眠る猫さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

眠る猫

眠る猫

映画(182)
ドラマ(3)
アニメ(0)
  • List view
  • Grid view

TAR/ター(2022年製作の映画)

3.8

始終危うく、居心地の悪い映画だけど、見終わった後にもう一度最初から見たくなるような映画だった。
ケイト・ブランシェットがとにかくカッコいい。どれだけ指揮の練習をしたんだろうか。手の動き、指の動き、身体
>>続きを読む

それいけ!ゲートボールさくら組(2023年製作の映画)

3.5

「何かを始めるのに遅過ぎるということはない」
70代半ばの元気なおじいちゃんが頑張っている。
弱い立場の人と、わかりやすい悪人がいてそれを皆んなが力を合わせて退治するという単純明快なストーリー。
高校
>>続きを読む

劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室(2023年製作の映画)

4.8

ドラマの後日譚、劇場版。
現実的には色々とありえない!というところはさておき、面白かった。
最後はきっと助かるはずと思いつつも、手に汗握りながら鑑賞。
緊張が走っても、ここで曲と共に助けが登場するはず
>>続きを読む

なごり雪(2002年製作の映画)

4.0

伊勢正三さんの名曲「なごり雪」をモチーフに作られた映画。
大分県臼杵市のPRのために作られた。

大林宣彦監督の作品は風景が美しい。古い駅舎、線路、神社、町並み、そこにいる人達の佇まい。

「なごり雪
>>続きを読む

息子(1991年製作の映画)

5.0

小津監督の東京物語を観ているようだった。
三國連太郎さんの田舎に住む父親が、不器用で愛らしく、とても良い。
多くの名優が登場している。この30年で多くの役者が亡くなってしまっていることを実感する。
>>続きを読む

ヲタクに恋は難しい(2020年製作の映画)

3.0

休日に何も考えずに笑える映画を見たいと思い鑑賞。
ザ・福田雄一映画そのもの。
ミュージカルが好きな福田さんが作ったミュージカル映画。
原作は知らないけど、映画は楽しかった。
高畑充希さんはさすが歌が上
>>続きを読む

丘の上の本屋さん(2021年製作の映画)

4.8

ある古本屋の店主の話。大きな事件が起こるわけでもなく、本屋に来る人と店主との時間が淡々と描かれる。

隣のカフェの店員、牧師さん、古書のコレクター、そして本の好きな少年。
少年は本を買うお金がないと言
>>続きを読む

ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.3

とても後味の悪い映画だった。
とても狭い世界、小さな村社会で起こる歪な人間関係と上下関係。
都会のように、隣は何をする人ぞとなるのも不安だけれど、人との距離が近すぎる田舎も辛いかもしれない。

優は他
>>続きを読む

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

4.8

1942年1月20日 ベルリンのヴァン湖畔の高級住宅にドイツ高官らがハイドリヒによって集められ、ユダヤ人の移送と殺害についてを決定したヴァンゼー会議を描いた作品。
おそらく、ヒトラーとハイドリヒの間で
>>続きを読む

せかいのおきく(2023年製作の映画)

3.5

結局、なんだったのかよくわからないけれど、見終わってからじーんとする不思議な映画だった。
映画を通してほぼ白黒、時折りカラーとなる。白黒の映像は、自分には関係ない昔の話と感じるが、カラーとなることで見
>>続きを読む

すべてうまくいきますように(2021年製作の映画)

3.8

気ままに生きてきた85歳の父親が、ある日突然脳卒中で倒れたところから話ははじまる。後遺症で思うように生活できない。こんな姿になるなら…と、娘にもう終わらせたいと願う。
娘は戸惑いながらも父の願いを叶え
>>続きを読む

エゴイスト(2023年製作の映画)

4.0

まず、ここにも柄本明!と思ってしまった。最近見る映画でやたら見かけ、そしてそれぞれ異なった人物像で、本当にすごい役者さんだと改めて思う。
鈴木亮平さんの演技の凄さの前に、まず柄本明さんで、おぉ!と思う
>>続きを読む

