Kuboさんの映画レビュー・感想・評価

Kubo

Kubo

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.2

サム・メンデス監督の撮り方って
本当に丁寧で、綺麗ですよね。

相対する構図、個 対 個のシチュエーション
画角、シナハン、ロケーション

どこをどう切り取っても、誰かの機微に充てがっている気がする-
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トロール(2022年製作の映画)

3.5

北欧神話や数あるSF映画にも度々出てくる生命体・トロール
それを父と娘の関係性から、丁寧に紡ぎ出し
未曾有の脅威と対峙する様相を軍と政治的背景から、丁寧に描き出していく。


(なんだろう、ある種のジ
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ザ・トリップ(2021年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

いやぁーー、シニカルでブラック
あからさまな伏線に、
分かりきっているのに面白い回収劇

愛と憎しみ渦巻くドン底夫婦の回帰喜劇

まさかでした。
このウィットさに富んでいるのに
かなり血みどろで、ショ
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ハート・オブ・ストーン(2023年製作の映画)

3.9

政治や権力に一切与しない陰の勢力チャーター

元諜報員やその実力を認められた者達のみで
構成されるその組織は、その中枢を担う
" ハート "と云われるネットワークシステムで
世界の紛争や政治的緊張の緩
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

宮﨑駿 監督 待望の最新作
「君たちはどう生きるか」

" 前情報、広告、宣伝は一切なし "という宣伝
大作とは思えない
同 監督のネームバリューなだけに踏み込める
興行戦略。

そんな事も相まって、
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ミッション:インポッシブル3(2006年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

同シリーズの中でも、1番好きと言い切れるかもしれないのが今作の「3」です。

1〜2を経て、愛する人を失う辛さを知った
イーサンの勇気とその度量の強さを知ることができる。

そして、それに見合うかのよ
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ミッション:インポッシブル2(2000年製作の映画)

4.2

今作に関しては、
本来ならちょっとした男女関係のジレンマが
諜報員と闇商売の男を介したことで、
かなり拗れることになった悲しき女の物語ですよ


にしてもアクションシーンは
同シリーズのどこを切り取っ
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ミッション:インポッシブル(1996年製作の映画)

4.1

いやぁ〜、イーサン(トム)若ぇ〜〜!!

(CIAのキトリッジが最新作で再参戦すると記事で読んだので、これを機にちゃんと過去作もレビューしておこうと思いました。)


諜報員を管理する超重要秘匿情報
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コクリコ坂から(2011年製作の映画)

4.3

タイトルである「コクリコ坂から」の
" リ "の文字だけが、赤く塗られている意図は
わかり得なかったが
それが無くても、十二分に良いドラマを堪能させてもらいました。


戦後の日本だけに、生まれ得るで
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BECKY ベッキー(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

少年少女の癇癪が起きた時に生じる
金切り声のような振る舞い、
それの最終形態を見たような気がしました。笑


あの病床に伏せる母と物腰柔らかい感じの父親からは想像も出来ない、覚醒後のベッキー。

何か
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ロスト・ボディ ~消失~(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

いやぁ〜なんて上品な会話劇なんだろう。

こんなほぼ対話だけで満足できる作品は
久々に出逢いました。

原題の「A Perfect Enemy」に準えて
罪悪感なのか
はたまた自己防衛からの現実逃避な
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ビースト(2022年製作の映画)

3.7

父として、また1人の漢として
裸一貫で戦うイドリス・エルバの勇猛果敢な姿が見れます。

凄いですね、CGなんでしょうけど
相当な凄味と迫力、危険と渡り歩く緊迫感
ここ1〜2年で見たモンスターパニック系
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

4.7

いやぁ〜いいですね〜〜
分かりきってても、恐れられる怖さ。

勝手に身体が慄いて、自分の知らないところで
悲鳴が上がる。
(ジェマは、どんだけ優秀なOS組んだんだよ。笑)


単純にエンタメ要素の素晴
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ヒルズ・ハブ・アイズ(2006年製作の映画)

3.9

こりゃ面白い。ショッキングスリラーとしては
間違いなく一級品だろう。

何らかの実験跡地、人里離れた僻地においての
ワンシチュエーション・スリラーでありながら
相手(敵)の事は多くを語らず、

"ホラ
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雨を告げる漂流団地(2022年製作の映画)

3.5

漂流されていた海は多分
忘れていく人々の記憶や海馬であり

のっぽの少年は、おそらく"団地"そのものというメタファーであり
団地に住まう人たちの声や色、音を感じ取っている。
(まさか本編でそのまんま語
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母性(2022年製作の映画)

3.7

母の性(さが)
娘の性

そして、女の性。


主観って、怖いですね。
何をもって、どう捉えているのか
明日からはより一層、相手の顔色を伺ってしまうような気がする。

もう少しサスペンス色の強い作品だ
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タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

4.6

「Extranction(抽出/引き抜き/血統)」
色々な意味を掛け合ってるのがわかる同作。

やっとタイラーが還(帰)ってきてくれました--

引退を余儀なくされるにまで至った
あの死線をくぐり抜け
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殺人鬼から逃げる夜(2020年製作の映画)

4.2

もうね、なんか
韓国ノワールっていいですよね。

"見えない目撃者"や"22年目の告白"
最近では、"最後まで行く"等々...

