こなつさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

こなつ

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燃えあがる女性記者たち(2021年製作の映画)

4.2

各国の映画祭を席巻した話題のドキュメンタリー。上映館が少ない中で何とか観たいと思っていた。ジャーナリズムの原点を見つめるという意味でも素晴らしい作品だった。

インド北部のウッタル・プラデーシュ州。女
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浮き雲(1996年製作の映画)

4.0

フィンランドを代表するアキ・カウリスマキ監督の作品を初めて鑑賞。皆さんのレビューで気になっていたが、今まで鑑賞する機会がなかった。

何から鑑賞しようかと悩んだが、「敗者三部作」というカテゴリーの第1
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ケス(1969年製作の映画)

4.0

1969年のイギリス映画。ケン・ローチ監督の初期の作品。私が観た初めてのケン・ローチ作品だったが、かなり前に観ていてまだケン・ローチ監督の素晴らしさを知らなかった時だったので、あまり印象に残っていない>>続きを読む

ヴァーサス/ケン・ローチ映画と人生(2016年製作の映画)

4.2

イギリス映画史上、最も左翼的な映画監督と言われている社会派の名手ケン・ローチ監督の映画人生を追ったドキュメンタリー作品(2016年公開)

労働者階級や移民、貧困に焦点を当て、社会の底辺に生きる人々の
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

3.8

「この出会い、一億ボルト」このキャッチフレーズにポスターの二人。バリバリの恋愛物語だと思っていた。
石井裕也さんのオリジナル脚本は、自分の夢や家族の愛についてリアルに鋭く語っている。幼い時母親を亡くし
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

アメリカの先住民オセージ族の居住地で実際に起きた連続殺人事件を題材にした巨匠マーティン・スコセッシ監督作品。

1920年代アメリカのオクラホマ州。石油の発掘によって莫大な富を手に入れたオセージ族の財
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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.8

黒川博行の小説を原田眞人監督が待望の映画化。予測不能のクライムサスペンスという予告編と安藤サクラ主演に惹かれて鑑賞。

ネリ(安藤サクラ)とジョー(山田涼介)は、血の繋がっていない姉と弟。子供の頃、ネ
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ガザの美容室(2015年製作の映画)

4.0

パレスチナ自治区ガザで生まれ育った双子のアラブの監督がメガフォンを取り2018年公開された作品。

2014年7月撮影準備中にイスラエルによる3回目のガザ侵攻が起こり、沢山の犠牲者が出た。しかし、この
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キリエのうた(2023年製作の映画)

4.0

新境地を魅せた6人組ガールズグループ「BiSH」。今年の6月に解散したが、楽器を持たないパンクバンドとして独特な表現力が魅力だった。そのメンバーのひとり、アンナ・ジ・エンドの映画初主演作品。
岩井俊二
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情婦(1957年製作の映画)

4.2

ミステリーの女王アガサ・クリスティの小説「検察側の証人」を巨匠ビリー・ワイルダーが映画化した法廷サスペンス。

大どんでん返しミステリーとして有名。ウィットとユーモアに富んだ展開、誰もが想像もつかない
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遠い空の向こうに(1999年製作の映画)

4.2

実話で感動もののヒューマンドラマは、とても好きなジャンルでいつもアンテナを張っているが、この評判の良い作品を観る機会が今までなかった。

ソ連の人工衛星スプートニク1号が打ち上げられたのが1957年1
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ラヴソング(1996年製作の映画)

3.8

1997年、香港のアカデミー賞にあたる香港金像奨で作品賞、監督賞など9部門を受賞した香港の恋愛映画。

「欲望の翼」や「花様年華」でその美しさと表現力で私達を魅了したマギー・チャンと「天使の涙」に出演
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

4.0

映像化不可能と言われた伝説の漫画、豊田徹也による「アンダーカレント」の実写化。カルト的人気というその漫画が単行本になったのは、2005年。40年も前の漫画だが、2020年にフランスの放送局が選ぶ「20>>続きを読む

ヘイト・ユー・ギブ(2018年製作の映画)

4.0

アメリカで大きな反響を呼んだアルジー・トーマスによるヤングアダルト小説(学園青春ドラマ)「ヘイトユーギブ あなたがくれた憎しみ」(2017年)の映画化。
評価が高いにもかかわらず、インディーズ系映画だ
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アナログ(2023年製作の映画)

4.0

北野武(ビートたけし)さんが初めて書いた純愛小説「アナログ」の映画化。これがビートたけしさんの恋愛観?とびっくりしてしまう程の純愛ストーリー。

アナログ世代の私達の青春時代は、恋愛するのもデートする
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Dear フランキー(2004年製作の映画)

4.2

2004年イギリス映画。スコットランドを舞台に父親の暴力で難聴となった少年と、その少年を守るためにある嘘をつき続ける母親の姿を描いたヒューマンドラマ。

暴力的だった夫から逃れるために引越しを繰り返し
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親のお金は誰のもの 法定相続人(2022年製作の映画)

4.0

舞台挨拶付き初日上映にて鑑賞。舞台挨拶付きで鑑賞したのは初めてだが、特に狙っていた訳でなく、タイトルが気になる作品だったので調べていたら丁度行けそうな日程で良い席が取れたので観に行くことが出来た。>>続きを読む

それだけが、僕の世界(2018年製作の映画)

4.0

2018年韓国映画。イ・ビョンホンが落ちぶれた中年ボクサーを演じるヒューマンドラマ。「ネゴシエーション」「王の涙 イ・サンの決断」の脚本が高く評価されたチェ・ソンヒョン監督の映画デビュー作。

