pluviaさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ペトルーニャに祝福を(2019年製作の映画)

4.5

人生が全然キラキラしていなくてもいいじゃない?

詰んでいるときに「幸福になれる十字架」が目の前にあったなら欲しくなるのはフェミニストか否かなんて関係ない。女性禁制の伝統祭で女性がエンブレムを手にした
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LORO 欲望のイタリア(2018年製作の映画)

-

ベルルスコーニをアイロニカル物語にした映画。

あまり理解できませんでしたが、パオロ・ソレンティーノ監督のこの題材なら、きっと見る人が見ればハズレていないのだろうと思います。

パヴァロッティ 太陽のテノール(2019年製作の映画)

4.6

邦題の"太陽のテノール"が嬉しい、パヴァロッティの人柄を好いている人が邦題を付けたように感じました。

パヴァロッティ入門ドキュメンタリーで、観れば(聴けば)きっと彼に魅力されます。既にパヴァロッティ
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トラスト・ミー(1990年製作の映画)

-

毒親映画との作品紹介を読み、レビューの評判の良さも伴って、なんとなく鑑賞。

高校生女子は妊娠した途端に彼氏に捨てられる。仕事が続かない男性も、父親に耐えていた。そんな毒親を持った二人が、ある日出会う
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

-

『ケス』が動物系映画だったこともありラストで感動して以来、それまではマルクス主義っぽくて毛嫌いしていたケン•ローチ監督の作品を少しづつ見ています。

一般的な自由な社会から与えられてきた常識は、貧しい
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アイダよ、何処へ?(2020年製作の映画)

4.3

ベルリン国際映画祭金熊賞『サラエボの花』のヤスミラ・ジュバニッチ監督作品。

YouTubeの監督インタビューも必見(本編鑑賞の前でも後でもOK)
→ https://youtu.be/ooJoyVD
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少年の君(2019年製作の映画)

4.6

傑作だと聞いていて鑑賞を楽しみにしていた映画、評判どおりでした。予告編からも予想以上。

純愛小説を読んでいるような美しさ。彼女と彼の世界と、10代の残酷な世界と大人たちの世界の交差。


『サンザシ
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ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

3.6

『サンザシの樹の下で』『少年の君』のチョウ・ドンユイが見たくて。『少年の君』すごく良かったです。

毎回違う役柄で、どれも似合うと言いますか可愛いのか、とにかくチョウ・ドンユイの演技が上手いです。
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サンザシの樹の下で(2010年製作の映画)

3.8

エアーハグ、名シーン中の名シーン。

ボウル(桶?)さえも物語る、感情量の多さ。感動的。

チョウ・ドンユイの演技がすごくて引き込まれ、その後『少年の君』と『ソウルメイト/七月と安生』も一気見しました
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リュミエール!(2016年製作の映画)

4.3

馴染みのある有名な映像も、初めて見る映像もあり、解説があるのも良さでした。

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

-

「ムーミン」の原作者として知られる、フィンランドの作家トーベ・ヤンソンの半生をつづったドラマ。

ムーミンの話は少なく、作者のことがメインでした。保守的な芸術界で成功している父との見解の違い、絵の具も
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マリー・アントワネットに別れをつげて(2012年製作の映画)

3.5

ベルリン国際映画祭のオープニング上演で、なかなかの高評価だったとのことはあると思います。

ストーリーの面白さに期待するならば評価は下がりますが、1789年の時代的な空気を見たいならそれほど悪くはない
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コズモポリス(2012年製作の映画)

4.7

第65回カンヌ映画祭で、ハネケ監督の『愛、アムール』とパルムドールを競った映画。

素晴らしいです。鑑賞2度目。
原作者のドン・デリーロに、ノーベル賞受賞も期待しています(候補に名前が上がっているとの
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ジェラシー(2013年製作の映画)

4.5

フィリップ・ガレル監督作品が好きで、鑑賞できる機会は少ないものの見つけると観ています。

光とモノクロの映像美、詩的で哲学的な言語センスのフィリップ・ガレルらしさ全開。アングルもいつも通り好みです。
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her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

