ハルさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

2.5

引き続き昨年分です。

『翔んで埼玉』といえば、あるあるネタを盛り込みつつ、自虐に振り切った丁々発止なやり取りと不可思議な勢いで押し切る異色作。
前作は初見+強烈なノリで本来は苦手なギャグ映画に気持ち
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.6

あけましておめでとうございます🙇
今年もよろしくお願いします。
昨年末、レビューできていない作品がいくつかあったので…まずはそちらを。

独特の空気感はたぶんアキ・カウリスマキ監督の味なのだろう。
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.9

悩んでいたところをホラー通の素敵女子に後押ししてもらい、怖さ半分ワクワク半分の『TALK TO ME トーク・トゥ・ミー』

まずはノリの良さがGOOD!
怖さの塩梅も絶妙だけど、構成や撮り方がスタイ
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.9

子供の頃に見ていた『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズ。
オススメ頂いたので今回もレイト・ショーへ。
ちなみに知識はアバウトそのもの。
悪い妖怪を“鬼太郎一味が倒す”程度のざっくりしたイメージのまま鑑賞。

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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

Christmasのレイト・ショーにて。
渋谷の公園を掃除して暮らす日々、丁寧に仕事をこなし、ひたむきに生きている男の美しさにただただ見惚れる。
ヴィム・ヴェンダース監督×役所広司、二人だからこそ構築
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屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)

3.9

レイト・ショーに間に合ったので、オススメ頂いた作品を劇場鑑賞。
事前に「集中して見れば良さが伝わる物語」と教えてもらったので、骨子を捉えるようじっくりと鑑賞。

作品のテーマは『イメージ』
“想像”っ
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市子(2023年製作の映画)

4.1

タイトルは名称のみ。
つまり、この作品の全ては『市子』を演じる杉咲花に掛かっており、彼女が魅せる表現者としての力が場を支配していた。
20代でこのレベル。
いったいどれだけのものを乗り越えれば、たどり
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.0

冒頭の説明を見た時に「あ、黒柳徹子さんのヤツ!」と気付いた。
自由が丘、大井町線など今の自分の生活圏と密接したエリアであるため、それだけで親近感の湧く作品。

天真爛漫、好奇心旺盛な“トットちゃん”が
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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023年製作の映画)

3.9

進路や親との関係性でうまくいっていなかった百合(福原遥)が突如タイムスリップした戦争終期の日本。
そこで出逢った軍人の彰(水上恒司)と百合が恋をするタイムスリップを絡めたラブストーリー。

“戦争”を
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MY (K)NIGHT マイ・ナイト(2023年製作の映画)

3.8

淡く儚いエピソードが散りばめられた、好きな雰囲気の作品。
“横浜”を舞台に男女三組の物語が描かれ、各組のエピソードをスイッチングしながら展開される群像劇。

女性陣がお店にオーダーした役を男性が演じ、
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バッド・デイ・ドライブ(2023年製作の映画)

3.6

「リーアム・ニーソンぽい作品だな!」が第一印象。
設定が雑だったり大雑把だったりもするけど、臨場感とドライブアクションでゴリ押しするスタイル。

子供を学校へ送るための運転中、見知らぬスマホを車内で発
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隣人X 疑惑の彼女(2023年製作の映画)

3.6

不思議なタイトル。
内容の想像ができず、それを楽しみに観賞したが、若干のSF要素を加えた至って普通のラブストーリーだった。

アメリカに続き、“惑星難民”を受け入れることに決めた日本。
枠を宇宙に広げ
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怪物の木こり(2023年製作の映画)

3.6

東京国際映画祭ではチケットが取れずに鑑賞を断念した作品。
原作は『このミステリーが凄い』の大賞受賞作という触れ込みだったので、とても期待していたが、評判はいまいちなよう…

率直に感じたのは確かに設定
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(2023年製作の映画)

3.3

“やりやがった加瀬亮”の衝撃と“エンケンの暴走”が余韻として強烈だ…
もはやそれのみが頭を埋めつくしている。

織田信長が出てくる作品は世の中に星の数ほどあれど、ここまでやった人がいるのだろうか?
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朝がくるとむなしくなる(2022年製作の映画)

4.0

公開記念舞台挨拶にて。
ひたすらに優しい雰囲気に彩られた、とても好きな作品。
事件なんて何も起こらず、淡々と小さな幸せの光が集りゆくような、穏やかさと癒やしに満ちたお話。

仕事を辞め、コンビニでバイ
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OUT(2023年製作の映画)

4.0

めちゃくちゃイカしてた。
近年の大ヒットもあり、ヤンキー漫画の実写化と言うとやはり『東京リベンジャーズ』が思い浮かぶと思う。
けれど、これはオールドタイプ。
『ろくでなしBLUES』や『湘南純愛組!』
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.8

わかりやすくフライトパニックからの脱出アクションを楽しめる良作だった。
嵐によって緊急着陸した先は武装集団に支配された無法地帯。
乗客を守りつつ脱出しなければならないという過酷なミッションを課せられた
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

冒頭まず思ったのは、「神木くん大人になったなぁ〜」と。
メイク込みとはいえ、だいぶ勇ましい顔つきになっていて、格段に『男臭さ』が漂っていた。
もう30を越えたから当然といえば当然だけど、子役のイメージ
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インファナル・アフェアII 無間序曲 4K(2003年製作の映画)

