もうやめてあげてと思うほど孤立しどんどん追い込まれていく姿がツラい。ツラいけどこのヒリヒリ感がたまらない。
生徒を守るためというのは本心で、最後まで保身に走っていなかったカーラ。初手を間違えたというが>>続きを読む
緩やかな連帯が尊すぎる。同僚との他愛もない会話であったりきょうだい同士の地元の会話であったり。手土産としてスープを渡せる間柄がどれだけいるかっていう。それを温めて外で一緒に食べる職場素敵すぎるだろ。>>続きを読む
誰もが理想と信じて疑わない共存というものを再検討する本作。共存することが最適解なんだっけ、というか共存ってなに?と、前シーザー3部作に対するアンチテーゼのようにも見える。
ノヴァが合流した夜、焚き火越>>続きを読む
男性性が去勢されたビャアン、パトリック夫妻と仲直りするなかで奮い立つも最後はあっけなく終わった。旅行先のイタリアで讃美歌を聴きながら涙を流す時点でもう運命は決まっていたと見える。ウサギのぬいぐるみを探>>続きを読む
これだけ本心むき出しで砂かけたりブスって言ってるのにそんなのどこ吹く風と次の瞬間には普通に会話している。そこに高校生らしさというか純心さを感じた。作中の数時間?でそれぞれが一皮むけたわけだけど、そこま>>続きを読む
生活に大きな不満があるわけではないものの、変わらない日々にこのままでいいのだろうか...どこか遠くへ行きたいと思っている主人公。終電で寝過ごしてしまい夜な夜な街を歩くことで小さな旅をすることになる。再>>続きを読む
山間部の霧に包まれたその環境もあってか、人間と自然の境界線が曖昧になるような感覚があった。イヒカの母も旅館を継続するか街に戻るか、自身のこれからを決めあぐねている。全体を通して心地よい揺らぎみたいなの>>続きを読む
精巧に作り上げられた自身のクローンが痛みつけられるのを笑いながら見届けたり、そのクローンを自分の手で顔面がぐちゃぐちゃになるまで殴り続けるなどの残酷さがあるけど、一番恐ろしかったのはガビたちのどこまで>>続きを読む
坂道を延々と登る下校とか24年後に再会して一緒に巡るニューヨークの観光地とか、瞬間瞬間に記憶に残るような風景が情緒的に映されていてめちゃくちゃ美しかった。記憶は場所に宿るし、映像ではわからないんだけど>>続きを読む
核のある世界は、すなわちすでに壊れているということか。テスト後の体育館みたいなところでの演説シーンはオッペンハイマーと一緒に絶望感を味わうことができた。
矢継ぎ早に物事が展開していくのはいつものことだ>>続きを読む
殺される側が死を受容してて笑った。
意図してかわからないけど、故障したロボットに向かって歩く主人公と木に向かって歩く恋人がどちらも奥行きがバグってるように見えてよかった。
自分の常識の範囲にない悪が本当にあるのかこの世界には、という驚きと、むしろ自分がこの世界を知らなすぎるのかという気づきを得る主人公、観ていて『ノーカントリー』を思い出した。テーマが好き。真相が明らかに>>続きを読む
前作と違って物語がちゃんとあって映画を観ている感覚を持てた。というか至高の映画体験過ぎて笑った。IMAXで観るべき映画。没入感どころではない。砂が舞っているなかでのアクションは咳き込みそうになった。ハ>>続きを読む
人生は選択の積み重ねと繊細な心を持ちながらムンジョンと妻を気遣うテガンは言っていたけど、ムンジョンによるひとつの選択によって負の歯車がキレイに噛み合うかのように地獄の様な展開をしていく。そして発言も誰>>続きを読む
これで終わりになるわけがないと子供vs組織の構造を再提示するラストショット、なんだかAKIRAを思い出させるし、からの無音タイトルクレジットで大満足。妙な連帯感がありながらいつ裏切られるかわからない緊>>続きを読む
インタビューをしながら回想をしていく、よくありがちな構成でダグラスの半生を振り返っていく。多くの犬たちを本当に操っているように見える編集がよかった。また、ダグラスにとって唯一の友人であり家族でもある犬>>続きを読む
マジメな感じとおふざけ、どちらにも振り切れていない感じがあった。キングスマンを観ていないので鑑賞のお作法を知らなかっただけなのかも。なんだかシニア向けのスパイ映画のように感じた。
DCEUスーパーマン>>続きを読む
ひとつの事象を掘り下げていくなかで予想だにしないことが明らかになっていく。客観的事実かどうかが重要だと法廷で散々と説かれるが、裁判の決着はつくものの結局のところ自殺なのか他殺なのかははっきりと明かされ>>続きを読む
