佐藤克巳さんの映画レビュー・感想・評価 - 33ページ目

佐藤克巳

佐藤克巳

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エイリアン(1979年製作の映画)

5.0

不滅のスペースオペラ映画。
同じリドリー-スコット作品「ブレードランナー」も、「スターウォーズ」級。
古典なら、「禁断の惑星」に匹敵。
日本映画なら、「ゴジラ」だろう。
兎に角、凄い映画。

ニッポン無責任野郎(1962年製作の映画)

5.0

古澤憲吾監督は前作で大反響だった勢いを更に加速して、脚本田波靖男、松木ひろしは日本の常識を覆すキャラクターを見事に構築、音楽宮川泰による巧みなミュージカル風に仕上げて日本喜劇史上最高傑作を生み出した。>>続きを読む

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

5.0

勿論、満点。スタンリー-キューブリック作品の中でも「2001年宇宙の旅」と並ぶ不滅の傑作。
1960年代、米ソ核戦争をパロディ化して、ポリティカルSFの最高レベルに達した映像芸術の粋。三役を熱演したピ
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最高殊勲夫人(1959年製作の映画)

4.0

1957年に「くちづけ」や「青空娘」で衝撃デビューした増村保造の作品の中では、凡作の部類だが、源氏鶏太原作のサラリーマン物に、成長著しい川口浩と若尾文子を主演に、船越英二等の脇役陣のコメディさを加味し>>続きを読む

ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)

4.0

本日、BS朝日で再見した。吹替版で、あまり良い編集ではないが、アルパチーノの声、野沢那智が懐かしい。また、アルパチーノによく似た、最近亡くなったばかりの松方弘樹が思い浮かぶ。
正直、私は、コッポラの作
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チャイナタウン(1974年製作の映画)

5.0

ジャック-ニコルソンとフェイ-ダナウェイが、ジョン-ヒューストンを介して、ハンフリー-ボガートとローレン-バコールが完全に重なった。
ポランスキーのエロチックとバイオレンスな世界は、他の追随を許さない
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告発の行方(1988年製作の映画)

3.0

ケリー-マクギリスがやはり主演で、ジュディ-フォスターは助演女優賞が相応しい。

大魔神怒る(1966年製作の映画)

5.0

大映の実寸大の勇壮な特撮技術の高さと、娯楽時代劇の名手三隅研次の、大魔神シリーズ中、一番の安定感を誇る傑作。前作では、高田美和の涙に誘発され、大魔神が怒りの形相に変わる名シーンに感動したが、今回も、お>>続きを読む

パットン大戦車軍団(1970年製作の映画)

5.0

ジョージ・C・スコットが、怪演。アカデミー賞主演男優賞を拒否した事で、注目を集めたが、作品は、重厚で奥深さを感じた力作。前評判で、左翼被れした評論家連中は、散々叩いた作品だったのにである。昨日さらに再>>続きを読む

浮草(1959年製作の映画)

4.5

小津安二郎の戦前名作リメイク版。手堅い。

八つ墓村(1996年製作の映画)

3.0

若々しさを取り戻した金田一を、豊川悦司は好演していたが、流石に、横溝正史-市川崑路線のマンネリズムは、致し方無しとせねば。娯楽映画の水準には達している。

紙の月(2014年製作の映画)

3.0

バブル後の低迷期1990年代の銀行で働く元専業主婦がヒロイン(宮沢りえ)で、冒頭から、若い男と浮気したり、集金の金を使い込んだり波乱含みで進行する。期待の「桐島」の吉田大八監督の作品だが、同僚役を好演>>続きを読む

ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!/ハード・デイズ・ナイト(1963年製作の映画)

5.0

1960年代、英国で人気上昇中のビートルズを、世界初、セミドキュメンタリータッチで、名曲満載の、傑作ロック・ミュージカルが、本日、NHKBSプレミアムに登場。レノン、ポール、ジョージ、リンゴの弾けた青>>続きを読む

イースター・パレード(1948年製作の映画)

4.5

フレッド・アステアのダンスパフォーマンスは、この映画においても、完璧だ。まず冒頭の主題歌に始まり、リズム感溢れるドラムダンス、アン・ミラーとの優雅なダンスと三連発で、戦後復帰のアピールをし健在ぶりを示>>続きを読む

赤い靴(1948年製作の映画)

4.0

マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガー監督の英国カラー大作「天国への階段」、「黒水仙」に続く第三弾。世界初のバレエ映画の傑作であり、舞踏シーンの幻想的で繊細な演出は、現在でも魅了される。更に精>>続きを読む

しとやかな獣(1962年製作の映画)

