ゆっきーさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.5

今年ベスト。素晴らしい。傑作。森の西部劇なのだが、発砲場面を1度も撮らぬぞ!という並々ならぬ決意。それでいて圧倒的サスペンス。窓枠を使ったフレーミングの巧みさ!スコーッ!!
あと牛がめちゃくちゃ可愛い
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.0

確かに欧米人から見た日本人の慎ましく、控えめで、賢いというステレオタイプにはムカッときつつも普通に楽しめる。逆に日本人はまともに東京を撮ってこなかったので文句は言えまい。家の照明がロビー・ミューラーみ>>続きを読む

コシュ・バ・コシュ 恋はロープウェイに乗って 4Kレストア版(1993年製作の映画)

4.0

傑作。昼の場面が多いフドイナザーロフにしては珍しく夜の場面が多くメリハリになっている。冒頭の、博打に負けた父が家に帰ってくる場面、鏡を真正面から撮ってるがどうやってカメラを映さないようにしてるのか気に>>続きを読む

スーツ(2003年製作の映画)

3.5

スーツを手にしたワルガキ3人組が思い思いの行動をとる話で後半は3話編成のオムニバス式になる。各話のラストがどれも乗り物に乗った人物との別れのショットなのがちとワンパーンではないか?面白いけど!
3話目
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ルナ・パパ 4Kレストア版(1999年製作の映画)

3.0

めっちゃクストリッツァやんって感じだけども運動に次ぐ運動で面白かった。複葉機と車の並走だったり相変わらずメカの使い方が上手。ショット間の衝突や照明のメリハリがなく飽きてくる。ミニマルなショットが欲しく>>続きを読む

ブラックライダー(1986年製作の映画)

3.5

とても良かった。ほぼサイレント、というのが心意気として素晴らしいでは無いか。こそ泥のトミーリージョーンズがFBIにしばかれながらミッションをクリアするお話であるが。ミッションインポッシブルばりのビル間>>続きを読む

昨日への道(1925年製作の映画)

4.5

新郎に対し自分でも理解できない恐怖を抱く妻、どこかで会った記憶を持つ男女、という2組のカップルを主軸に話が進み、列車の事故をきっかけに彼らの前世へとタイムリープする、という無茶苦茶な映画。ゼノギアスみ>>続きを読む

囁きの合唱(1918年製作の映画)

4.0

会社の金を横領したのがバレてたまたま見つけた死体を自分に見立てて雲隠れするもその死体の犯人として追い詰められるお話。噂にたがわぬ傑作。かなりエグイ。画面の端に「囁き」を表現する色々な顔が浮かんでくる。>>続きを読む

ニコラス・ケイジの ウェザーマン(2005年製作の映画)

2.0

相当いまいち。2000年代はこーゆーダメ人間が再生しようとするドラマ多かった気がする。
カラコレが好きじゃないのと、そもそも役者が棒立ち&顔アップのみという。画面に意味が無い。脚本の映画。
ニコケイが
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バイオレント・サタデー(1983年製作の映画)

3.0

大好きな監督だが初見。ペキンパーの映画自体は15年振りくらいに観た。ありがとうU-NEXT。
さて、ハードルが上がりまくってる状態で見たせいか、これは相当いまいち。得意の銃撃戦も誰が誰に撃ってるのか訳
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タイムコップ(1994年製作の映画)

3.5

タイムトラベルして悪さする人を取り締まる話。面白かった。1部バディものになったり、女の扱いが酷かったりとハイアムズ節が見受けられる。
ヴァン・ダムが赤ちゃんの頃に戻って殺せば秒でカタが付くのにそれをし
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ユニバーサル・ソルジャー(1992年製作の映画)

4.0

今んとこエメリッヒのベスト。相当に面白い。
全裸のヴァン・ダムの体から固いモノ(発信機)を女に探させる場面など、逆算で撮られている。ラストの実家バトルではファンや尖った農建機など画面にチラつく小道具が
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裏町のお転婆娘(1956年製作の映画)

2.5

芦川いづみ目的で見たが主演はあくまで江利チエミ。ミュージカル映画としてはだいぶイマイチなのだが、菅井一郎によるスピーチの場面が良い。
日本映画にしては珍しいスピーチ映画。

サンタクロースの眼は青い 4Kデジタルリマスター版(1966年製作の映画)

4.0

再見。非モテのレオーがサンタコスのバイトをすると急に女と密着で写真を撮れるようになるという、渋谷ハロウィンでワンチャン狙う大学生を先取りした映画。
それでもやっぱモテないので大晦日に友達と「風俗!」コ
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わるい仲間 4Kデジタルリマスター版(1963年製作の映画)

4.0

再見。デビュー作からしてホモソ炸裂している。2人組の男がナンパした女とうだうだ呑むが一向にヤラセてくれないので財布を盗むというお話。盗んだ後の二人の猛ダッシュの場面など当時の街中の様子が切り取られてい>>続きを読む

ナンバー・ゼロ(1971年製作の映画)

4.0

完全にワンビン『フォンミン』だった。おばあちゃんが昔の話をしているだけ。しかもマシンガントークなのだが何故かグッとくる。アップと引きの編集の使い分けが上手いというのもあるが、サングラスをしているからだ>>続きを読む

The Phantom of the Convent(英題)(1934年製作の映画)

3.5

夫婦とその友人の男の3人が廃墟の修道院に迷い込むという『邪教』みたいな1夜もの。これは中々の出来かと。
壁にコウモリの影が映るのだが光源を動かしても何故かその影だけ動かないというアイデア、良すぎ。カッ
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The Crying Woman(英題)(1933年製作の映画)

