フクロウ

燃ゆる女の肖像のフクロウのレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
5.0
産業革命期フランスのブルターニュにおける女×女の恋愛や人生を助ける芸術のテーマも、祭りとラストの観劇シーンでここぞで2回しかかからない劇伴も、それに風景、人物、裸体の美しいショットの数々も、全てがよかった。特に女たちの横の連帯で提供されていた中絶に関わる知識や実践の話、女たちだけの夜の祭り、全ては後に資本主義の発展による根源的蓄積のために男性労働者の収奪対象とされた魔女の特徴であり、映画は魔女狩り前、ないし魔女狩りを逃れた地域を描いている。シルヴィア・フェデリーチ『キャリバンと魔女』あたりが霊源ではなかろうか。
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