似ているような系統の作品が多いからか
配信サービスでも同作が観れた事に
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.6

めっっちゃマリオ!スーパーマリオ!!

一瞬でも手に取って、ゲームを楽しんだ人なら
お馴染みのキャラ、音楽、動き、アイテム、ありとあらゆる"お馴染み"に楽しめること間違いなし!!
(マンマミーア級の独
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怪物(2023年製作の映画)

4.5

怪物は、怪物--

けれど、怪物から1番かけ離れた"綺麗"も垣間見ることが出来る。


人の、卑しくて、愛で、青くて、汚くて
不器用で、正直で、苦しくて、、etc...


今、観終わったあとにこのレ
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

その黒い絵は、決して見てはいけないし
触れることも許されない--

黒くて邪悪、ノワール、漆黒。

「深淵を覗くとき、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。」と比喩と皮肉がドッとこちらに押し寄せてくる。
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最後まで行く(2023年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

韓国発のリメイク作とはいえ、最高でした。


冒頭
「車窓外からパンしていくカメラワーク、
且つ課長の声を聞かせているのに顔すら見せないことで、とことん冷たくドン底に落としていく」と

クライマックス
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

MCU フェーズ5の始まりであり
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3 、
つまり同作トリロジーの終幕--

新たなフェーズの始まりの終わりを告げて
堂々たるGOGの終わりの始まりを遂げたか
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スクール・フォー・グッド・アンド・イービル(2022年製作の映画)

4.3

田舎育ちの少女2人は、見た目も育ちも趣味趣向も違うが、幼い頃から大の仲良し。

かたやお姫様思考、かたや魔女と呼ばれるが
そんな2人の心根は実は逆...??

そんな2人のマインドとは裏腹に
ひょんな
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キル・ボクスン(2023年製作の映画)

3.7

父親なし・娘が1人・裏家業はプロの殺し屋


殺し屋の中でも類稀なポテンシャルを持ってはいるが、そんなキル・ボクスンの1番の難敵は
気難しい娘の育児であった--


皮肉めいたタイミングでやってくる
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

4.1

絵画において、ゴシック派やロマンス派などの
言葉があるとするなら
映画に置き換えた時、藤井道人 監督は
絶対に" 社会派 "だと感じられる。


本当に、物語に生きる人物に苦汁を舐めさせる
(涙を流さ
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

チャーリーの愛した人アランを亡くした傷つき
チャーリーが置いていった娘エリーへの親心

兄アランを持つ看護師リズの包括力
置いていかれた元妻メアリーが抱く懐疑心
罪の負目から逃れてきた宣教師トーマス
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名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

最愛で、最友で、最高で
 色んな" 最 "が詰まった同作--

新旧のファンも納得のコナン作品だったんじゃないでしょうか。
コナン作品も、本当に毎年積み重なる
高い期待値を結構な確率で超えてきてくれる
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

陰湿で不穏、意味深で不気味なタイトルバックが
心根を唆って仕方ない。

一昔前の人種差別を見ているかのような時代

奥さんを亡くした事で自暴自棄になり
酒に溺れ、(特に)娘に対し傍若無人に接する父親
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恋する寄生虫(2021年製作の映画)

4.2

恋煩いを病と呼ぶなら、その治し方は...?と
問われているかのよう。

比喩に虫を用いて、< 本能・恋・衝動 >と
理解し易いように、指し示す事で
社会不適合者である2人の距離感の縮め方に
グッと現実
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聖地X(2021年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

面白いですね〜。

< 言霊・鏡写し >とも取れる
もう1人に翻弄される人間模様がとてもよく描けていました。

それも、現実から目を背けて逃げてきた
妹の" 心の痛み・弱さ "が事の要因でもあり
比喩
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.2

邦画が成せる技、SNSの発展、YouTube

日本が生まれ持つある意味で、最早文化的
現代の悪いところのオンパレード

M-1でチャンピオンに輝いたウエストランドの言葉が響く、響く。笑


本当に針
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屋根裏のアーネスト(2023年製作の映画)

3.9

ファニー・ポップス・ゴースト・ストーリー


ここ最近
「ハッピー・デス・デイ」シリーズや
「ザ・スイッチ」とシリアスの中にウィットに富んだコメディ要素をふんだんに取り入れてきた
クリストファー・ラン
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プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)

3.5

前から気になっていたリメイク版プレデター

怖いものみたさ・
昨今革新していくVFXの映像美が成せる
アニマル・スリラーもお手のものなシーンの数々

そんなVFXが魅せてくれるプレデターを筆頭に
ライ
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ナイト・ハウス(2020年製作の映画)

3.9

スリルを追求したアイディアが生んだ
SFとホラーのちょうどいい上品なスリラー


夫の死から、荒みやつれていく奥さんの様相
知られざる夫の秘密・隠し事を追走していく毎に紐解かれていく真実が、謎解き感も
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バーバリアン(2022年製作の映画)

4.7

「オットーという男」の鑑賞後からは、少し落差があり過ぎました。笑笑

それもこれも、『ディズニープラスで見られる、身も心も震えるホラー&スリラー10選』なんて映画.comの配信で流れたのが原因だ。
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