生きる LIVING(2022年製作の映画)

5.0

原作の黒澤明監督の「生きる」は見ていない。
ミュージカル版「生きる」を鑑賞したことがあるくらいの知識。

黒澤監督を敬愛するカズオ・イシグロが脚本を担当している。
原作と比べてどうだという感想はないが
>>続きを読む

ロストケア(2023年製作の映画)

5.0

胸が痛む。
殺人を犯した介護士、対する検事。
介護の現状は大変という言葉では言い尽くせない。
冒頭の綾戸智恵さん演じる女性の言葉も現代社会の闇なのかもしれない。
どんな理由があっても人を殺していいわけ
>>続きを読む

トゥモロー・モーニング(2022年製作の映画)

4.7

ラミンとサマンサの歌声を聴くことができるだけで十分すぎる。

映画は結婚10年目で息子1人いて離婚調停中の夫婦の話。
まだ2人が結婚する前の10年前と、現在が行ったり来たりするような構成。
ラミンの髭
>>続きを読む

オットーという男(2022年製作の映画)

4.5

町内一の嫌われ者のオットー。買い物をしては店員に文句を言い、近所をパトロールしてはルールを守れない人には説教の日々。
仕事を辞めて、亡くなった妻の元へ行こうと試みるも、近所に引越してきた若い夫婦に何か
>>続きを読む

決戦は日曜日(2022年製作の映画)

3.5

政治ものコメディ。親の地盤を受けてやりたくもないのに担ぎ出される選挙のドタバタを描く。
映画は面白く見ることができるけど、日本の政治が本当にこんな感じだったら嫌だなぁ…。世襲議員の中にはこういうことが
>>続きを読む

湯道(2023年製作の映画)

3.5

古き良き下町の銭湯にまつわる人達の話。
お風呂に入って疲れを癒す、嫌なことを忘れる、家族との会話、人との繋がり。そんなこんなが描かれる。
出演者がとにかく豪華。
途中、離れ離れになっていた親子が銭湯の
>>続きを読む

モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.5

映画を知らなくても、彼を知らなくても、彼の音楽を聞いたことがある人は多いだろう。
映画を思い出せなくても、音楽は思い出せる。音楽が映画を支えている。まさに彼の音楽はそういう音楽だ。
E.モリコーネや仕
>>続きを読む

チェリまほ THE MOVIE 30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい(2022年製作の映画)

3.7

ドラマの続きで結婚までが描かれる。
ただひたすらに可愛い2人を愛でる映画となっている。
原作漫画は読んでいない。
ドラマでは、触れれば人の心が読める魔法があって、それが物語を面白くさせていた一つでもあ
>>続きを読む

シャイロックの子供たち(2023年製作の映画)

3.3

池井戸作品、同名小説の映画化。
小説は未読。
原作を読んでいないので、なんとも言い難いけれど、池井戸作品らしいけれど、全然スッキリしないのは、やられてやり返す方法が詐欺だから。そして、そのお金受け取っ
>>続きを読む

仕掛人・藤枝梅安(2023年製作の映画)

3.5

仕掛人といえば緒形拳。
ですが豊川梅安も良かった。
キャストも豪華。
梅安と彦さんが仲良くご飯食べたり炬燵に入ったりしてるのが微笑ましい。
愛之助さんの彦さんがとても良い。
菅野美穂さんも天海祐希さん
>>続きを読む

梅切らぬバカ(2021年製作の映画)

4.0

老いた母と自閉症の息子が近隣住民との問題を抱えながら自立の道を模索する姿を描いている。
親も老いる。息子と離れるのは心配で不安。けれども自分がいなくなった後の息子のことも心配。
地域の人達、役所とのや
>>続きを読む

銀平町シネマブルース(2022年製作の映画)

5.0

映画っていいな、映画館っていいな。そう感じる映画。
ミニシアターでの観劇だったので、劇中の映画館とも重なりさらに感傷的になる。
途中から何故だか涙が止まらなかった。

