貝さんの映画レビュー・感想・評価

貝

獅子座(1959年製作の映画)

3.5

ひたすら歩く。止まることなく歩く。時々何か起こりそうで奇跡は存在しない。誰も助けてくれない。友人も皆バカンス中。でもとにかく歩く。
ピンチの時何かしてないと耐えられないくせにプライドはずっと高いのが獅
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未知との遭遇(1977年製作の映画)

3.5

焦らしに焦らされやっと宇宙人と会える最後の瞬間にただ感動する。彼らを脅威として扱うのではなく、理解しようとする研究者とUFOに遭遇した人々の好奇心とともに物語が進んでいくのが良い。ずっと意味はわからな>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.5

もうこれはひたすらアート。すべてのショットがキマっている。ただただ美しい。なんで途中モノクロなの?意味がわからないけどハルコンネン甥(オースティン・バトラー)がただただ映えていた。無機質な城の前にズラ>>続きを読む

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.0

いちばん大事であるはずの演奏シーンが壊滅的に良くなかったけど、音楽もよかったし脚本もよかったしおおむね満足。

まさか初心者からはじまる奇跡の物語だとは、序盤の頃は思いもしなかったけど、非常に説得力の
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.5

耳が聞こえるルビー(エミリア・ジョーンズ)にとっても手話が彼女の会話や表現の重要な一部なのがわかるのがめちゃくちゃ良い。その殻を破れないことも、それを引き出す先生との師弟関係も泣ける。

耳が聞こえな
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エルヴィス(2022年製作の映画)

3.0

オースティン・バトラー、オオカミみたいな顔つきなのに佇まいだけでこんなにも女をメロメロにしていて凄かったしめちゃくちゃかっこよかった。
エルヴィス・プレスリーのことを顔と名前以外のことは1ミリも存じ上
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

2.0

新宿の109でほぼ貸し切り、めちゃくちゃ喋りながら家みたいな状態で最高の環境で観れたのが救いだった。

デュアリパいちばんの見どころ。キンパツのデュアは最高。猫はニセモノ。アーガイル(ヘンリー・カヴィ
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.0

ひとつも理解する気にすらならない悪趣味な映画だった。たった数ヶ月前に観たはずだけどもう記憶の中から消してるっぽい。

家族の中でどの子を殺すかを話し合う夫婦。胸糞わるすぎて苛立ちしかない。バリー・コー
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

ケイコの時、映画館で観なかったこと後悔したけど、やはり映画館で観ることの価値が最大限ある映画をつくる人だ。

いちばん喰らったのは光の使い方。朝の光、昼の光、夕方、夜、すべて光が躍動していて何も起きて
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

衣装めちゃくちゃかわいくて色使いやレイヤーの仕方めちゃ参考になりやす。。インテリアも良き。美術良き。魚眼レンズの多用に目がチカチカする。

ヨルゴス・ランティモスのわけのわからなさが抑えられてて?ほぼ
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

3.5

労働者三部作といわれる前作と作風おんなじすぎて、もはや何が違うんではある。こっちの方が物語性があってやや見やすいかな?

初っ端からお父さんが自殺するというぶっ飛んだオープニング。ここでもやはり感情は
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.0

いやこんなにもミュージカルなのかよって感じだったけど、なんか屋根の上で歌って踊ったりしてて想像以上に子ども向けでかわいい映画だった。当時観た記憶の中ではチャーリーとチョコレート工場がもっとホラー的で不>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

チャップリンのステッカーもろた♡

ウクライナへの侵攻のニュースがラジオからずっと流れてる。失業に対する苛立ちを戦争への苛立ちと重ね合わせている描写が何度もあった。

偶然の事故が重なり、すれ違い、な
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

2.0

楽観的な白人おじさん描きがちなヴェンダースらしい作風とは思うし文化的な生活に価値を見出すことの素晴らしさは理解できるつもりだけど、やっぱ現代の日本舞台になってることが結構自分ごとに見えて気持ち悪いなと>>続きを読む

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

3.5

カウリスマキの映画はずっと寒そうだね。恋人同士になったふたりが抱き合ったりキスしたりしないし、演技しないから体温を感じないのもあるかぁ。

イロナ役のカティ・オウティネンという女優さんがめちゃくちゃ良
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もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

3.5

終末映画かと思いきや、普遍的な夫婦関係の物語。最近こういうの増えた?あるフォーマットの中で普遍性考えるやつ。想像を外してくるところと、視点を変えるだけで見応えあってめちゃくちゃすき。

シンプルに夫以
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.0

ミーガンの動きが軽快すぎて楽しくなっちゃう。四つん這い走りはチーターから学習したのかね。ダンスはどこで覚えたのよ。最高。

AIの暴走やスマホに依存してしまう人間といったよくあるテーマやホラーというフ
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.0

おもしろッッッ
なんなのバリー・コーガン、釘付けすぎてずっと彼のインタビュー動画見漁ってる。その青い目がこわい。

オリヴァー(バリー・コーガン)という人間がわからなすぎて、、愛でもなく憎悪でもなくな
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Fair Play/フェアプレー(2023年製作の映画)

