藤見実さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

実録外伝 大阪電撃作戦(1976年製作の映画)

4.6

松方渡瀬それぞれの死に際ショットの美しさがもう絶対忘れられないわけだが、それは別として見るべきシーンがたくさんある。山口組っぽいのが全国の兄弟分集めて襲撃前夜に修学旅行の割り振り(グループ分けで「五番>>続きを読む

腰抜け二挺拳銃(1948年製作の映画)

3.8

ボブホープ初。バッチリ面白コメディ。ジェーンラッセルもなかなか色っぽいし、女性ガンマン似合ってる。ウェルメイドなコメディでしかないんで、そんないうこともないのだが、インディアンにおける呪術師の扱いが見>>続きを読む

パルムの僧院(1947年製作の映画)

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『花咲ける騎士道』がはちゃめちゃに面白かったのでもしかしたら…と思ったんですが、そんなはずないですね。長くて怠い文芸映画でしかなかった。ジェラールフィリップが映ってない瞬間がキツい。

花咲ける騎士道(1952年製作の映画)

5.0

ジェラールフィリップ無双映画なんだけど、こんなにも動けるんだ。びっくりした。馬が走ればきちんと尺取ってやるし、チャンバラもまあまあ撮る。そして全く退屈しない展開。これは良い。従者が窓から追手を覗くとこ>>続きを読む

戦慄怪奇ワールド コワすぎ!(2023年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

幽霊が仲間に/工藤が異界の存在に(光と闇のドッペルゲンガー的な筋ね)/電話越しの除霊/ゲロのスローモーションリプレイ/スマホのカメラが壊れてカメラ一台体制に→ノーカットでという建前/思いは時と場所を超>>続きを読む

フリーク・オルランド(1981年製作の映画)

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いつ終わるのかとずっとモジモジしちゃった。ファスビンダーとホドロフスキーとブニュエルの1番面白くないところを延々と引き伸ばした悪魔融合的な映画、観たことない絵は一つもない、逆にすごいわ。※映画の感想じ>>続きを読む

デイ・シフト(2022年製作の映画)

4.5

非常に良くできていた。ジョン・ウィック的アクション。これはもう一作あってもいい。

ブロードウェイ・メロディー(1929年製作の映画)

3.1

吃音、よっぱらいの濁声、言い間違いなどトーキー的なそれが楽しい。草創期ミュージカル、台詞を音楽にする、みたいなことはなく、音楽を題材にした映画、というくらいのものか。レビューの撮り方について、とりあえ>>続きを読む

戦略爆撃指令(1948年製作の映画)

3.4

ほとんど帰還しなかった飛行機を数え、操縦士が死に操縦経験のない狙撃手がギリギリ運転する機体を滑走路に何とか乗せてもブレーキを踏んでしまって燃えてしまう。出撃しなかった大尉が勲章をもらい、メディアは勝手>>続きを読む

地獄の天使(1930年製作の映画)

4.8

(興奮のまま書いたんでぐちゃぐちゃ)

ヒューズ監督はならずものと合わせて二作目。なんといってもオープニング曲からスコセッシの『アビエイター』(スコセッシ映画でほぼ唯一大好き)を思い出し、風呂入らなく
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モンキー・ビジネス(1952年製作の映画)

4.2

実は未見だった。「なに!っなにさ!なんなのさ!」みたいな会話で全てが済まされてく。手はぶんぶん振り回され、足はピクピク動き、死ぬほど雄弁。世の中の被写体子供映画はこれを見習ってほしいものだ(?)。

シャレード(1963年製作の映画)

3.5

暗がり(劇場のカンニングのためのひとのオーケストラ席にあるスペースってなんて言うんだっけか)で光るオードリーの目が猫みたいでビビる。シャワーをスーツをきたまま浴びるケイリーグラントが彼らしくていい。>>続きを読む

新婚道中記(1936年製作の映画)

4.7

いやこれリチャードブリンズリーシェリダンの悪口学校のアメリカン再婚ものですね。面白い。犬は最後の場面にいて欲しかった。

男の顔は履歴書(1966年製作の映画)

