。東京の芸能事務所がコロナ>>続きを読む

ディス・マジック・モーメント(2023年製作の映画)

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監督が全国のミニシアターに出向いて運営している人たちにインタビューをする。確か全部で23館ということでその労力に頭が下がる(東京の映画館が一つもなかったのが不思議だったけど)。字幕がかなりのスピードで>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

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真剣に夢中になるとか好きって命まで削ることなんだなあ、極限を越えちゃった人たちの愛憎。言葉通りほとばしる血と汗を大画面で見れたの良かった。
セッションはまだか!?と思ったらそう来たか。

二十四の瞳(1954年製作の映画)

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先生って何があってもいつまでも生徒から「先生!」って呼ばれるんだ。それだけのことで涙がダダ漏れになってしまった。
若い頃から苦労する中年までを全く違和感なく演じている高峰秀子に見とれてしまう。ロケ場所
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春画先生(2023年製作の映画)

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弓子が何で春画先生に惹かれて行ったのかがやっぱりいまいちわからなかった。逆は理解できるとして。
妖艶さが足りない気がした。気持ち悪くならないスレスレのところをいく塩梅はうまいなと思ったけど、なにせ後半
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インターステラー(2014年製作の映画)

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そういえば観ていたので記録。ラストの方がファンタジーすぎて興ざめした記憶が。

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

自分の祖父は軍隊で1日違いで広島の原爆を逃れたらしい。海軍で呉に1945年8月5日に入っており、翌日広島に行く予定だったとのこと。また原爆投下の標的となっていた小倉は9日の上空の視界が悪く、目標が長崎>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

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みんな大好きカウリスマキ。
登場人物は他の作品と同様底辺にいる人たち。気持ちを曲の歌詞で表現しちゃうのはちょっと安易かなと思ったけど、各曲大変良い。
ラジオから戦争のニュースは聞こえるけど結局は日々の
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犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

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このシリーズの他の作品は未見。マブリーが超人的に強い。やっつける場面はエグイけど内容自体は分かり易いという意味でお気楽に観れる。ガラス割れながら飛び込むアクションはすげーと思ったけどCGなのか。

七人の侍(1954年製作の映画)

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三船敏郎が猿みたいに飛び跳ねひたすら走る走る。なんと志村喬も走っている!クライマックスまでがけっこう長い。今リメイクしたらもっと各キャラを立てそう。

一月の声に歓びを刻め(2024年製作の映画)

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映画が作られた背景を事前に知っていたので正直に観ていて辛かった。他の作品は観たことがないので比較のしようが無いが、作家にとって自身を救済する作品というのがあるとしたら三島監督にとってこれは正にこれがそ>>続きを読む

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

3.5

人生一番の「思っていたのと違っていた」映画。
ビジュアルからアート系かと思いきや、盲目の鍼灸師が暴く王朝の権力争いのサスペンスもの。見えない設定がファンタジーの世界だったなぁ。途中から王様の方が主役を
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一筆の冬(2023年製作の映画)

4.3

フィルマークスに追加されたので、2022年12月に書いたレビューをこちらに移動。

今後編集をするらしいので完成形ではないが、観る機会がありとても好きだったので。ちょいネタばれあり。

オープニングが
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王国(あるいはその家について)(2018年製作の映画)

3.8

初っぱな棒読みが始まった時は2時間半耐えられるんだろうかと心配するも、4番目のシーンくらいから感情表現が入ってきたのと、役者が同じ台詞を言うにしても毎回違う声のトーンだったり、場合によっては表情やごく>>続きを読む

SOMEWHERE(2010年製作の映画)

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ソフィア・コッポラと知らずに観た。夜景がきれいなわけだ~。
「ロスト・イン・トランスレーション」のように自己の置き場所がない人の話。ホテル住まいのイタリア系映画スター。グローバリズムが理解できないくら
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黒い十人の女(1961年製作の映画)

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そうそうたるスターたちが勢ぞろいしてそれだけで眼福。ほぼ、ねむの木学園のイメージしかない宮城まり子が業の深い女を演じておりイメージが全然違ってた。船越英二がクソ男なのだけど本人は全く罪の意識がなく、む>>続きを読む

レオノールの脳内ヒプナゴジア(半覚醒)(2022年製作の映画)

3.9

小説を書く人が自分の予想に反して登場人物が勝手に行動するようになってしまった、と話すのを聞くことがある。映画の作り手であるレオノール、自分の作品に出演していた息子が本物の銃で撃たれて死んでしまう。悔や>>続きを読む

PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~(2024年製作の映画)

4.0

孤独だった3人がスタートラインに立つまで。

観てスッキリする熱血(e)スポーツ物キラキラ映画と思いきやそうではなかった。青春映画の雄と呼ばれる古厩監督の新境地かもしれないし、だいぶ昔に観たのでもう一
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市子(2023年製作の映画)

3.8

久々に「ザ・日本映画」というのを観たような。締めっぽい、暗い、救いがないという意味で。時制も前後するので頭をフルに使った。

一緒に観た人があれは快楽殺人なのかと言っていたが、むしろどうしようもなく抗
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.9

なかなか面白かった。あっけにとられた「ミッドサマー」に比べて地味な印象だったけど、あれよりも奇をてらっていなくてむしろ好み。終始ボーはどうなってしまうのか?というミステリーが推進力だった。

以下ネタ
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女優は泣かない(2023年製作の映画)

2.6

蓮佛美沙子と伊藤万理華じゃなかったら途中で退場していた案件。
梨枝のプロの女優としての再認識と伊藤万理華が仕事でステップアップするという二つの物語が絡んでいるとはいえ、故郷と再生の物語がなぜこのように
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パンとバスと2度目のハツコイ(2017年製作の映画)

3.4

深川麻衣も山下健二郎、両人とも知らなかったけどタイトルが可愛らしいのでずっと気になっていてとうとう観た。

ずっと好きでいられるかどうか分からないから結婚しないという女性、結婚してみたけど相手の心は自
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

何百年前の星々に見守られ太陽に包まれるような作品。語りは静かだけど、光がビシバシ輝いていた。観た直後は栗田化学の古参の社員がそうなのかなと思ったけど、一週間経ち、藤沢さんと山添くんが強い光を放っていた>>続きを読む

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.8

アニメ未試聴、原作は映像化のことを知ってから第1話のみを読んで挫折、通常はスルー案件なのだが本編の一部の撮影を地元でやったと聞き(雪山のシーンだと思うが当然どこがどこだかは分からず)、また昨年続編のロ>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

子どもの頃から15年くらいは歌ったり合唱部だったりしたので最初のシーンでめちゃ上がった。最近の中学生の歌声は身体の成長が早いからか大人びているなぁ、最初高校生かと思っちゃった。あと、有名なミュージシャ>>続きを読む

ほかげ(2023年製作の映画)

4.1

やっとこちらでも公開になりました。
戦争がテーマの映画といえば空襲や原爆の悲惨さ、あるいは戦いそのものを扱うのは見たことがある。だが戦後の急激な変化にだれもが口をつぐんでしまったか、あるいは意識的に表
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.2

クッキーとキングの関係性が愛おしく、映画の中で流れる時間が心地良い。秋の黄色い紅葉から漏れる光も温かく映像はちょっとセンチメンタル。

心優しく気弱なゆえマッチョな男たちからバカにされてきたクッキーと
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