3.0

メキシコの初期トーキー。泣く女という意味でメキシコに代々伝わる怪談らしい。子供が4歳になるとさらわれるという。女の声が異様に不気味でそこだけ鳥肌が立つが、それ以外は割と素朴な出来。特に剣戟が塩っぱい。>>続きを読む

ペサックの薔薇の乙女79(1979年製作の映画)

2.5

10年後、同じイベントを撮るという。もういいだろ…と思ってしまった。
イベント自体は10年経ってシステマチックになった印象。割と適当に選ぶのが面白い。今の大学ミスコンもそんな感じだったりして。

ペサックの薔薇の乙女(1968年製作の映画)

2.5

『ナンバーゼロ』を見るとユスターシュの故郷がペサックなのが分かるが、その故郷の伝統行事(ほぼミスコン)を撮ったドキュメンタリー。
町長の話が長すぎてやばい。

アリックスの写真(1980年製作の映画)

4.0

撮影がめちゃ良いし、男女二人の画面の収まりが完璧。
女の芸術論を聞いて「ふーん、よくわかんない」を繰り返す男の子はユスターシュの息子さん。女がたまにSEXの話をする事による場に走る緊張感。
写真自体も
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不愉快な話(1977年製作の映画)

4.0

演出の映画と思った。先週、三宅唱監督の演出とは何かの講義を受けたのだが、本作品はその講義の内容と酷似している。同じ脚本を、カメラポジションや俳優やその所作などを替えて2パターン見せられ、演出とは何かを>>続きを読む

(1970年製作の映画)

3.5

村人4人がかりで豚一頭解体してソーセージにするまで。最初は昔ソ連のなんかの映画で見た豚の解体よりも段取りが下手クソだなとか思ってたが、こちらのフランス人たちは腸も大事にすることが後々分かってくるので誤>>続きを読む

レモ/第1の挑戦(1985年製作の映画)

4.0

荒唐無稽すぎるし、めっちゃ緩い展開なのだがかなり面白い。正義の暗殺組織に拉致られた主役が暗殺者として活躍するという。。。自由の女神の像のてっぺんで戦ったりとやたら高いところが好きなのが面白いし、師匠の>>続きを読む

黒い街(1952年製作の映画)

3.5

あまりディターレが撮りそうにない(どちらかと言うとルロイとかが撮りそう)ジャーナリスティックな犯罪映画。とはいえ充分に面白い。主役の検事の父の巡査が殺られる場面や、アメリカンダイナーで女の証人が襲われ>>続きを読む

海を待ちながら(2012年製作の映画)

3.5

おもろしかったよ。カメラのケレン味のある動きが凄すぎて『鶴は飛んでいく』を思い出したりした。
ぎゅいいいーんって感じですから。てかカザフ?の列車って車内に風俗あるんかい!衝撃ですわ。

脚本としては「
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MOON44(1990年製作の映画)

2.5

いまいち。登場人物が多い割にカットを割る、割らないの判断が悪すぎるので、誰がどこにいるかよく分からない。例えば主役2人がスパイ活動をしていてそれを敵の軍曹に見られている場面をカットを割って顔だけ撮るの>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.5

一貫して不毛を描く武であるが本作もまさにそれ。
武自体の演出力はさほど落ちてないと思うが、脚本がまとまりを欠いているのと、演技では表現出来ない役者としての武本人の狂気度が落ち着いてしまってるのでちと残
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ゼイ・ウォント・フォーゲット(1937年製作の映画)

4.0

南部の街でJDが殺され、北部出身の若い男の教師が疑われ、言い分もろくに聞かれないまま裁判からのリンチ。死を暗示する列車と、それに弾かれる吊るされた布袋が怖すぎ、、

南北の対立を過剰に煽り有罪に導く検
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歩道の三人女(1932年製作の映画)

4.0

アメリカ版都市伝説、1本のマッチで3人のタバコに火をつけると1人死ぬ説。をベースにした3人の女のドラマだが、一瞬たりとも画面から目を離せないようなテンポで進んで行くので最高〜。

三人の女が社会人とな
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

2.5

めっちゃ乾いてて嫌いでは無い。
あまりにさらーっとしてるので見たあとの引っかかりがゼロではあるのだが。こういう映画は劇場で体験しない限り無意味かと思う。冒頭の横スクロールアクションを模したドリーがいち
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スターゲイト(1994年製作の映画)

3.0

古代エジプトを題材にしたSF。同題材なら話は全然違うがニューウェル『ピラミッド』の方が良いな。2時間あり敵が出てくるまで1時間とだいぶかったるい展開ではあるが、ラストの敬礼に不覚にもグッときてしまった>>続きを読む

アクアマン(2018年製作の映画)

1.0

もう零点ですわ。これ。
なんでもありすぎて「え、そんなことも出来るんだー」しか思わん。どこまで出来てどこまで出来ないかを明確にしてくれんと冷める。

ミューズ・アカデミー(2015年製作の映画)

4.5

大傑作。
女に「ミューズになれ」などとアホな持論を展開するイタリア人教授と、それに群がる権威に弱いアホな文系インテリ女子大生の構図。当然食い物にされる。まさにTwitterで最高。
白髪の嫁をほったら
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悪魔の金(1941年製作の映画)

3.5

貧乏すぎて悪魔に魂を売って金持ちになった農夫がだんだんと嫌な性格になる北欧の御伽噺。誰も来ないパーティにフィロソフィカル・ゾンビがウヨウヨやってくるホラー描写が最高すぎた。悪魔役のウォルター・ヒュース>>続きを読む

美しき被告(1949年製作の映画)

3.5

レイプ魔(またかよ)の生徒を返り討ちにした女教授の隠蔽がバレるバレないで引っ張るフリッツ・ラング的サスペンスでかなり面白かった。脚本家はこの時代にしては珍しく女性で、ピュリッツァー賞も取ってる方らしい>>続きを読む