とりさんの映画レビュー・感想・評価

とり

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アムステルダム(2022年製作の映画)

4.0

何処を切り取っても豪華で絵になる
下世話だったり痛い表現などもしっかり入っているが、湿度低めで美しい画面に絵画を眺める気持ちで魅入った

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0


予告をみて全く食指の動かない映画だと思っていたけれど見て良かった
めちゃくちゃ面白かったけれど面白さの説明は出来ない体験だった

理解する事で、分かったと物事の優位に立つ感覚
こうあるのが普通だと思
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

4.5

鑑賞後、うまく感想をまとめられず気が付くとこの映画のことを考えている。
内容を思う合間合間でマッツの横顔シルエット最高だったなとか
足長ーいダンス色気すご・・・とか思い返すので、
最高にマッツを堪能出
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白頭山大噴火(2019年製作の映画)

3.5

スーパープレイで何でも解決出来てしまいそうなキャストたちだが、なんとも情けなくもどかしく愛しいキャラを演じていた

丁寧に描かれ人間臭いので近くに感じながら見られる分、ラスト近くのそこはすんなり行くの
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.0

壮絶な賢者タイムの虚無感に最高に悶えた
ルコントのリディキュールと対にしてループで見たい

知る由もない女王の重責や空虚さを感じる瞬間を、ああ私もその感情を知っていると感じさせるオリビア・コールマンの
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クリミナル 2人の記憶を持つ男(2015年製作の映画)

3.0

ストーリー的には凶悪犯とCIAエージェントという真逆の二つの人格に引き裂かれながらという触れ込みでしたが、私的にはめっちゃアルジャーノン!って思いながら見ていました。
前頭葉の損傷で感情というものが理
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マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)

3.5

この映画こそ幅広い層が楽しめる映画だと思うのに上映期間が短すぎて残念。
見終わった後に持ってないけど腰の銃に手を掛けているような歩き方になる人が多いような、そんな映画って楽しい。
原典を見ていても居な
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

5.0

最初に言うと好きです。大好きです。
オープニングで一気に引き込まれたのは間違いないのですが、私はあの瞬間からずっと映像と逆の感情を抱いていました。明るければ明るいほど暗い気持ちを感じて、晴れやかにうぉ
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ナショナル・シアター・ライヴ 2016「ハード・プロブレム」(2015年製作の映画)

3.0

ハードプロブレム、物質である脳からどのようにして主観的な意識が生まれるのかという問題。
正直見終わった瞬間に断片的にでも書き留めておくべきだった。
考え方の対立や感情、行動の全てがハードプレブレムに帰
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ナショナル・シアター・ライヴ 2016「戦火の馬」(2014年製作の映画)

5.0

馬が美しかった。
気高い獣の筋肉の動きまで、見たい馬がそこにいた。

色々メモしていたけれど思い出すのは美しさ。
あとお母さんの「あなた、男の人が…」という子供扱いしていた息子の帰還を確認しきれずつぶ
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ブラナー・シアター・ライブ2016 「冬物語」(2015年製作の映画)

4.5

冬物語はシチリアの王が幼馴染であり親友のボヘミアの王と自分の妃が密通しているのではと猜疑心に駆られて取り返しのつかない悲劇を招くのが一幕。
それから16年後、どれだけの懺悔で人は許され自分を許せるのか
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ブラナー・シアター・ライブ2016 「エンターテイナー」(2016年製作の映画)

3.0

一つの家族、老若男女様々な個がそれぞれの怒りや不満を抱いて、時代に流されていく様が劇的ではなく夢もない等身大なリアルで描かれる。BTLエンターテイナー。
経済成長の全盛期を生きた人間が、お前たちは可哀
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皆さま、ごきげんよう(2015年製作の映画)

3.5

キャラもアクも強い面々の群像劇が、毒の強い笑いの風刺画のように、或いはヴァニタスを滲ませた静物画のように描かれる。
画面は美しく隅々に配置された小物やエピソードには様々なメタファを感じさせる。
例えば
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アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(2015年製作の映画)

4.0

ハラハライライラの104分は登場人物にとってもリアルタイムの104分。その臨場感たるや…!
例えばシンゴジラ冒頭で有事の際、内閣や関係部署がどう動くのかをリアルだと思える描きで見せてくれたように、今作
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ドクター・ストレンジ(2016年製作の映画)

4.0

褒め言葉として言うけど色んな意味でメッチャ”酔う”!!最高!!
帰り道、ここがあそこがと話した後に思わず魔法陣描くポーズを取ってしまう男性二人がいたけど凄く理解できるし面白かったんだな!って伝わったよ
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ミス・シェパードをお手本に(2015年製作の映画)

4.0

相手や場の印象がアランの心象通りに受け取れる。
中でも彼の目に映るミスシェパードは、不潔で厄介な素性に謎の多い隣人と呼ぶには近い位置にいる他人であり
難しい性格ってレベルじゃないぞという偏屈で自己中心
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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

3.5

字幕ならハリポタシリーズ未見でもファンタジーが苦手でなければ楽しめると思う。
以外に吹替の方が呪文や魔法界の飲み物等の説明字幕がなく、さらっと原文のままなのでふわっと察せる人向けに感じた。
私はホグワ
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ジャック・リーチャー NEVER GO BACK(2016年製作の映画)

3.0

元軍人で己の考えと腕っぷしで生きてきた自負のある、ちょっと古い男臭いオジサン。
その考え方や態度、口説き方、突然出来た娘への接し方も全部。トム・クルーズだから成り立っているけれど古い。
守ってやるとい
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こころに剣士を(2015年製作の映画)

