フクロウさんの映画レビュー・感想・評価

フクロウ

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ミッシング(2024年製作の映画)

4.8

実際に子供が失踪し(たとえ遺体であれ)見つかっていない親(や親族)にとって、わかりやすいカタルシスなどなく、ただただ子供が失踪したという事実と、「可哀想な人たち(あるいはひょっとしたら犯人では)」とい>>続きを読む

ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.0

迫力がパネェ。笑

あと、コング・ゴジラ・モスラ共闘は激アツだった。笑

霧の淵(2023年製作の映画)

4.8

三宅朱莉のあまり喋らない演技がまずいいし、夫が失踪し、今度は義父まで失踪した寂れた旅館を切り盛りする女将の水川あさみの演技もまたいい。奈良の寂れた田舎というロケーション、山があり川があり、そしてうらぶ>>続きを読む

好きでも嫌いなあまのじゃく(2024年製作の映画)

5.0

ボーイミーツガール、『スタンドバイミー』、親子のコミュニケーションの難しさと、子供に必要なサードプレイスの話、あとは『天気の子』張りの自己犠牲でみなを助けることの否定の話だった。仕事で子育てに関われな>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

4.0

ルドルフ・ヘスの一家の話だったとは。

想像してたより遥かにアウシュビッツの話が出てくるやんけ、と。

『ヒトラーのための虐殺会議』の方が面白かった(面白かったは不適切な感想かもだが)。

ロシアによ
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ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉(2024年製作の映画)

5.0

デフォルメ作劇部分(ジャンポケとタキオンが最初に接触した部分のジャンポケ、次に研究室に宣戦布告に行ったときのもはや原型がないジャンポケとか)半端なかったし、やっぱり一つ前のトプロもそうだけど、走ること>>続きを読む

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章(2024年製作の映画)

3.5

よかったところ:①おんたんとかどでのキス(お互いがお互いの「絶対」‼︎)、②大葉とおんたんのキス(以上二つの抑えきれず思わずやってしまった感がまたよかった)、③おんたん兄がおんたんを別世界に送り出す前>>続きを読む

WILL(2024年製作の映画)

4.9

予告で狩猟の話だとわかり、東出昌大が「世界は残酷さで溢れてるのにそれを見ないようにしてるから云々」とまたクソ軽薄なセリフを言ってたので正直、クソ映画であろうという予断のもとで観に行ったのだが、東出がほ>>続きを読む

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

2.5

始終不穏な空気と二転三転であのラスト。『デスノート』かと思ったよね〜。岡田将生よりもさらに主人公の14歳が上、なのはなぁ…。人を殺すということが選択肢に入ってきてしまうことの怖さがあるなと思いました(>>続きを読む

雲のむこう、約束の場所(2004年製作の映画)

3.2

初見。こんな作品だったのか。もっと暗い話かと思っていた。薄いインターネットアニメ批評汁を飲まされた感じが残った。

水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)

3.5

メインの女子高生4人の足の太さ(女優のように激細ではなく普通の人間のサイズということ)とかチヅルが力んでおならしちゃうところとか野球部に意味不明宣戦布告しにいくところとか女教師が理不尽にキレる一方で生>>続きを読む

バジーノイズ(2023年製作の映画)

4.0

清澄、潮、航太郎、陸それと岬の、よくわからない、けど、大切な関係がよい。

もちろん、近時はこの手の「名前のない関係」の称揚であふれかえっており、食傷気味であることは否定できないが(たとえば、『夜明け
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転校生(1982年製作の映画)

4.0

2024年現在ではポリティカリーにアンコレクトなシーンや発言のオンパレードではあるが、それはさておき面白かった。『君の名は。』は最初のPV段階でこれの二番煎じになるんじゃないかという懸念はあったが、見>>続きを読む

サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

5.0

やはり何回観ても良い。資本主義の象徴たるショッピングモールをハッキングして、反・疎外の人間らしい人間関係の拠点にしていく。

トラペジウム(2024年製作の映画)

3.7

94分しかないから仕方ないが、まず展開が早すぎる。千葉の田舎の東西南北所在の高校から一人づつを集めてアイドルチームを作る、という東ゆうの裏の計画と、そんなことは梅雨知らず友達になっていく大河くるみ、華>>続きを読む

劇場用再編集版 ウマ娘 プリティーダービー ROAD TO THE TOP(2024年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

皐月も菊花も凄いレースだったけど、やっぱり東京優駿のトプロとアヤベの勢いは半端なかった。笑 いやー、もちろん皐月でサラッとオペラオーが大外から抜き去ったのも、そしてトプロ悲願の菊花ラストオペラオーとの>>続きを読む

東京物語(1953年製作の映画)

5.0

「わーたしら、ええほうでさ」問題(領域の無計画開発(熱海)と戦前と地続きの犠牲強要型放漫経済(ゆえに慰安旅行で騒ぐ))もさることながら、木庭顕ー金子敬明のラインが描出する相続の問題、さらには血縁の問題>>続きを読む

ロッタちゃんと赤いじてんしゃ(1992年製作の映画)

5.0

ロッタちゃんが「私は大人よ‼︎」って基本ブチ切れてんの、サイコー。

特に牛糞の上で「でっかくなりたいの‼︎」っ仁王立ちで屹立してたのがとてもよかった。

隣のおばあさん、両親、兄姉がやさしいのもいい
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

1.8

濱口竜介、とくに『ドライブマイカー』で顕著だけど、特有の会話劇が無理(『悪は存在しない』だとあの芸能事務所の二人組の車中会話)。単純にお芝居が上手くないというのもあるが、それを固定カメラで長回しで撮る>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

4.8

奇襲でもなんでもしてちゃっちゃとグリンデルバルドを始末すればいいのに、テセウスはじめ手ぬるい魔法省。リタも死んじゃうし。相変わらずクリーデンスの自分探しが軸。獅子をさっそくああ使うのか。笑

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

4.8

魔法動物の創造力と使い方、それに魔法使い/人間の軸。ハリポタもそうだけど、観ていて本当にわくわくする!

