keitaさんの映画レビュー・感想・評価

keita

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ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

4.5

イ・チャンドン監督、3作目。

過去を時系列順に振り返るという演出はよくあるが、過去を現在からひとつずつ遡る演出は初めてで新鮮だった。

一本のレール上を逆再生で走る列車が、不可逆的な人生のモチーフと
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.8

イ・チャンドン監督、2作目。

『オアシス』と本作を観ただけでも、この監督が韓国映画の巨匠と言われる所以が分かる気がする。

社会のタブーや若者の漠然とした不満など、みんなが思ってるけど言わないことを
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オアシス(2002年製作の映画)

5.0

イ・チャンドン作品、1本目

恋する惑星的な淡い恋愛ものかと思ってたけど、全く違った

どうかしてなかったら、こんな作品作れない。
撮影も演技もあそこまでするかと驚いた、少しでも何かが中途半端になると
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ありふれた教室(2023年製作の映画)

4.2

おもしろいー

アスペクト比が正方形で、主人公たちの閉塞感、行き詰まった未来を強く感じた。

ラストショットがベストすぎた、こういう終わり方の方が、与えられた問いに対して反芻する。どんでん返しじゃない
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海にかかる霧(2014年製作の映画)

3.9

ポン・ジュノ週間。
ポン・ジュノが脚本に入ってる作品。

事前情報なしで観てたからターニングポイントでめっちゃびっくりした。

雰囲気が前半から後半でガラッと変わり、人間の醜い本性が出てくる過程がとて
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グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)

4.2

ポン・ジュノ週間、3作目。

おもろすぎる!
この頃からパラサイトぽさ、ポン・ジュノぽさ全開だった。

ポン・ジュノの描く「家族」が醜くてでも本当らしくて好き。

何度ソン・ガンホにイラついたか分から
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オクジャ okja(2017年製作の映画)

4.0

今週は、ポン・ジュノ監督の映画を観まくる週。

社会を批判的にみて、それを物語に落とし込む力が凄まじい。

綺麗な善悪という二項対立には決して持ち込まない。それぞれが自分たちの善に従って行動しているゆ
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スノーピアサー(2013年製作の映画)

4.2

あまり評価されていないようだけど、面白かった!

本作には、主人公の「選択」が多々出てくる。「仲間を助けるか、敵を追いかけるか」「殺すか、殺さないか」「子供を助けるか、エンジンを止めるか」この人の生死
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恋する惑星(1994年製作の映画)

4.3

くせになる視覚体験だった

ひとつの物語としてはそんなに面白くないけれど、終始映像や音楽がエモくてミュージックビデオみる感覚でずっと観ちゃう

これは真似したくなるけど、真似できないんやろうなと思う

アポロ81(2015年製作の映画)

3.2

ゴリ押しやけど、恋愛の駆け引きをカードゲームで見せたのが面白かった

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

タランティーノの構成はここからすでに確立していたんや

シンプルなストーリー、低予算でも見せるシーンの順番を工夫するだけで画面に引き止められる(中盤はだれたけど)

あと、最初の冒頭でチップを払わない
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(2019年製作の映画)

3.3

印象派のような、ロココのような映像が美しかった

バービー(2023年製作の映画)

4.4

現実と想像が混ざったような世界観が徹底されていて、テーマはめちゃくちゃに現実的、SF映画を観ているような感覚だった。

こんな映画観たことない

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.7

なんかいい、雰囲気が好き。

ぎこちなくて感情を抑えきれない高校生や、かわいすぎるヤクザたち。

ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.3

仕事でパソコン画面ずっと観た後に観たから、終始チカチカして眩しかった。
あとうるさすぎる笑、緩急ある闘いが好き。

2分の1の魔法(2020年製作の映画)

4.0

現代と古典的な冒険を混ぜた新しいヒーローズジャーニー。

マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.1

SFとアニメーションは、社会問題や現実での語りにくいものをオブラートに包んで伝えることができる。だからセンシティブな内容でも、素直に面白かったと言える。

ウォーリー(2008年製作の映画)