3.0

中原早苗がうるさくてゲンナリするし、説明口調もうるさいし、談合が多く最後になるまで見せ場も少ない。が、沖縄戦のローアングル横流しや洞窟のシーンは忘れ難いものとなっているし、加藤泰がやってたことが塹壕に>>続きを読む

ヒット・パレード(1948年製作の映画)

4.1

ダニーケイの鼻って確かに見てるとツンツンしたくなるよね。豪華。

(2023年製作の映画)

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ダールとウェスのやつだったらこれが一番よかったかな。セット動かしてくれるのとカメラポジションいじってくれてるたけだけど

海を待ちながら(2012年製作の映画)

3.5

アラル海(農業用水の汲み上げ過ぎで面積が激減した塩湖)の話を寓話化したと言った感じのお話。若くて目鼻立ちもよくみんなに好かれる漁師は、今日は出ない方が良いというシャーマンの言葉に反して海に出て漁をする>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.3

ギンギラの大阪コンチネンタルでのドニーイェンとキアヌのぬらぬらした一対一が良い。というかまあ、ドニーイェンが座頭市すぎて全映画ファン号泣という話はあるだろう。パリの階段のところよかったねぇ。個人的には>>続きを読む

ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

3.6

本、犬、馬、アーマーよけなどめちゃくちゃ楽しめた。ジョンウィックオタクの寿司職人が可愛い。公務員的に人を殺していくところ(陣営に立ち向かうところ)と、派手に一騎打ちするところの差よ

フィフィ・マルタンガル デジタル・レストア(2001年製作の映画)

4.3

モリエール賞をもらった劇作家は、「モリエール」という名前に相応しくないと言って自分の演劇を頭でっちに書き直す、そのせいで役者たちが集められ、再稽古となる、という始まり方なのだが、ベラベラと思弁的な内容>>続きを読む

ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

3.0

鉛筆で殺すところが観れたので満足してしまう。地下鉄でのやり取りはなかなか乙。一作目より編集がバキバキしてなくて見やすい。以上

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.0

ブロンカンプは『第九地区』しかみていない。なによりも流線型の車が美しい。スピードによる世界の破壊と自己とマシンの一致というテーマはPOVで描かないところがミソ。撮ってる側は興味なさそうだけど、乗ってる>>続きを読む

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.5

実は初めて見た。2014年らしいルックでこりゃ嫌いだな〜、と思っていたが、丁寧に丁寧にアクションの一挙一動を収めようという姿勢に感服した。が、致命的に繋ぎが下手なのと、致命的にクロスカッティングがダサ>>続きを読む

砂塵(1939年製作の映画)

3.7

ディートリヒですら落とすジェームズスチュアートよ。ほしい要素は全部ある保安官ものって感じで、コンパクトで良い。

東京スパイ大作戦(1945年製作の映画)

3.5

キャグニーが柔道をしまくる。キャグニーが柔道をしまくります

桃太郎 海の神兵(1945年製作の映画)

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技術的にすごいので見た方がよいが、作劇はある程度めちゃくちゃで、時代背景と合わせてそこが見どころではある。影絵パートは白眉の出来。

労働シーンがものすごくダンボだし、全体的にものすごくディズニー。
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.5

全てが劇中劇外の存在であるマーゴットロビーにかかっていたような気もしないでもないが、(実はあまり好きではない)ウェスアンダーソンの中ではベストを喰らったかもしれない。

(枠内の切り返しで永遠に距離を
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.5

フィアットが横転し、手錠でつながる2人の位置が入れ替わり、運転席に座った方が運転しなければならなくなる、という古典的な喜劇が良かった。その後の列車アクションはちょっと見劣りするが、パラマウントのロゴみ>>続きを読む

摩天楼(1949年製作の映画)

4.3

個人主義を貫く建築学生の男ゲイリークーパーは、その作品の独創性から仕事を得られず失望して採掘の日雇い労働者になるが、そこで採掘場の所有者の娘であり建築コラム二ストのパトリシアニールに出会う。階段の上に>>続きを読む