渡辺裕之さんの遺作だろうか?
>>続きを読む

そばかす(2022年製作の映画)

4.8

三浦透子さんの醸しだす雰囲気や佇まい、表情が良い。
アセクシャル、アロマンティックをテーマに人と違うことの生きづらさを描いている。以前NHKでも同様のドラマがあった。
何が普通で何が外れているのか。普
>>続きを読む

レジェンド&バタフライ(2023年製作の映画)

2.5

えーっと…
うーん

色んな説を採用したんだな、ということは理解した。

歴史を追いながら夫婦の話も描きたい、で結局浅くなってしまった感じは否めない。
中途半端な笑いはない方が良かった。
織田信長を描
>>続きを読む

ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

5.0

ウェールズの小さな町に住む主婦ジャンは(Tescoではない)スーパーで働き、親の介護をし、夫は夢を失い話を聞いてくれない。朝起きてワクワクすることがない。
そんな主婦が馬を買い、町に組合を作り、みんな
>>続きを読む

嘘八百 なにわ夢の陣(2023年製作の映画)

3.0

シリーズ3作目。前2作は見ていない。
夢はうつつか幻か。
何が嘘で、何が本当か。
嘘も信じれば本物。
秀吉関連の古美術で話は進む。
前作までを見ていないので、人間関係の理解ができなかったけれど、それで
>>続きを読む

中島みゆき 劇場版 ライヴ・ヒストリー2(2022年製作の映画)

5.0

何も言うことはない、ただひたすらに中島みゆきを堪能する。
どの曲を聴いてもグッとくる。
(そういう年代なのだ)
リハーサル風景なども映し出され、それもまたよき。

かつてチケットの取れなかった夜会、擦
>>続きを読む

Dr.コトー診療所(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ラストの解釈は意見が分かれるところだろう。
リアルタイムでももちろんドラマは見ていたけれど、配信で過去のドラマ、特別編も全て見てから映画を見た。
懐かしい志木那島の人々とコトー先生。
島の人達の暮らし
>>続きを読む

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

4.9

この映画が描きたいのは、戦争でもなくシベリア抑留、収容所でもなく、最後の4人とそれを聞く家族のシーンであろう。
そこに至るまでの経緯が丁寧に描かれている。
シベリア抑留、収容所の話は「クラウディア奇跡
>>続きを読む

月の満ち欠け(2022年製作の映画)

2.7

佐藤正午さんの同名小説の映画化。
小説は既読。
小説を読んだ後の嫌な違和感よりも、ファンタジーを差し引いても映画を見た後の後味の悪さが大きい。
時間の関係もあってか、原作の希美部分はカットされ、哲彦の
>>続きを読む

桜色の風が咲く(2022年製作の映画)

4.5

随分と昔、この親子の番組を見た記憶がある。
子供の頃に視力を失い、大学生になって聴力を失った福島智さんの実話に基づいた話の映画化。光と音を失い、僕は「宇宙に放り出されたような孤独」という台詞があるが、
>>続きを読む

とべない風船(2022年製作の映画)

4.5

良かった。
とても良かった。
最近、こんな映画をよく目にするようになった。
災害で家族を失い、残されたものが生き残ったことを自問自答しながら再び希望を持って生きる選択をする。
風の電話、ドライブマイカ
>>続きを読む

魔女の宅急便(2014年製作の映画)

3.7

小芝風花さんがキキを演じている実写化。
当時は、実写化を見なくてもねーと思い見なかったけど、おすすめに出てきて何となく鑑賞。
ジブリ映画の印象が強すぎるけれど、特に気にならなかったし、最近実写化された
>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

4.0

予告編を見て、勝手にリチャード・ギアの「ジャック・サマースビー」みたいな映画なのかなと思っていた。
ある日突然、不慮の事故で亡くなった夫。
1年後の法要に訪ねてきた夫の兄が遺影を見て、弟じゃないと言う
>>続きを読む