4.0

フェンシングの足さばきのように静か、けれど的確にこちらの胸へとメッセージを残す映画だった。
スターリン統治下で押さえつけらた人々は秘密警察の陰に怯えながら暮らす。
陰というには身近で、負要素として生活
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マダム・フローレンス! 夢見るふたり(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

お金持ちの夫人は音楽を愛しているが本人は超絶音痴。
気持ちよく歌のレッスンを受けている間は平和だったが、舞台に立ちたいと言い出したので夫や周りは彼女の夢が壊れないように奔走。
それでも事が大きくなれば
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ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち(2015年製作の映画)

3.5

バートンらしいダークでキュートなはみ出し者を愛しまくった映画だった。
若干散らかりかける筋やピントが、バートン集大成なんていわれているのに処女作みたいな厨二感を出しているなぁと。その刺さる感性って老い
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相棒 劇場版Ⅳ 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断(2017年製作の映画)

3.5

劇場版Ⅳ見てきた。
所々整合性はとツッコミたくなるけど、劇場版はお祭なので細かい事より美味しい所を勢い重視で楽しむのが良いのぉ。
テレ朝が力込めて言いたいことを脚本愛ちゃんでお届けします!っていうだけ
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スター・トレック BEYOND(2016年製作の映画)

4.0

長く続いたシリーズ、しかも50周年の記念の年に公開される、リブルート作でも三作目の映画。
それを今作から見る観客にも楽しめる作品にするって大変な試みだと思う。
しかもただのファンメイクの映画には成らな
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グッドモーニングショー(2016年製作の映画)

2.0

テンポが悪くて短めの映画なのに長いと感じてしまう。予告の方がそそられたなー。
言いたいことを言いすぎて、途中からサビに飽きる歌謡曲みたいな映画。
キャスティング最高だし、面白い題材だっただけに勿体無い
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ある天文学者の恋文(2016年製作の映画)

3.5

恋愛は男性が別ファイル保存で女性が上書き保存なんていうけれど、
もしその通りなら男性はこの恋愛を美しい記憶として心に置くことが出来るのかな。
私がこんなことをされたなら、一生この恋を引きずると思う。
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グランド・イリュージョン 見破られたトリック(2016年製作の映画)

4.0

マークって整った顔立ちって訳でも鍛えられた体を武器にって訳でもないけど(ごめん、好きです)堪らなくセクシー。素敵だなー。
キャストが絶妙。こう…料理でいうと渋みとかエグみ、酸味を感じる癖になる味なんだ
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スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

2.5

販促映画というか、おまけ付きのお菓子みたいな映画。
パッケージが派手で毒々しいまでのカラフル、キャッチーでわくわくする。
で中身はというとキャラ紹介というおまけはほぼメイン。
流通上お菓子として売りた
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ゴーストバスターズ(2016年製作の映画)

3.5

監督から旧作への愛がぎっしりって感じ。
旧作の好きなところも苦手なところもしっかり受け継いでるなぁ。
とにかくお馬鹿で楽しくて可愛くて格好良かったり熱かった!
エンドロールのダンスとかずっと見ていたい
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X-MEN:アポカリプス(2016年製作の映画)

4.0

連作の後の方公開作には仕方の無い登場人物の多さで濃度が薄くなっては居ても、
其処に想像も妄想も挟める作りだったし本当に面白かったよー!
なんというか…オタクの方が楽しめるんじゃなかなぁっていうのも連作
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ハイ・ライズ(2015年製作の映画)

3.5

原作未読。
70年代、全てが完備された高層マンションの住人たち、人から羨まれるユートピアで暮らしているはずなのにデストピィアと化していく顛末。
転落の話といってもパニックではなく混沌とした中 気づけば
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ラスト・タンゴ(2015年製作の映画)

4.0

ポスターに一目惚れで見に行きました。
最高のコンビと名高い伝説のタンゴダンサーペアの十代での瑞々しい出会いからの現在に至るまで60年の愛憎が、インタビューと実際の映像と再現ミュージカルで描かれるドキュ
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.5

見終わると、虚構VS現実ってコピーが秀逸だったなと思いました。
虚構に虚構で対応する作品を今まで当然のように見てきていたけれど、虚構に現実をぶつけたらこうなるんだ!
プロジェクトXとかを見ている時にお
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アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅(2016年製作の映画)

3.0

前作と違って監督がバートンじゃないので極彩色は健在なれど、今作は色んな意味でライト。
今作アリスの展開の早さとアリスの決断力&行動力は…少年漫画の主人公と冒険みたい。
私は嫌いじゃないですが…タイトル
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ナショナル・シアター・ライヴ 2016「人と超人」(2015年製作の映画)

4.0

台詞量の多さと小難しい直喩で騙されかけたけど、一言でいうとラブコメ。
割と最初で気付ける演出だから後はレイフ・ファインズ可愛いなー、良っく喋るなーしかし面倒くせぇ男だなーそこが可愛いわーって見る感じ。
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二ツ星の料理人(2015年製作の映画)

3.5

色んな意味で美味しい映画。
皿は美しいし人間は可愛いし音は心地いい。
映像、音楽や調理の音だけじゃなくて怒号までテンポがいい。
トニー可愛いかったなぁ…。

ライバルシェフのリースが自身の店では使わ
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団地(2015年製作の映画)

4.5

独特のコニュニティは住民には小宇宙であり、他者からは異世界。
団地というノスタルジックでいて生々しい生活が距離感として非常に近いところで詰まった空間は、
昭和という単語から受けとる印象をさらに切り刻ん
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