Rou郞さんの映画レビュー・感想・評価

Rou郞

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偽りなき者(2012年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

真実と事実、そして理解。

協会のシーンは本当によかった。台詞はなくとも観る人は、心で感じることができる。ルーカスの瞳、呼吸、まとう雰囲気、すべての要素があのシーンに詰め込まれている。それを観れただけ
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ブエノスアイレス(1997年製作の映画)

5.0

一番好きなカップル

彼らが仲良くしてるシーンは、ほとんどない。二人とも衝突しては離れ、また互いを求めあう。その繰り返し。
印象的なのが離れている時の二人。どこか虚しく辛そうである。
そんな二人の作り
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メメント(2000年製作の映画)

5.0

メメントの主人公は、興味深く好きなキャラクターの一人。
恐ろしくも哀れで愚かだが、彼にとってあの選択は幸せなのでしょう。

物語を紐解いていくあの感覚が堪らない。
終始目が離せなく、メメントの虜になっ
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暴力脱獄(1967年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ポールニューマンの笑顔はいつだって輝いてる。それは何年たっても変わらない。

どんな苦難も困難も笑って乗り越えようとする。その姿に多くのファンが惚れ込んだことでしょう。私もその一人です。
この作品も、
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ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター(1993年製作の映画)

4.7

なんと美しい映画か

荒々しい海、濡れた浜辺、深く濃い木々。これらを特有の空気と音楽がつつむ。

目に写り込む、さまざまな要素が独特で美しく、思わず息をのみます。
スクリーンから目が離せない。

是非
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.5

ラストのキリアン・マーフィの表情が頭から離れない。

映像と音響が逸品な作品。観たもの、聴いたものは、この作品でしか体験できないものです。

台詞は知的で詩的なものでした。キャスト陣の台詞の掛け合いは
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

言葉で語れないそんな素敵な人に会える。

こんなに魅力的な人に会うのは久々です。特筆すべきは平山さんでしょう。

彼に対して我々は様々なことを思うでしょう。残念ながら私はどんな言葉を使っても、彼を表す
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.6

真実や事実のない世界に生きる者たち

特徴的なのは物語で飛び交う台詞。
空気には緊張感が走り、言葉には勢いがある。観ている者を不安にさせ、スクリーンから目を離せなくする。掴んで揺さぶり離さない、そんな
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.5

離れがたい夏のような映画
登場人物の内面の声が、観ているこちらに聞こえてくるそんな映画。

コットと老夫婦の関係は本当に素敵なものでした。それはこの映画に出会った皆が思っていることでしょう。だから、三
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大菩薩峠(1966年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

まさに「悪鬼」その言葉がふさわしい男。
極悪非道な彼が振るう刀は観る価値あり。

シチュエーションがよい。
雨の降る夜、雪の降る夜、炎と煙を背景に斬りあう侍、名シーンの連続です。

仲代達矢さんのあの
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

5.0

燦々と照らされた町と広がる美しい海。そこで絶世の美男子が黒々しい犯罪を行う。全ての要素がアランドロンを引き立たせる名作映画。

特筆すべきはアランドロン演じるリプリー。彼の見え隠れする「悪意」「欲」は
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第三の男(1949年製作の映画)

5.0

純然たる悪に会える。

この映画でオーソン・ウェルズを知り、「会えてよかった」とそう思った。一番好きな悪役(かも‥)です。

彼の動機は単純明快。だがそれ故に非道で醜悪。だから強烈な印象放ち、私たちの
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

人生を精一杯「謳歌」する者たち

方法は愚かかもしれない。だが精一杯生きようと努力する彼らを、私は素敵だと思えるし、尊敬します。
生きることに不安になってしまいがちな昨今、彼らの姿は私たちへのエールな
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遊星からの物体X(1982年製作の映画)

5.0

冒頭から異様な雰囲気に呑まれます。
なにか鬼気迫る空気感、不安にさせるカット。
そこに間髪いれず様々な要素を入れてくる。それは人間の心理だったり、目を疑う光景、得体のしれないもの、ハプニング、これらが
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