yadokariさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ブライトン ミラクル(2019年製作の映画)

3.6

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日本のラクビーを世界レベルまで上げたコーチの話。勝てば官軍というように結果がわかっているから安心して見られるのがいいのか。これで最後負けてたら二度と立ち上がれない気がする。スポーツものは勝ち負けがはっ>>続きを読む

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

TV版はけっこう好きなのだが、この映画はいただけない。少佐ががっかり男だった。なんであんな男を好きになるのかと考えたが、父親代わりで教師だったのだ。

最初は戦争機械として暴力性を、次に自動人形郵便機
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ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

4.0

アメリカの北朝鮮に対してのプロパガンダ映画だとは思う。キリスト教系だし。ただドキュメンタリー映画として撮り方が上手いのだ。
北から脱出する家族の困難を描きながら、もう一方では南に逃れてきた母が息子の脱
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

2.4

このレビューはネタバレを含みます

イメージしていたのはバラード『ハイ・ライズ』のような映画だったのだが、韓国の住宅事情がよくわからなかったとかなり退屈な映画となってしまうような。富裕層が高層マンションに住んでいて、なぜあそこまで食料を>>続きを読む

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ガリ勉優等生でもイケてない女子高生二人組が卒業のパーティは弾けて思いを告白しようと(ひとりはイケてる女子にひとりは副生徒会長に)するのだが。下ネタ満載の学園コメディなんだが、多様性という今のアメリカの>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.6

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予告編を観て「あの二人が帰ってきた」というのをてっきり『ブックスマート』の二人組だと思ったら、2001年に公開された映画のことだった。二人というが主人公は高校を卒業して女の友情は薄情にも途絶え、ヲタク>>続きを読む

VETERAN ヴェテラン リベンジ(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

朝からしょうもない映画を観ていた。PSTDなのにまた戦争ごっこやっているのかよ。復讐譚なのだが、退役軍人版「必殺仕事人」だろうな。アメリカの世界警察という野望が萎えた時にこういう映画でうっぷんを晴らす>>続きを読む

スノーデン(2016年製作の映画)

4.0

スノーデンが自衛隊のシステム構築に関わっていて、監視網をすべてアメリカから操作できるようにしたという。それをここでも取り上げられている。アメリカに逆らうと電力がすべて止まってしまうというマルウェア。マ>>続きを読む

リアリティ(2023年製作の映画)

2.8

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軍の機密文書をSNSに上げたらそりゃ、逮捕されるだろう。結果的にスノーデンになってしまった女みたいな映画。まったく無実の罪である日どやどやとFBIが押しかけてきたのかと思ったのだが、そういう事情だった>>続きを読む

海辺のリア(2017年製作の映画)

3.5

仲代達矢は『乱』でリア王(秀虎)を演じているけど、それを踏まえて(衣装に黒澤監督の娘さんのクレジットがあった)、老人ホームを抜け出した徘徊老人を演じている。登場人物も少なく演劇的。黒木華が野暮ったい娘>>続きを読む

千年の恋 ひかる源氏物語(2001年製作の映画)

3.2

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オールキャストなのだがラスト、松田聖子・浮船が歌を歌って持って行ってしまうのは、当時のスターだから仕方がないのか?

新源氏物語(1961年製作の映画)

3.2

こういう王朝ものは女優陣の競演になるのだが、葵上を演じた若尾文子の妖艶さが目立つ(ツンデレ・タイプ)。朧月夜の中村玉緒はおきゃんな感じ。末摘花は美人ではないとされるが、水谷八重子は宮廷の女ではない魅力>>続きを読む

サンザシの樹の下で(2010年製作の映画)

3.0

文化大革命下の恋だが、直接的には影響が描かれているわけではなかった。チャン・イーモウ監督らしい、今の中国を肯定する映画なのかなと。

主役のチョウ・ドンユィは『少年の君』に出ていた女優だった。中国のあ
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.7

『真夜中の虹』でも書いたのだが、ヴィム・ヴェンダースの絶望版なのだがラストはハッピーエンドとなる不思議な映画。「真夜中の虹」はラストが「虹の彼方に」をフィンランド語でうたうような感じだったがこれもラス>>続きを読む

牡牛座 レーニンの肖像(2001年製作の映画)

4.0

ソクーロフの「権力者四部作」の二作目。晩年のレーニンの傲慢ぶりが描かれているが、政治劇というより家庭劇になっているのがポイントか?こういう頑固爺は日本にもいそうだ。足が悪く自分の思うどおりにならない。>>続きを読む

ドリアン・グレイの肖像(1945年製作の映画)

3.9

この時代の映画はやっぱ面白い。オスカー・ワイルドの原作を読もうと思ったのだが映画であるのならと映画でみた。肖像画とは逆に描かれた本人は美貌を保ったままだが、肖像の方が老いていくというエドガー・アラン・>>続きを読む