家族の
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.0

1923年9月1日発生した関東大震災のわずか5日後の9月6日に起こったこの事件は、千葉県の福田村(現野田市)三ツ堀の利根川沿いで実際に起きた。

関東大震災から100年、歴史の影に隠れてきたこの事件に
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コリーニ事件(2019年製作の映画)

4.2

世界的ベストセラーの映画化。本国ドイツでは記録的大ヒットとなった社会派法廷サスペンス。以前から観たいと思っていた作品だったが、評判通り非常に面白かった。「ピエロがお前を嘲笑う」のエリアス・ムバンクが主>>続きを読む

⾼野⾖腐店の春(2023年製作の映画)

4.0

ほっこり系のヒューマンドラマが観たくて選んだ作品。評価が良かったので何の情報を持たずに劇場へ。

こうやどうふの専門店の話ではなかった。高野豆腐店って絶対「こうやどうふてん」って読みませんか?

尾道
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ロスト・キング 500年越しの運命(2022年製作の映画)

4.0

スティーヴン・フリアーズ監督、サリーホーキンス主演映画。2012年9月、500年以上の時を超えて「リチャード3世」の遺骨の発掘と再埋葬へ尽力し貢献したフィリッパ・ラングレーという女性を描いた実話ベース>>続きを読む

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

3.8

大人気コミックが原作の本作は、元々2022年にフジテレビの月9枠で菅田将暉主演によって放送されていた。膨大な知識と独自の価値観で持論を展開し、大学生の久能整(くのうととのう)が次々と事件を解決していく>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.4

ウェス・アンダーソン監督の作品、「グランド・ブダペスト・ホテル」「フレンチディスパッチ」に続き、3作目を鑑賞。
こういう作品をしっかり理解して楽しめる人を本当に尊敬する。鑑賞後皆さんのレビューをひと通
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.0

「グランツーリスモ」というのが、世界的に大ヒットしたドライビング・シュミレーター・ゲームで、その生みの親がソニーに勤めていた日本人であったということを、今回この作品で初めて知った。その位ゲームに疎い私>>続きを読む

ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

4.2

あまりの素晴らしさに声が出なかった。劇場での鑑賞で久しぶりに味わった興奮。

セドリック・クラピッシュ監督の最新作。主演のマリオン・バルボーは、世界最高峰のバレエ団パリ・オペラ座の現役のダンサー。プル
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ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

3.8

ちょっと変わったタイ発の断捨離映画。
第15回大阪アジアン映画祭のグランプリ作品。

デザイナーのジーンは、スウェーデンに留学した際に出会った北欧のミニマルスタイルに感化され、物で溢れた実家を大改造す
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夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく(2023年製作の映画)

3.6

たまに青春映画を観たくなる。青春回顧ストーリーは、自分の青春時代を振り返って胸がキュンとなるだけでなく、今のおばさん生活が若干活性化するような気分になる。

「10代女子が選ぶ文芸小説No.1」に輝い
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

3.8

グレタ・ガーウィグが監督した3作品を観て、女優としての彼女を知りたくて鑑賞。

2014年彼女の現在のパートナーであるノア・バームバックが監督・脚本を務め、グレタも脚本に加わって主役を演じている。
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傷だらけのふたり/恋に落ちた男(2014年製作の映画)

4.0

チンピラ男が生真面目で綺麗な娘に恋をする。違う世界で生きる二人の純愛、良くある王道のラブストリー。ファン・ジョンミンがチンピラを演じても根っからの悪者には見えない。ちょっととぼけた優しさが堪らなく魅力>>続きを読む

国際市場で逢いましょう(2014年製作の映画)

4.0

韓流スターの中でも正統派二枚目のファン・ジョンミン。独特な雰囲気がある彼はとても魅力的で気になる存在。顔が貴乃花親方にちょっと似ている。彼の代表作のひとつ「国際市場で会いましょう」を今回再鑑賞。かなり>>続きを読む

ほつれる(2023年製作の映画)

3.8

演劇界注目の気鋭演出家加藤拓也が監督・脚本を務める本作は、「わたし達はおとな」(2022)に続き、監督にとって2作目の長編映画。ビジュアル的にも今風の29歳の監督は、演劇から映像まで活躍する才能の持ち>>続きを読む

とべない風船(2022年製作の映画)

3.8

公開当時、逆さまを向いているポスターが気になっていたものの劇場で鑑賞出来なかった作品。

2018年7月に発生した西日本豪雨による土砂災害を題材に、被災地出身の宮川博至監督の長編デビュー作。

豪雨災
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バカ塗りの娘(2023年製作の映画)

3.8

バカ塗りってそういう意味だったのか、、日本を代表する伝統的工芸品の漆器「津軽塗」が、こんなにも手間のかかる技法で作られているとは知らなかった。

青森県出身の高森美由紀さん原作の小説の映画化。

寡黙
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あしたの少女(2022年製作の映画)

4.0

2017年韓国全州(チョンジュ)で起きた実際の事件をモチーフに、「私の少女」でデビューしたチョン・ジュリ監督の8年ぶりの作品。キム・シウン、ぺ・ドゥナ主演の社会派ドラマ。

第42回アシアン国際映画祭
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春に散る(2023年製作の映画)

4.0

沢木耕太郎の小説の映画化。ボクシングに命をかける2人の男の再起の物語。監督は「ラーゲリより愛をこめて」の瀬々敬久。佐藤浩市と横浜流星のダブル主演。

心震えた。佐藤浩市、横浜流星の役者魂を見せ付けられ
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