朝がくるとむなしくなる(2022年製作の映画)

3.8

悪くない、全く悪くないのだが、『夜明けのすべて』を見た後だと、「あれよりもさらに薄味!?」となってしまう。

フジヤマコットントン(2023年製作の映画)

5.0

みらいファームでの日々をひたすら流すドキュメンタリー。フィクションであるにもかかわらず相模原殺傷事件を明らかにモデルにした上で、精神障害者と職員を暗く陰惨な空間に閉じ込めおどろおどろしいものとして描い>>続きを読む

ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

『ヒア』ほどは落ち着いた雰囲気ではなく、むしろブリュッセルの喧騒の一夜、といった雰囲気。移民でイスラム教徒の清掃婦が、仕事からの帰宅中に寝てしまい、最終駅まで行ってしまう。そこから家に帰るまでの話。室>>続きを読む

Here(2023年製作の映画)

4.2

とにかく人というよりは自然を撮っている。そして人を撮る場合も静かで繊細な佇まい。日中よりは夕方、夜、晴れの日よりは雨の日を撮る。そして抑揚の効いた人間関係。とにかくうるさくない。質素だがうまいスープが>>続きを読む

劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト(2021年製作の映画)

5.0

多分30回目くらい。笑

ほんま何回見ても強すぎる。笑

やっぱりワイルドスクリーンバロック皆殺しのレヴューが良すぎますわね。笑

あと、やはりクロちゃんvs天堂真矢も…ね。笑

みんな執着を絶って自
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ポーカー・フェイス/裏切りのカード(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

設定ははちゃめちゃだが小さくまとまった作品。スタンドバイミーばりの賭博悪ガキ5人組がそれぞれカジノ会社経営2人、政治家(大臣)1人、作家1人、アル中1人となり。主人公は膵臓癌で余命宣告を受け、今は疎遠>>続きを読む

HELLO WORLD(2019年製作の映画)

5.0

ラストで世界がくるっと入れ替わるのが、そして、実は直実側でなく琉璃側もまたずっと脳死状態から直実を助けるために気の遠くなるほど長い時間チャレンジを続けてたのがもうね…涙 特に、京都駅ビル階段での「私を>>続きを読む

ぼくらの7日間戦争(2019年製作の映画)

5.0

全く積み上げがないしお芝居もちぐはぐではあるが、「不法滞在」の「子供」の手を、人生を棒に振るリスクを指摘されながらそれでも離さなかった話をやりきったことだけでも十二分に評価できる。実定法的には入管側が>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

5.0

産業革命期フランスのブルターニュにおける女×女の恋愛や人生を助ける芸術のテーマも、祭りとラストの観劇シーンでここぞで2回しかかからない劇伴も、それに風景、人物、裸体の美しいショットの数々も、全てがよか>>続きを読む

メメント(2000年製作の映画)

3.5

記憶の残らない男の、冒頭の殺人までの経過を、その男が記憶を無くすまでの数分づつのワンタームを遡る形で撮影していく。話の作りは面白いし、サミーが実は自分だった、というのも面白いが、ただそれだけっちゃあそ>>続きを読む

かづゑ的(2023年製作の映画)

4.6

結局、撮影時92歳まで生きた(2024年現在もお元気にご存命)、その宮崎かづゑさんの人生の記録、なのだろう。92歳にもなれば、酢いも甘いも、善悪も、その彼岸に立つ、ということ(諦観)なのだろうと思う。>>続きを読む

リンダはチキンがたべたい!(2023年製作の映画)

3.5

ほぼ線と色で構成される。

特に夜の白黒反転は面白かった。

あと、シナリオもよく、フランス革命からゼネスト、そして子供リパブリックに繋ぐ。その種々の大人たちの(恋愛的な、そしておそらく自然体での)出
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名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)(2024年製作の映画)

4.0

病院で「走るな!」と言われた小五郎と川添善久が、川添がくるっと小五郎の腰回りに手を添えて回るターンとその後の二人三脚みたいな動きはよかった。笑

剣撃にアクションもよい。操車場での平次と仮面の男、キッ
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

5.0

黒人に理解があると思っている白人インテリは自分たちこそはステレオタイプを脱して「リアルな黒人」の赤裸々な文学をわかっているのだと主張するが、実際は「白人のイメージする黒人のリアル」を「リアル」だと思い>>続きを読む

クラユカバ(2023年製作の映画)

5.0

うーん。『クラメルカガリ』からの引き続き観た。よってこの世界観は好きだ。引き続き絡繰もよい仕事をしている。『四畳半神話大系』の福猫飯店を彷彿とさせる覆面ならず者集団、やはりボカロ『千本桜』的な世界観の>>続きを読む