デビュー作が大傑作「ブックスマート/卒業前夜のパーティーデビュー」という、とんでもない人、オリビア・ワイルド監督の第2作目となる本作は、アメリカの郊外で幸せを掴んだ家庭を描きながら、最初からどことなく>>続きを読む
これほど重厚で暗喩に満ちた映画を観たのは久しぶりだ。
こういうのを時々観てちゃんと映画筋肉を鍛えておかないと、どんどん映画筋が落ちてしまう。
それでなくても老化が著しい昨今なのだ。
これまで何度も映>>続きを読む
本作は、フィクション作品としては50点であり、残りの50点は現実世界での出来事とそれを受けての我々の感情を拠り所として作られている。
バットマンにしろスパイダーマンにしろボンドにしろロミオにしろジュ>>続きを読む
「東京干潟」「蟹の惑星」の村上監督最新作が、ポレポレ東中野で公開中です。
前2作の舞台となった多摩川河川敷で、長い間捨て猫たちの面倒を見続ける写真家・小西さんに密着するドキュメンタリー。
東京干潟の主>>続きを読む
タイトルからもビジュアルからも何も想像できない本作。
知人が監督を努めていることもあり、期待と不安と言葉にしにくい感情が入り混じった中で鑑賞する。
原作は図説のようなものだそうで、かなり話題になった>>続きを読む
それなりに面白いだろうなあと想像できていたのだけれど、ちゃんと想像を超えてくる面白さ。
荒唐無稽(褒めてる)で、都合のいい展開ばかり(褒めてる)で、危機感がない登場人物ばかり(褒めてる)で、日本の描写>>続きを読む
山本直樹ファンとしてどうしても観たかったが、上映環境がなかなか厳しく諦めかけていたところ、富山出張の夜にレイトショーで観ることができた。
はるばるやってきた北陸の地でのレイトショー、というだけでかなり>>続きを読む
さかなのこ
さかなクンの映画に「主演・のん」→観なくちゃならない気がする!
映画に限らずだけれど、企画に大切なのは「これだ」という突破する1点と、「形になる」という漠然としながらも確かな先行き。>>続きを読む
「社会派×ホラー」に、「×スペクタクル」という新たな乗算が加わって、もはや「稀代のクリエイター誕生」といった感もある本作。
いや、面白かった。
恐怖や残虐描写を第一に楽しむタイプの作品はほとんど観ない>>続きを読む
「NOPE」前のジョーダン・ピール予習(まじめ)。
「ゲット・アウト」で衝撃的な長編映画デビューを果たした監督の第2弾とあって大ヒットを記録したという本作が内包するテーマは、前作の「差別を受ける側>>続きを読む
とても良い映画だったのだと思うけれど、レビューとしてまとめるにはちょっと手に余る感じがする。
いわゆる「映画」として語ろうとすると、なかなか糸口が掴めない。
本作の成り立ちを紐解いていくと、PTAが>>続きを読む
「室町時代を背景にした壮大な歴史ロマンミュージカルエンターテイメント」的な世界を想像してあたったが、観終わってみれば僕の中に残ったのは手のひらにちょうど収まるくらいの残酷で切なく爽やかな青春物語。>>続きを読む
ウルトラマンへの思い入れゼロだが妙に楽しみだった本作。
同じく思い入れゼロで、「今時ゴジラって意味ある?」と思いながら観た「シン・ゴジラ」が結果的に歴史的な傑作だったことが主な理由だと思う。
庵野さ>>続きを読む
どわっはははははーっ!おっさん大勝利!
若い人たちでも充分楽しめるだろう、100点満点中1億点くらいはつけちゃうかな?