4.3

幸せそうな仕事、ハートフルLetter。
愛がテーマ。愛に体が不可欠ではなくなるのも必然的。

仕事もできるOSの恋人、ふつうに良いと思いました。チャットGPT時代に観ておきたい映画でもあります。こう
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沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~(2020年製作の映画)

4.5

「パントマイムの神様」と呼ばれたフランスのアーティスト、マルセル・マルソーが第2次世界大戦中にユダヤ人孤児123人を救ったエピソードを映画化。


『ピエロの赤い鼻』なども、戦時下の緊迫した場面に笑い
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かもめ(2018年製作の映画)

3.6

チェーホフ四大戯曲の最初であり、『ワーニャ伯父さん』の前に書かれた『かもめ』の映画化。

『ドライブ・マイ・カー』のテーマとも重なると思いました。

原作『かもめ』の解説によると、
「すれちがい」交わ
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ウォーデン 消えた死刑囚(2019年製作の映画)

3.5

2019年のイラン映画。

物語の舞台は1966年。刑務所の移転のために囚人達を移送する任務を背負った少佐。ところが、囚人一人が行方不明になり…。

始めこそ映像とリズムが良質ミステリーっぽくて良かっ
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エンテベ空港の7日間(2018年製作の映画)

3.6

1976年、イスラエル・テルアビブ発パリ行きのエールフランス機が、パレスチナ人とドイツ人のテロリストによってハイジャックされた、史実ベース映画。

テロリストを制圧する際に犠牲になってしまった国防軍の
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コリーニ事件(2019年製作の映画)

3.9

法廷もの、良作とのことで鑑賞です。


戦後とは? いつ本当に戦後が終わるのだろう…。

僕たちは希望という名の列車に乗った(2018年製作の映画)

3.8

原題The silent revolution

解説によると、
東西冷戦下の東ドイツで起きた実話を、当事者の1人ディートリッヒ・ガルスカのノンフィクション『沈黙する教室』をもとに映画化。

201
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バルーン 奇蹟の脱出飛行(2018年製作の映画)

3.6

解説によると、
東西冷戦下の1979年の東ドイツで、手作りの熱気球で西ドイツに亡命した家族の実話を映画化した作品。

2018年制作。大国の抑圧から命懸けで亡命した一家というストーリー。

アルファヴィル(1965年製作の映画)

4.6

「いつもこうだ、人は何も理解しない。そもそも人は何も理解しないまま、そのために死んでしまう。」

「何故とはどういう意味だ」
問うことさえも失われた社会。

デートの誘いの意味が通じず、恋の概念は喪失
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グローリー 消えた腕時計(2016年製作の映画)

3.7

不都合な事柄から大衆の目を逸らさせるために英雄にされてしまった男性の末路とは…。

取材対象者の吃音を嘲笑している時点で、この人たち人格が…。
利己的な表彰式とジャーナリズムの犠牲者。

パピチャ 未来へのランウェイ(2019年製作の映画)

-

一部の人々にとっての善は、他の一部の人々にとっての悪である。

Away(2019年製作の映画)

4.0

国際アニメーション映画祭で9冠達成。ラトビアの新進クリエイターが一人で全てを作り上げた映画。
(公式サイトより)

台詞なし。
ウユニ塩湖のような自然美の数々を旅。
小鳥と共に。
『ゲド戦記』『ものの
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シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢(2018年製作の映画)

4.5

「歩きながら夢を見ている」
寡黙で生きづらい性格ながらも、彼なりの幸せを得る。

主人公シュヴァルは、芸術と自然から選ばれたのだと感じます。
夏目漱石『夢十夜』を想起しました。「木、石の中にあらかじめ
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最高の花婿/ヴェルヌイユ家の結婚狂騒曲(2014年製作の映画)

5.0

大好きで、まだ2回目。
何度でも観たくなり、サブスクにあまり出ない印象なのでDVD欲しいです。

こんなに最高の映画ある? (まぁあるでしょうけども…)。

キートンの大列車追跡/キートン将軍/キートンの大列車強盗(1926年製作の映画)

4.1


やっと観れた、バスター・キートンの代表作。おもしろくて展開もドキドキ、後味も良き。


南北戦争当時に実際に起きた北軍列車強奪事件をもとに脚色された喜劇。
原題 :THE GENERAL

(Wi
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