海外移住のため離れ離れになった幼なじみの2人が、24年後にニューヨークで再会するまでを描く。
A24製作。
前半はあらすじを読まされているような薄いエピソードの連続で、映画館で久々に集中力が途切れそ>>続きを読む
昔々「大林監督やり過ぎ!」と突っ込んだ「異人たちとの夏」のリメイク。原題は「All of Us Strangers(私たちはみんな異人)」。
日本版での主人公は人間だったが、今回はその設定もあやふやに>>続きを読む
「原爆の父」と呼ばれたオッペンハイマー。
彼を取り巻く人種問題、マッカーシズム、政争や戦争、科学者としての欲求と葛藤、そして兵器として使用されたのちの苦悩を重層的に描く。
日本では広島長崎の惨状が描>>続きを読む
顔馴染みしか居ないシチリアの貧しい村で、男たちの楽しみはサッカー観戦と酒。女たちは諦めたような様子でタバコをふかしている。
古い価値観に占められた閉鎖的な空間では、よそ者や異質な者は排除すべき格好の餌>>続きを読む
平山は毎朝玄関を出ると必ず空を見上げる。一所懸命に仕事をこなし、昼休みには神社で木漏れ日の写真を撮る。仕事終わりにいきつけの酒屋で一杯、眠る前に必ず本を読む。
繰り返し繰り返し丁寧に描かれる毎日は、ま>>続きを読む
自殺した身重の女性が自らの胎児の脳を移植されて蘇生する・・・設定はそのまま「フランケンシュタイン」。ただ、フランケンシュタイン博士が産んだ怪物がその醜さゆえ疎外され愛情を欲し続けたのとは異なり、主人公>>続きを読む
いつものソダバーグらしい演出だけれど、今回のドキュメンタリータッチは中途半端だ。多くのエピソードをなぞるだけで、ちっともチェの人物像が浮かんでこない。これならほんとのドキュメンタリーを見た方が数倍いい>>続きを読む
「Facebook」の創始者、世界最年少の億万長者マークザッカーバーグの半生を映画化。IT&経済音痴の私さえ、一瞬たりとも飽きさせずに最後まで見せきったデビッドフィンチャー。流石。
いくら天才だって>>続きを読む
老人で生まれて赤子で死ぬ。
人とは逆の人生を生きた男の物語、というかおとぎ話だ。
人とは違うことを受け入れた少年は、まるで仙人のように、人生の様々もすべて受け入れながら一生を送る。
悩みも怒りもせず>>続きを読む
アカデミー賞受賞作品。
学校も出ていないインドのスラム街出身の男の子が、「クイズミリオネア」で難問を次々にクリアしていく様と、彼の初恋を軸とした壮絶な生い立ちが交互に語られる。
ストーリーはご都合主>>続きを読む
「フィクサー」と同じ、トニーギルロイ監督作。
世紀の大発明をめぐる企業戦争に、元CIAと元M16出身の男女が、産業スパイとして入り込み、だましだまされるという、いわゆるコンゲームもの。
どんでん返し>>続きを読む
永遠に年をとることができない吸血鬼の少女エリと、いじめられっ子で両親も離婚している孤独な少年の物語。
というと叙情的な印象ですが……描写はばっちり派手め。
エリに血を吸われた女性が、病室で朝日を浴びて>>続きを読む
いや~面白かった。
超巨大UFOがいきなり南ア上空に現れて、エイリアンが地球に移民。地球人に「エビ!」と差別され、第9地区という貧民地区に押し込められている、というところまでがお話の冒頭。
つか、これ>>続きを読む
タイトルはアメリカ軍の隠語で「苦痛の極限地帯」「棺桶」の意味だそうな。
この映画で一番胸が痛んだのは、アメリカに戻った主人公が、スーパーマーケットで整然と並ぶコーンフレークの前で立ちすくむシーンだ。>>続きを読む
巨匠、クリントイーストウッドの最新作。この安定感は世界一。
津波に飲み込まれ、臨死体験をした女性。
双子の兄を交通事故でなくした少年。
死んだ人の声を聞けることで孤立する男。
アメリカ、パリ、ロンド>>続きを読む
そもそも。ジョニーデップのかっこよさが理解できない。
この時点で「ツーリスト」ツアーから脱落ですね。