もし事前に前作を観ていたのなら、5億点くらいつけるかもしれない。
でも
い>>続きを読む
原作の着想と役者と技術(撮影美術)のそれぞれのパワーを安定的にまとめ上げる監督の監督力が光る。
このところ白石作品は、作品を追うごとにその傾向、チームの力を最大限に発揮させてまとめ上げる傾向が強くなっ>>続きを読む
いろんな意味で期待を裏切り続け、あっちの世界からこっちの世界へと自由自在に駆け抜ける、これほどまでにジェットコースタームービーという表現が適した作品も少ない。
そういう意味ではジェットコースター同様、>>続きを読む
知人のお誘いで東映本社試写室へ。
「熱い想いがぶつかり合う!胸熱お仕事ムービー!」
主演は吉岡里帆、中村倫也。
なるほど。
試写はとてもありがたいけれど、正直に言えばそれほど期待せずに鑑賞。
大好>>続きを読む
パンフレットや監督のインタビューには出てこないけれど、ストーリー展開もルックもキャラクターの描き方も「羊たちの沈黙」や「セブン」みたいで、学生時代の僕が衝撃を受けたように、誰かに大きな影響を与えそうな>>続きを読む
ジェーン・カンピオン監督といえば「ピアノレッスン」だけれど、当時無知な大学生だった僕にその内容が理解できるはずもなく、正直にいえば「すごいと言っておけば映画好きだと思ってもらえそう」な作品だった。
「>>続きを読む
今なら、最初のウェスアンダーソン作品なら?という問いには、追いかけやすいストーリーがしっかりとあってアクションも楽しめる「グランド・ブタペスト・ホテル」と答えると思う。
僕が最初に触れたのは「ライフ・>>続きを読む
ウェスアンダーソンが撮るものは、実写でもミニチュアのように見える。
ビジュアル的には、撮影対象に対してとにかく正面に構えることで奥行きを廃す。
そして作品全体とあらゆる細部まで、彼の中で出来上がってい>>続きを読む
これぞ風刺、これぞエンタテイメント。
コメディの価値、極まれり。
なんというバランス、映画館で観るべきだったー。
本作はもちろん環境問題や格差社会についての強烈なカウンターとして作られているけれど、>>続きを読む
ということで早速エドガーライト。
いや素晴らしいですね、みんなが大好きな理由がよく分かりました。
本当に凝って、こだわって作られていました。
幼少期の事故で聴覚に障害を持ってしまったベイビーが、耳鳴>>続きを読む
都会に憧れ上京田舎娘の挫折と解放を描く青春映画のつもりで見始めて、あまりのカルチャーショックに塞ぎ込むことで精神が身体から乖離していく描写を鏡を使って巧みに表現するテクニックとアプローチ、2人の主演女>>続きを読む
「世界一平均的な人間」として、アメリカ軍の極秘実験で一時的な冷凍睡眠にかけられた軍人のジョーと娼婦のリタ。
ちょっとした手違いと事故ですっかり存在を忘れ去られてしまった2人目覚めたて500年後の世界は>>続きを読む
91歳、監督デビュー50周年、40作品目のイーストウッドは、もはや余計なことは一切しない。
ただただストーリーが進み、キャラクターが成長、変化していく様を淡々と撮り続け、淡々とカットを積み上げていくの>>続きを読む
紛れもない超大作となった本作は、ストーリーの外にあるいろんな都合をすべてうまくさばきひとつの作品に調理した傑作ではあろう。
スパイダーマンことピーターの成長ドラマに息もつかせぬアクション、押し寄せるサ>>続きを読む
「マトリックス」が公開された当時、僕はもう映像の仕事をしていた。
そしてご多聞に漏れず衝撃を受けた。
革命だったのだ。
今になって新作を作る意味は正直良く分からなかったけれど、きっとラナにはあったの>>続きを読む
タイトルの通りイギリスの独立スパイ組織・キングスマン誕生を描く本作は、007シリーズが大好きすぎて意地悪ばかりしてしまう小学生男子のような思考で、「M」を演じるレイフ・ファインズを主人公に据えてくる。>>続きを読む
惑星の何倍も大きな生命体・セレスティアルズが放った使者・エターナルズが、太鼓の昔から地球の危機を救い文明を与えてきた。
こんなバカみたいな話、今どきやるの?
いくらMCUとはいえ難しいだろうなと思>>続きを読む
全くもって興味のなかった007シリーズに一発で引き込まれてしまった「カジノ・ロワイヤル」以降、これ以上に続編が楽しみなシリーズも無かったかもしれない。
早く観たいという思いと、クレイグボンドが観れなく>>続きを読む
10年、いやもしかしたら20年越しの積ん読をようやく消化し、なぜもっと早く読まなかったんだと大後悔している。
面白い面白いとあらゆるところであらゆる人から聞いていた原作は、やっぱり本当に面白かった。>>続きを読む
本作はMCUのあらたなフェーズを描き始める作品ということで、キャラクターとしての積み上げはあるものの、スパイ・アクションとしてそれなりに楽しめる単体キャラ(MCUの中では)比較的小粒な作品といった印象>>続きを読む
ノンポリな僕にとって自由主義だ社会主義だ右だ左だと政治ポリシーを取り上げる作品にはいまいち興味がわかないのだけれど、そこにある見えざるドラマについては大好きで、それが権力に立ち向かう話でも権力に取り入>>続きを読む
北朝鮮内で恒常的に行われている政治犯(と認定された人)の粛清、そしてその家族の行く末を、脱北者たちへのインタビューを元にフィクションとして構成した本作。
「事実を元にしたフィクション」という作りは非常>>続きを読む
映画「ランボー ラスト・ブラッド」
僕はロッキーに比べればランボーはそれほどでもなかった。
テーマソングを聴いて思い出すのは「風雲!たけし城」というくらいには、それほどでもなかった。
実家の近くに封>>続きを読む