牛久(2021年製作の映画)

4.1

『チェチェンへようこそ』の後に見ると、日本の税関で行われていることこそチェチェンなのだ。そうした恥ずかしい国家になってしまった現実を受け止めなければならない。

なによりもこれを撮影したのがトーマス・
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チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ー(2020年製作の映画)

3.9

少し前のロシアのチェチェンで起きている粛清のドキュメンタリー。チェチェンというとチェチェン紛争でロシアに敵対する国かと思ったが指導者がプーチンよりの独裁者になって極端なナショナリズムに変わってしまった>>続きを読む

魔界探偵ゴーゴリIII 蘇りし者たちと最後の戦い(2018年製作の映画)

3.7

ゴーゴリ『ディカーニカ近郷夜話』を原作としたダークミステリー。作家になる前のゴーゴリが探偵としてディカーニカ村に行くのだが、それはゴーゴリがその村の出身で実は魔界生まれだったというストーリー。ゴーゴリ>>続きを読む

ポエトリー アグネスの詩(うた)(2010年製作の映画)

4.0

』衝撃作ばかりの韓国映画なのはそういう映画を好むからなんだろうな。この映画も衝撃的なシーンや描写はあるが全体としてはポエジーな雰囲気に包まれている。それは中学生の孫を育てるお洒落お祖母さんの存在感によ>>続きを読む

ドリー・ベルを覚えているかい?(1981年製作の映画)

2.9

ちょっと点数厳し目かも。3を普通にした。いままでは3.5だったけど。半分ぐらい寝ていた。まだクストリッツァ監督が『アンダーグランド』のようにはち切れてないときのデビュー作か。ボスニアの悪ガキが娼婦に恋>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.5

正月から地震があって録画した『すずめの戸締まり』を観た。地震で喪失たものへの鎮魂歌のようなアニメか。日本神話を折り込んで神道のプロモートアニメみたいな内容か。納得してしまうんだがラストは説教的に感じた>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.5

ストーリーはまあまあだけどゴジラ本体がドーピングしすぎて動けないじゃないか。陸ではおっ立っているだけで、筋肉つけ過ぎ。下半身デブだし、歴代のゴジラと比べてもカッコよくない。オリジナルは尊重したストーリ>>続きを読む

由宇子の天秤(2020年製作の映画)

4.2

由宇子の家庭問題があり、世間体ということが、組織や仲間や家族に属しているからこそ、その中での個人主義に徹することの難しさ。父親の問題は娘には関係ないのだからと思うのだが、それが会社に迷惑をかけ取材者に>>続きを読む

レッド・ロケット(2021年製作の映画)

4.0

監督は『フロリダ・プロジェクト』のショーン・ベイカー。底辺生活者の生き様を喜劇的に描いて面白かった。登場人物のキャラが個性的でリアル。湾岸の吹き溜まりというような工業地帯は川崎を連想させた。工場地帯の>>続きを読む

魔界探偵ゴーゴリII 魔女の呪いと妖怪ヴィーの召喚(2018年製作の映画)

3.5

Ⅰよりは面白くなっていた。女の魔女性とか黒騎士とか。ゴーゴリは弱い男だけどなんとなくほっとけない男のようで、シャーロック・ホームズのような医者がいい。Ⅲはもっと期待できるかな?

ヤジと民主主義 劇場拡大版(2023年製作の映画)

4.1

ヤジというのはけっして歓迎されるものではないが、それを排除するのはもっといけないことだと理解する映画。

まず公道の演説でヤジを飛ばすというのは、当たり前のようにあることで、それを演説で黙らせるのが自
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.6

映画館で見ようと思ったがNetflixでやるというので自宅映画館。自宅だと集中出来なくて一度中断してしまった。モノクロからカラーに変わるところが面白いと思うがバーンスタインの映画というより妻の映画だっ>>続きを読む

魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たち(2017年製作の映画)

3.0

ゴーゴリのウクライナの民話集『ディカーニカ近郷夜話』をホラーチックに現代風映画にしたような。ペテルブルクから故郷に戻ったゴーゴリ探偵が悪霊と対決する。ストーリーは見えにくいのだが、ゴーゴリというよりエ>>続きを読む

ニッポン国 vs 泉南石綿村(2017年製作の映画)

3.9

石綿産業の盛んだった泉南の2006年から始まった石綿訴訟。最初は一地方の裁判のドキュメンタリーがこれほどの規模(215分)の映画になるなんて驚きだ。最初は裁判の結果を待たずに次々と亡くなっていく被害者>>続きを読む

BPM ビート・パー・ミニット(2017年製作の映画)

4.0

今年(2020年)のベスト1かもしれない。去年のカンヌのパルムドールだった。エイズ活動団体ACT UP Prisのメンバーの闘いを描いたフィクション。ドキュメンタリーだけど原一男監督『ニッポン国VS泉>>続きを読む