リルミさんの映画レビュー・感想・評価

リルミ

リルミ

バッドボーイズ フォー・ライフ(2020年製作の映画)

3.5

全体的に「老い」がつきまとう一作。
スタイリッシュなカメラワークは最高。アクションシーンも洗練されており、なかなか悪くない。その一方で全体的にトーンがシリアス寄りで爽快感が無く、マイケル・ベイのクレイ
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バッドボーイズ2バッド(2003年製作の映画)

4.0

1作目の欠点が完全に解消され、最高のアクション大作に。中学生の妄想みたいな常軌を逸したアクションや過激なギャグが何度も続き、飽きさせない超楽しい一作に仕上がっている。正直長すぎるのと終盤の展開は面白み>>続きを読む

バッドボーイズ(1995年製作の映画)

3.8

アクションの撮り方がびっくりするほど下手だけど、下世話なジョークや爆発、暴力がひたすら過剰で楽しかった。

ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界(2022年製作の映画)

3.0

ストーリー面でうまく行ってないところは多いし、目新しいところは少ないが、ビジュアルは楽しい佳作だった。それほど悪くはない。

COP CAR コップ・カー(2015年製作の映画)

3.8

パトカーを盗んだ子供を悪徳警官が追いかける...という内容だが思ったほど派手でははなかった。ぶっちゃけ前半は少し退屈だが、スリラー感の加速する後半は画面に釘付け。ランタイムもちょうど良く、ジョン・ワッ>>続きを読む

シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

2.5

嫌なことがあんまり起こらない素敵な作品。出てくるご飯はかなり美味しそうだし、見ていてお腹の空くようなまさしくハッピーな映画。

一方、ペース配分が絶望的に酷く感じた。フードトラックを始めるまでがえらい
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ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

4.0

くだらないし、少し悲劇的ですらあるが、不思議とホッコリするコメディ映画だった。同監督の「ノーカントリー」は合わなかったがこれは面白い。
主人公のデュードはいつも酒を飲むろくでなしだが、嫌な中年感が全く
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ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション(2003年製作の映画)

4.0

面白かった。古き良きコメディ映画の美味しいところだけを詰め込んだ幕の内弁当のような作品。
映画としてのバランスを放棄しているような超尖った内容で、ストーリーは意味不明の域に達しているがそれがまた楽しか
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関心領域(2023年製作の映画)

3.8

アウシュヴィッツの横で贅沢な暮らしをしているナチスの一家の生活を淡々としていながら悍ましく描いた一作。時折差し込まれる前衛的な演出には息を呑む。
彼らが豊かな生活をし、それが何に支えられているかを知っ
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ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

4.5

大傑作。街に暮らす人それぞれの持つ大小ある差別意識やHATEの積み重ねが最悪な発露を招く様子をバチバチに決まった撮影で描いている。テーマもさることながら全てにおいて「上手い」映画だった。

バイス(2018年製作の映画)

2.5

もっとコメディっぽいものを想像していたけど、ポストクレジットシーン以外は全然笑えない、劇烈な風刺映画だった。ドキュメンタリーとも劇映画とも言えない独特な手法を取っていて、それ自体は面白い。だが、ドキュ>>続きを読む

ボーン・アイデンティティー(2002年製作の映画)

3.5

あの「Andor」のトニー・ギルロイが脚本。地味な中にひしひしと感じる緊張感がまさしくそれっぽかった。

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.8

正直ストーリーは全く理解できなかったが、画的な面白さとルドウィグ・ゴランソンの音楽がいい仕事をしていて一級品のスパイ映画だった。
前述した様に物語は複雑怪奇だが、根は割とシンプルなヒーローものなので、
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ゼイリブ(1988年製作の映画)

3.8

ゆったりとしたテンポで始まり、アート映画的な雰囲気で話が進む。撮影の質も思ったより高いし、広告の本質を見せつける様な悪夢的ビジュアルが素晴らしい。
しかし、中盤からどんどん暴力的でアホらしい内容になっ
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.5

性愛を介さない親密な関係性を描いた物語は心に刺さるし、多くを語らず切ない気持ちにさせるラストは好きだったが、時間の使い方がかなり鈍重に感じてしまいあまり楽しめず。良く出来た映画なのは間違い無いのだが.>>続きを読む

直撃地獄拳 大逆転(1974年製作の映画)

3.8

大好きな漫画家がやばい映画として紹介してたので観たのだが、確かにとんでもない作品だった。
お下劣コメディなケイパーものといった感じ。
あまりにも唐突なゴア描写、異様なテンポで突っ込んでくる列車、気づい
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.5

子供を完璧に分かり合えない他者としつつ、それでも誠実にコミュニケーションを取り続ける事の大切さを描いた映画。撮影にピンとくるシーンが少なくて個人的には割と退屈に感じてしまったが、静かで良い作品。

アドレナリン:ハイ・ボルテージ(2009年製作の映画)

3.8

純度100%、バカ映画の二郎系。全てにおいて前作とは比べもにならないほどパワーアップしており、常軌を逸した映画。
休む暇なくエクストリームで意味不明な描写が続き、めちゃくちゃ面白いのだが、濃度が半端な
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アドレナリン(2006年製作の映画)