人間は何歳になっても成長できるし素直に前進することを背中から押してくれる映画。トーマスが心ここにあらずの状態にあることを見透かし、勝敗やゴールよりもまずは個々が幸せであるほうが優先されること、過去では>>続きを読む
屋内では常に鬱屈としているけど外にいるときだけ生き生きとしているように見えるヴィッキー。何者にもなれず負のオーラがすごいハオ。当時台湾はこんな感じで閉塞感があったのかな
たとえ血がつながっているとしても結局わかりあえないものはわかりあえないのだと、残酷な現実をあの手この手で誇張しながら突きつけてくる。そこにボー自身の成長はない。ただひたすら出来事が目の前に起こって怯え>>続きを読む
決して感動で殴ってくることはなく、常に一定の距離感を保って苦しみをもつ当事者たちを写している。それは登場人物の関係性もそうで、日常の延長かのようにさらっとしている。
劇中で唯一緩やかに変化していくのが>>続きを読む
謎のおちゃらけがあったと思いきや、画面の暗さも相まった緊張感と映像の悍ましさにもはや笑ってしまった。持っていき方がすごすぎ。終盤はダイジェストっぽく感じられるところもあったけどシチュエーションスリラー>>続きを読む
人権なんて言葉はなく男性に搾取され続ける世界で憧れの存在と出会い自分の人生を取り戻していく。ソフィアやシュグの振る舞いはめちゃくちゃ清々しいし、笑ってしまうほどおもしろい。主人公セリーによる「馬のクソ>>続きを読む
安定して70点の映画を供給してくれるブラムハウスさん、今回も期待どおりの70点をありがとうございます。
ファンタジーと奇妙さと悲哀があるのは他の作品と同じで見応えがあるんだけど、ちょっとドラマが長いと>>続きを読む
話の輪郭が見え始める中盤くらいからおもしろくなってくる。愛というものを考え追求する沙苗とそれに巻き込まれ苦難する健太。重たくなりそうだが、健太の後輩の男とか車のクラクションとか適度に客観的な視点が入っ>>続きを読む
慣れない生活を強いられるコロナ禍で市民が一体となってゲームストップ株に希望を見出している。面白おかしく描かれている一方でどこか依存しているような危うさもあって、映画としてはあくまでも客観的に描かれてい>>続きを読む
支配したいという欲を異常なやり方で実行する男の話。狂乱さとシュールさが同居していて不思議だったけど、想像の範疇に収まってる感じがしてもう少し突き抜けてほしかった。
北欧だからなのか、朝なのか夜なのかわ>>続きを読む
奇妙でバカバカしいのに気がついたら泣きそうになってる。なんだこれ、こんな人間讃歌見たことない。幼児であったベラが外の世界に触れることで徐々に身体の感覚や価値観、思想を形成していく。その過程でまさに銃を>>続きを読む
今敏のアニメーションを堪能しようねのコーナー。「あの人を追いかけている私が好き」という突拍子のないラスト清々しくてめちゃいい。
もうやめてくれと嘆きたいほどの生々しさ。まだ経験のないことに友達の輪のなかでは笑っているがきっと焦りや劣等感があっただろうし、何より、身近にいた大切な人を亡くしている。優実が気の毒で仕方ない。直哉が帰>>続きを読む
監督の訴えたいことはわかるんだけど、物語を通じて観客が気づくようになっているのではなく登場人物のセリフでダイレクトに訴えていて、なんだかTwitterのタイムラインを見ているような感じがした。家族をは>>続きを読む
危ういふたりの刹那的な関係が夜の韓国の街にしっくりくる。映像だけで満足した。
自由の切符であるビザを求めてある種冒険に出る主人公。ビザがないと存在を認められないかのように虐げられている。何が「許してや>>続きを読む
もう関係が破綻しているとしか思えない夫婦のすべてのシーンに居心地の悪さを感じる。一時、プレゼントを交換しあうところは緩和があったもののすぐにまた現実に引き戻される残酷さ。不穏に対してストイックが過ぎる>>続きを読む
自分でもびっくりするくらい手と足の裏から汁が出た。これは映画館で観るの無理です。
ひとつのシチュエーションでここまで肝が冷える球を出せるのすごい。ただ、一番ヒヤヒヤしたのは頂上に至るまでのハシゴを登っ>>続きを読む
キャストとスタッフがオールラテン系とのことで、家族の団結とか父と息子の関係とか地域住民との協業とかが強めに描かれていた気がする。自身の名前を蔑ろにされること、すなわち差別への反発とか。あの家族構成も特>>続きを読む