4.5

人間文明が崩壊した後に残されたボロボロのお掃除ロボと、宇宙から送られてきた最新ロボットの恋愛ものと思えば、星新一のSF的な世界観も出てきて良い意味で期待を裏切られた。

また、前半はトムとジェリーのよ
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.1

映画という媒体を最大限利用している作品に感じた

聞こえない主人公が音の豊かなボクシングジムにいるシーン。これだけで主人公の孤独が強く感じられる。

コンビニのシーン。レジの店員がマスクをしていてコミ
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.5

お前が何者かは、
事故ではなく、
それにどう向き合うかで決まる

巻き戻して何回も見返してしまった
これからも見返したいシーン

過不足のないシンプルなストーリー構成。何度かグッとくるシーンもあってい
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.8

社会人なって2週目の華金。映画料金が2000円なってて絶望した。

この作品を観てるとき、
あ、いま映画観てるってなった。

映画にしか出せないあの幻想感が終始ただよっている。絵作りがほんとに上手で、
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犬王(2021年製作の映画)

3.6

権力の狭間の中で、音楽を通じて歴史を物語らんとする犬王と琵琶法師の演奏劇は熱かった。時代とそぐわない色物のライティングといった演出が、音楽による物語の伝承という時代の超越を表現していると思う。

ただ
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青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)

3.6

すごいイタイけど、大学生っぽい。
気持ちはすごく分かる。
やっぱり原作の住野よるがいい。

チャッピー(2015年製作の映画)

4.5

ドキュメンタリー風の演出や、人間vs人間以外という対立構造、主人公に訪れる結末など、前作の『第九地区』とかなり似た作品だった。

もしAIがギャングに育てられたらどうなるのか?、意識の転送は可能か?と
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月に囚われた男(2009年製作の映画)

3.6

『エクス・マキナ』と同じような不穏感が終始漂っている。『エクス・マキナ』はどこに向かうのかがはっきりしていて物語を追いやすかったが、本作は物語がどこにいくのか分からず翻弄された。ストーリーの基本から外>>続きを読む

かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.5

ストーリーは予想のできないミステリーものであり、「不登校」という扱いづらい社会問題に最適な解を出しており、非常に面白かったが、演出が微妙かな?

原恵一監督の、クレヨンしんちゃんのときでもお馴染みの「
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マイレージ、マイライフ(2009年製作の映画)

3.8

リストラ代行の仕事でアメリカ内を飛行機で飛び回るエリート会社員が、リストラ業のオンライン化を導入しようとする新入社員と、自分と同じような価値観を持った女性と出会い、これまでの孤独な生き方を見つめ直す話>>続きを読む

マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.8

おもしろすぎる
ホラーとしても、ミステリーとしても、サスペンスとしても、アクションとしても、全てが一級品だった

全てが予想を上回ってきて、ここにきて新しいホラー映画を観ることができた、楽しい映画体験
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

樟葉モールの映画館のスクリーンがめちゃくちゃデカくて羨ましかった。だからとにかく迫力があってよかった。

冒頭の掴みが良い。ヒッチコックの『めまい』で魅せられた「落下」のような演出(撮り方、音楽)が、
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.6

様々な角度から「映画」の役割や効果を描いていた。彼が幼少期のときは、反復可能性としての役割や、記録媒体として映画を撮っている。また、「映画」の煌びやかなところはあまりかかれておらず、観たくないものを突>>続きを読む

向かいの窓(2019年製作の映画)

4.5

だいすきなタイプの映画だった

自分の内面と他人の外面を比較しても意味ないけど、やってしまうのが人間、だからたまにこんな映画を見返そう

フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

とくにストーリーがあるわけでなく、ただただ戦争の悲惨さを伝える映画。

教官の罵倒と徹底したシンメトリーな構図の乱立の冒頭30分の訓練の様子は観ているこっちまでおかしくなりそう。一回ここで挫折した。で
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