4.0

最高。女に負けることがそんなに悔しいんだ?自分でも気づけてない男の嫉妬、プライドの高さ、醜さがこういう人生であまり訪れなそうな瞬間に見えたのがたまらん。自尊心とちんちんの状態は比例する。

エミリー(
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search/サーチ(2018年製作の映画)

3.0

ソーシャル上ですべてが完結するサスペンス。ここまで振り切ったのって意外となくて新しさもあり、懐かしさもあり、リアルで共感できる。

クラウドでの写真保存が、自分の幼少期のような手づくりアルバムじゃない
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ホワイト・ノイズ(2022年製作の映画)

3.5

中年体型のアダム・ドライバー最高すぎるなあ?ヒトラー研究してても一大事になんの役にも立たない父親像かわいいなあ。

目に見えない恐怖を前に私たちが如何に愚かであるかは震災やパンデミックを経て重々実感し
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終わらない週末(2023年製作の映画)

4.5

おもしろすぎる
日本がそうじゃないということではないけど、アメリカ人の抱いてる目に見えない不安が具現化されてる感じがする。爆弾が落ちなくてもいくらでも混乱って生むことができるね。電波障害だけでも全然人
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希望のかなた(2017年製作の映画)

3.5

枯れ葉前の予習として、ユーロスペースで。明らかに鑑賞2回目以上の人の笑いに行く感じの空気が無理すぎて終始雑音だった。

演技をしないからこそすべての人が平等であることを当たり前にわかってるように見える
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.0

殺し屋の系譜のまままったくフィクションじゃない鈍臭さがひたすらリアルで最高だった。画もバチバチにキマっててどう考えてもイケる体制整ってんのに結果は「ファック!」準備はするのよそりゃ、でも失敗するんよ。>>続きを読む

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

3.5

私の中のジャン=ピエール・レオが『大人は判ってくれない』しかなかったから、歳をとったこととこの役柄のギャップに胸が熱くなった。

人が生きる意味を見出す瞬間って本当にこんな些細なことがきっかけだって、
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レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

3.0

プロデューサーへの服従と反逆のトーン一緒なの笑う。下手くそだけど言われたこと一応ちゃんとやり遂げるその精神はすき。
アメリカにいるはずなのにヨーロッパにしかみえない質感なのかなんなのか。
意味はわから
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.0

ずっとホロスコープ映画だと思ってた。私は火だけど水の人と相性悪いのは結構あると思う。
火と水が触れ合うとき、触れた箇所が沸騰して水の全身が火照ってくるの、ただの例えだったはずのものが可視化されててうわ
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

3.0

なにげにはじめてピクサー映画フルでちゃんと観たかも。普段見ないからかCGアニメの奥行きの深さとかモーションキャプチャの滑らかさってすごすぎて、視覚が喜ぶ感じがある。あとミゲルの声がめちゃくちゃ良い。歌>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

2.5

MX4Dでみたのでゴジの迫力とかどんどん進化してく感じはめちゃくちゃ楽しんだ。ゴジは手収めてるときのフォルムがむちゃかわいい。血迷ってゴジの加湿器買いかけた。結構高かった。眠くなってたタイミングで青木>>続きを読む

ある現代の女子学生(1966年製作の映画)

2.0

ウーマンリブの時代におけるフェミニズム。淡々としていてまるで歴史資料のような短編。大学に行き、学び、社会進出しながら家庭を持ち子供も育てることが理想であり先進的だった。こんなことができるのは一握りのエ>>続きを読む

都会のアリス(1973年製作の映画)

5.0

何か書こうかなって思い出すときに涙出てくるやつってあるんだよね。この作品自体が感情みたいなもんってゆうか、揺さぶられた〜〜。
子供のパワーって本当にすごい。大人の小ささも優しさも素直さもすべてを引き出
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.5

私多分スコセッシ作品でくらいしかロバート・デ・ニーロをほぼ知らなくて、ここまでの悪人演じてるのあんまりないかもしれん。ガチヤクザやったな、、「ワンス・アポン・ア・タイム〜」のアル・カポネを思わせる顔剃>>続きを読む

パリのナジャ(1964年製作の映画)

3.0

素朴な暮らし、解放的で自由気ままな日常。学生の頃、こんなふうに生きてたような気がして懐かしくなる。あの頃のどこへでも行きたい気持ちが今はもうないことに気づく。

フェイシズ(1968年製作の映画)

4.0

人間ってのは本当に愚かで惨めで醜くて愛らしいね。女をモノ扱いする男の醜さとそれを否定しながらも突き離しはしないしたたかさ、老いること、夫に愛されないこと、性的な魅力を失うこと。どれも対象として男がいて>>続きを読む

アメリカの影(1959年製作の映画)

4.0

アメリカの影の部分を描きながらその中にいる人の本質を映し出すような鋭さ。
ベニー(ベン・カルーザス)のすべてにおいて達観してる感じが良かった。どこかすべてを諦めていて、どこにも属してないような気がする
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