ちょっとドジで生真面目なアメリカの英語教師が、エリートスパイ(イギリス国税局)の謎の女に振り回さ>>続きを読む
コメディというか、長いコントを見てるようだった。
精巧なセットや、時代も場所も架空にすることで作り上げた「非日常」が、「あなただけ今晩は」に転ぶか、ドリフに転ぶか……
今回はドリフに転んだと思う。>>続きを読む
これは誰にでも起こりうる愛の映画で、絶望に死を決意した男が、
もう一度生きることに可能性を見いだすまでの再生の物語だ。
(残念ながら最後に、彼は死んだ恋人のもとに召されるが)
写真集をめくるように隅>>続きを読む
のっけから救いのない展開で、教室内で陰湿ないじめが繰り広げられると、居たたまれない気分に…。
このままではいけないと、エンタテイメントとして楽しむように意識をスイッチすると、
あら、不思議。
なんてダ>>続きを読む
この映画には、恋愛のほとんどの感情がつまっている。
はじめて会ったときのときめき。周囲が一気に輝きだす瞬間。二人でいる安心感。すれ違っていく不安。別れの時。未練。期待。失望と絶望。そして、また、新たな>>続きを読む
15年にわたってボンドを演じてきたダニエクルレイグ最後の007映画。
2時間半の長尺を飽きずには見せたがダニエルクレイグの花道を意識しすぎて内容は散漫。
キューバの場面まではいつもの007だったが、そ>>続きを読む
20年の歳月をともに歩んできたゲイカップルが、不治の病(アルツハイマー)によって予定より早く訪れた最後の時間を描く。
自分の大切な人が、もし近いうちに全てを忘れてしまったら?
もし死んでしまったら>>続きを読む
現代音楽家を志すも生活のために始めた映画音楽。
世界の巨匠と呼ばれる監督達から請われ、
映画界になくてはならない存在となる成功物語の陰に、
本流ではないというコンプレックスが見え隠れする。
飄々とし>>続きを読む
のっけから漂う小劇団臭。
脚本のせいなのか、役者の力量なのか
小っ恥ずかしくて身悶えする時間が続く中、
ドナー側のドラマが分かりやすく、興味深く描かれていて救われる。
志は尊く、描きたいことははっきり>>続きを読む
オープニングからずーっと
走って飛んでぶつかって、殴って撃って爆破して。
ド派手なスタントシーンが続きすぎてハラハラを通り越して途中から大笑い。
やだ楽しい。
世界を脅威に陥れる人工知能を制御するた>>続きを読む
2時間18分。
雰囲気重視、遠回しで思わせぶりなセリフのやりとりを中心に
回想シーンと想像シーンが複雑に絡み合って、
悪い頭がフル回転。
疲れた。
未解決事件を抱え不眠症に悩む刑事が
夫殺害の容疑者>>続きを読む
アカデミー賞作品賞受賞作。
数年経ったらアカデミー賞の黒歴史になりそう。
家族愛や現状肯定をテーマにしたありふれたプロットに、
銀河ヒッチハイクガイドやカンフー映画、
マトリックスにサタデーナイトラ>>続きを読む
タイトルの「青いカフタン」とは、主人公の仕立て屋が自らの技術とセンスの全てを注ぎ込んだ制作途中の作品を指す。
ガンで死を目前にした妻は、教義である真っ白な布に包まれた遺体を見て言う。「私が死んだら、>>続きを読む
これぞプロの仕事。
気持ちよく笑わせて、泣かせて。
最後は暖かい気持ちにして観客を送り出す。
なぜオットーがあんなにルールに厳しく口うるさくなっていったのか。
現在と並行してオットーの若き日のエピソ>>続きを読む
登場人物はそれぞれに重たい過去を抱えていて、ほとんどカメラが動かない主人公の部屋はまるで深い海の底のよう。
誰もが絶望に息も絶え絶えだ。
なぜこんなことになってしまったのか。
引き返すにはあまりにも>>続きを読む
まだ若い父親と娘のひと夏の思い出。
20年前のトルコ旅行を記録したビデオに映る二人、家族向けホテル、プールのざわめき、海の光・・・すべてが穏やかで美しい。
しかし、その映像を見つめる父と同い年になった>>続きを読む