4.0

壮絶なフィナーレを迎えたPart1のラスト。
第二部は一体何をやるのだろう?と興味津々のまま連続鑑賞。
始まってすぐ、「あ〜これはエピソード0的なやつか!」と判明。
Part1では二人が潜入に至った過
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インファナル・アフェア 4K(2002年製作の映画)

4.1

日本版、ハリウッド版は鑑賞済みだが、公開年から時間が経過していたため、オリジナルを見ていなかった。
だからこそ、このリバイバル企画は見逃せない。
折角の4Kリマスター、映画館でみたいもんね。
そして、
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コーポ・ア・コーポ(2023年製作の映画)

3.4

住人の自殺から始まるためちょっぴり重いシーンもあるけど、ほのぼのした雰囲気の普遍的な日常切り取り作品。
怪しげなボロアパートで暮らす住人たちの生活へフォーカスした物語。
格安、風呂なし、鍵なし住居に住
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花腐し(2023年製作の映画)

3.7

ひょんな事から出会った二人が意気投合し、昔の女について語り合うお話し。
付き合っていた時には真意の掴めなかった言葉や行動はこういう過去があったからなのか…と、栩(綾野剛)の中で少しずつ朧気だった輪郭が
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法廷遊戯(2023年製作の映画)

3.6

『五十嵐律人』原作のミステリー作品。
司法試験の説明、ロースクールの解説を混じえながら、弁護士になった久我(永瀬廉)が元同期生の起こした事件に向き合っていく。

いわゆるエリート層は“予備試験”という
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駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)

4.1

手放しに称賛できるアニメ作品、実に素晴らしかった。
お酒について豊かに学ぶ時間。
作画、声優、そして仕事に対する真摯な姿。
そのどれもがEXCELLENT!
特に秀逸なのは“嫌な人が誰も出てこない事”
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正欲(2023年製作の映画)

4.0

原作購入済、なのに未読のまま公開日が…
折角の劇場公開期間なので、映画から見てみることに。

性癖の話というのは聞いていたけど、『水フェチ』というのは初めて聞いた。
フェチというか…水の音に欲情して自
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人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした(2023年製作の映画)

3.6

お金に困窮した元アイドルの20代女性が見知らぬ、おじさんと同居する。
ここだけ切り取ると悍ましい空気すら漂うが、家賃3万円で立派な戸建てに居住可能、その上お風呂や各種家電も使い放題とくれば、即決間違い
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.0

今年一番の衝撃を刻まれた『月』の石井裕也監督の最新作。
一風変わった角度から映画業界の現状と家族の在り方を描きだす、不思議な雰囲気を醸し出す物語。
前半は映画業界の闇を描き、後半は疎遠になった家族達の
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さよなら ほやマン(2023年製作の映画)

3.8

予告の質感から『サバカン』的な雰囲気を感じ取り、密かに期待していた作品。
結論から話すと後半の失速がなければ…色々と“惜しい”一作。
ただ、マイナーながら演出の巧みさと抜群のキャラ設定で観客を引き込む
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おまえの罪を自白しろ(2023年製作の映画)

3.5

学生の頃に真保裕一作品を読み漁っていた影響もあり、彼の原作ということで楽しみにしていた一作だけど、良くも悪くも地上波のドラマクオリティーだった。
さして、深みもなく展開される会話劇。
登場人物たちの関
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オールド・フォックス 11歳の選択(2023年製作の映画)

3.5

東京国際映画祭2023にて。
出演者は門脇麦しか知らない&思いつきでチケットを取ってしまった台湾作品。
なので、内容は何もわからぬ状態。

とりあえず見ていくと、親子二人が亡くなった奥さんの夢であった
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

4.1

R15指定、かつ描写がキツそうということもあり、悩んでいた本作。
そんな中、映画好きの素敵女子が目をキラキラさせながらオススメしてくれたので、鑑賞してみたら大当たり!
『ジョン・ウィック』や『イコライ
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オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

3.7

『ドミノ』に続き、こちらも評価が伸び悩んでいるようで多少心配だったけれど、ジェイソン・ステイサムの強さだけ見れたら満足のボクは思いのほか楽しめた。
ストーリーや設定はエージェントが潜入してミッションを
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ドミノ(2023年製作の映画)

3.3

なるほど。
主演ベン・アフレックで設定も面白そうなのに評価がいまいちなのは納得。
予告ではかつてないレベルの大ドンデン返しがあって、謎に翻弄される感じ…なのに、これはオーソドックスなSF作品なんだよね
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わたくしどもは。(2023年製作の映画)

2.6

東京国際映画祭2023にて。
冒頭二人で身を投げるシーンからはじまり目覚めたらそこは不思議な世界。
お互いをキ(黄色)やミドリ(緑)と呼び合い、幻想的でふわふわした自然豊かな環境で生活が織りなされてい
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ナックルガール(2023年製作の映画)

3.6

東京国際映画祭2023にて。
韓国人監督と日本キャストのコラボレーション作品。
ジャパニーズノワールな香りムンムンの一本。
連絡のつかなかった妹の死体が発見されたとの連絡を受け、立ち会った姉の欄。
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キリエのうた(2023年製作の映画)

4.3

珠玉の物語だった。
陽の光に懐かしさと愛おしさを感じられたら、もうそこは岩井俊二ワールド。
タイトルバックの美しさとそこから繋がる幼少期のシークエンスへ一気に惹き込まれ、ノンストップで最後まで。
今作
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