4.0

日本映画で、市川崑と並ぶ風刺劇の鬼才川島雄三の1962年大映作品。伊藤雄之助や若尾文子等詐欺師まがいの一般庶民の、人間欲にまみれた戦後日本の縮図を、アパートの一室に凝縮した新藤兼人脚本の快作だが、当時>>続きを読む

スター・トレック イントゥ・ダークネス(2013年製作の映画)

4.0

はるか昔の宇宙大作戦も、おおよそ50年。現実は未だ見えず、古典的SFの世界。映画だから、体感出来る。スペースオペラの傑作シリーズは、益々、快調。カークも、スポックも、若々しく頼もしいヒーローに復活だ。>>続きを読む

カーズ(2006年製作の映画)

4.5

車、道路、ガソリンそして、アメリカン魂。これぞ、ハリウッド映画。西暦2000年代は、アメリカ映画史上の黄金期であり、その中の代表的作品の一つ。本日の2も楽しみ。

ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)

3.5

イーストウッド版アメリカン・グラフティーと思ったら、ゴットファーザー?時々、主人公が、観客に語りかける。ミュージカルにしては、音楽のハイテンポさより、人間ドラマ重視。いわば、ザ・フォーシーズンズの青春>>続きを読む

借りぐらしのアリエッティ(2010年製作の映画)

3.0

ジブリアニメも、昭和回顧の宮崎、高畑ぐらいで止めにしない。劣悪な環境に置かれたアニメーターに気の毒。

新選組(1958年製作の映画)

3.5

月形半平太と鞍馬天狗を登場させ、娯楽映画の色彩が鮮やかであるが、なかなかどうして、重厚で、見事な歴史劇の風格を感じさせる佐々木康監督の演出と、片岡千恵蔵以下の力演が映える全盛期東映の豪華大作。特に、見>>続きを読む

はやぶさ奉行(1957年製作の映画)

2.5

大御所片岡千恵蔵の入れ墨判官シリーズの一本で、東映スコープのイーストマンカラーなのだから、この当時の娯楽大作であり、興行収入も安定したドル箱作品の代表格だが、深田監督の演出の妙味に欠けた凡作の部類。

マルタの鷹(1941年製作の映画)

5.0

ジョン・ヒューストンのデヴュー作であり、最高傑作。フィルムノワール中においても、ハワード・ホークスの「脱出」等と並ぶ最高峰である。そう、1940年代はハンフリー・ボガートの時代、ボギー俺も男だ。あんた>>続きを読む

サイレント・ランニング(1972年製作の映画)

4.5

1972年ダグラス・トランブルの、長く未公開映画の傑作の誉れの高い作品として、テレビ初公開されて、それが初見。今回、それ以来であるが、「20001年宇宙の旅」と「スターウオーズ」を繋ぐ、正に、本物のS>>続きを読む

嵐を呼ぶ男(1957年製作の映画)

5.0

アクション、ミュージカル、サスペンス、何でも御座れの娯楽映画第一人者井上梅次監督の代表作であり、戦後日本最大ヒーローとなった石原裕次郎の出世作として名高い傑作。また、北原三枝演ずる芸能プロモーターが活>>続きを読む

狂った果実(1956年製作の映画)

5.0

現代日本と裕次郎日活映画を象徴する傑作。武満徹と佐藤勝の音楽効果は抜群であり、湘南族の生態を、軽やかにしたたかに描いた中平康の演出は、当時の水準を遥かに超える。また、それぞれ、初心さとスマートさがまだ>>続きを読む

ロビンフッドの冒険(1938年製作の映画)

5.0

エロール・フリン活劇の代表作。テクニカラーの出来映えも見事だし、サクソンの野戦軍に加勢を頼む際、「七人の侍」ばりのスカウトがあったり、豪傑を競う男の映画をたっぷり描く、マイケル・カーティス監督の名人芸>>続きを読む

80日間世界一周(1956年製作の映画)

3.5

冒頭のメリエス「月世界旅行」が何と云っても感動。本編は、説明的で、冗長さは否めない。当時の国際化した時代風潮が持ち味と思われる。デヴィッド・ニーヴンの代表作としては、「悲しみよこんにちは」か「カジノロ>>続きを読む

壮烈第七騎兵隊(1941年製作の映画)

3.5

「海賊ブラッド」等のエロール・フリン、オリヴィア・デ・ハビランドのアクションコンビ作だが、初期の頃の軽快さが失われて、カスター将軍の英雄伝記物に終わった感有り。これも、ハリソン・フォードばりのフリンと>>続きを読む

左きゝの拳銃(1958年製作の映画)

4.0

アーサー・ペンのデヴュー作で、ペキンパーの「ビリー・ザ・キッド」に勝るとも劣らないノスタルジー映画の傑作。既に、60年代ニューシネマの旗手の貫禄。ニューマンも好演。