3.5

興奮し続けないと死ぬ!というアイデアは結構面白い。暴力、ドラッグ、セックスとエクストリームな展開が続き、馬鹿馬鹿しいシーンも多いため飽きないが、逆に言えばそれだけ。安っぽさが極まっていて時折見てられな>>続きを読む

アフター・ヤン(2021年製作の映画)

3.8

全体的に映像を持って語ることを徹底した作風。ハヤカワSF文庫の古典を読んでるようなオールドな雰囲気で、死という現象を哲学的に探究しており見ていてとても心地よかった。
また、多文化共生をポジティブかつ説
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ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)

4.5

白黒になった分CGのアラがかなり排除されていて、元から迫力のあった映像が更に磨き上げられていた。山崎貴らしい演出・演技の過剰さ、エモさを優先した故のストーリーの雑さはかなり気になるが、日本怪獣映画の中>>続きを読む

キアヌ(2016年製作の映画)

3.5

主演・脚本があのジョーダン・ピールのクライムコメディ。今や名監督として確立した氏が、変なリアクションを取りまくっているのが妙に面白かった。全体的には散漫な内容だが、“黒人らしさ”が裏テーマに置かれてい>>続きを読む

シナぷしゅ THE MOVIE ぷしゅほっぺにゅうワールド(2023年製作の映画)

3.5

明らかに小さい子向けの映画だが案外楽しめた。シナぷしゅとにゅうのマペットが可愛いくて癒されるし、全体的に鮮やかな色合いで見ててそれほど飽きなかった。登場する曲数は少ないけどどれも良いものばかり。

レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

4.0

リーゼントに尖ったブーツ、サングラスをつけた変な人物が大量に登場する変な映画。
常軌を逸したほどナンセンスな内容で、中盤までは爆笑しながら観ることが出来た。それ以降はその点でかなり失速したのが残念だが
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ノーカントリー(2007年製作の映画)

3.5

超暴力的ながら、BGMは一切なく抑制されている不思議な感触のスリラー映画だった。あまりにも抑制が効きすぎているせいで内容の理解が正直難しかったが、ロジャー・ディーキンスの痺れるような映像演出のお陰でか>>続きを読む

ライオン・キング(2019年製作の映画)

2.5

トリガーワーニング/ジャンプスケア:軽いジャンプスケアあり

ドナルド・グローヴァー目当てで見たがそれほど楽しめず。実写と見紛うかの映像は白眉だが、ただグラフィックが良いというだけであまり美学が感じら
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ウィッシュ(2023年製作の映画)

2.0

トリガーワーニング/ジャンプスケア:なし

ミュージカルシーンは楽しいし、ちょっとバカバカしいビジュアルもクスッと来た。とはいえ、ビジュアル面はスパイダーバース以降の作品として満足度は高いとはいえない
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

4.0

トリガーワーニング/ジャンプスケア:ジャンプスケアあり

前作以上にコングメインの、シンプルでアツい内容になっている。演出はバッチリ決まってるし、劇中何度も繰り返されるコングの「手を差し伸べる」行為が
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ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ(2022年製作の映画)

3.8

トリガーワーニング/ジャンプスケア:なし

1作目が全然面白くなかったので期待してなかったが、想像以上に楽しめた。70点満点中70点をしっかり出しているような作品。
終盤はかなりベタな展開に甘えている
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魂のゆくえ(2017年製作の映画)

4.5

トリガーワーニング/ジャンプスケア:自殺の描写あり

ウェス・アンダーソンと見紛うかのような人工的なカメラワークと美術で表される、主人公の絶望の描き方が見事だった。ジリジリとした嫌な感じが約2時間ずっ
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.0

トリガーワーニング/ジャンプスケア:なし

EEAOに並ぶアジア系移民映画の傑作。
悪役もいないし、悲劇やショッキングな出来事もほぼ起こらない、抑制された演出の映画である。だが、それでいて心震わすラブ
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.0

トリガーワーニング/ジャンプスケア:アジア系蔑視的な描写あり

1970年代のアメリカを舞台にした、歳の差の恋愛を描いた映画。
全体的に失われた過去への追慕で出来ている作品だなぁと思った。主演2人のパ
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ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)

4.5

高校の頃夢中になった映画だが、久々に見た。徹底的に宇宙怪獣と人間(ガメラ)の戦いに主軸を置いていて、完全に大人向けのSFスリラー。
CGを除いた特撮表現や怪獣デザインは一切古びていない。大量のソルジャ
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.8

トリガーワーニング/ジャンプスケア:性暴力の言及。かなり軽いが、ジャンプスケアあり

めちゃくちゃ怖かった。人間2人が一緒に暮らし続ける、結婚という地獄の本質を露悪的に描いている。
サスペンスフルで映
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美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

4.0

トリガーワーニング/ジャンプスケア:自殺、虐待・DV、現実的な人の死、セクシャルマイノリティに対する差別の言及
精神的に落ち着いてる時の視聴をおすすめします。

自らがオピオイド中毒当事者であったナン
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映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ(2023年製作の映画)

3.8

トリガーワーニング/ジャンプスケア:なし

すみっコぐらし映画最高傑作だと思う。過去作と比べてもビジュアルがかなりリッチになっているし、何より脚本が抜群に良い。「ちいかわ」を彷彿とさせる謎が謎を呼ぶス
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