eulogist2001さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

eulogist2001

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きさらぎ駅(2022年製作の映画)

3.0

B級な感じが否めない。映像の作り込みというよりはシナリオの捻りが足りない気がする。

夜明けまでバス停で(2022年製作の映画)

3.4

実話に基づいていると思う。2020/11月、渋谷の幡ケ谷のバス停で46歳の男が64歳のホームレスの女性を殺した事件。

当時NHKのクローズアップ現代などでも取り上げられた記憶がある。

かなり政治的
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殺人鬼から逃げる夜(2020年製作の映画)

3.9

想像以上に面白かった。クライムサスペンスとしては先が読めずに緊張感が持続するのが必須条件。本作は一瞬先が読めなかった。

単調に見えて、いろいろな伏線が張られていて、それが要所要所で効いてきて、感心し
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怪物(2023年製作の映画)

3.8

登場人物のそれぞれの視点で世界が描かれる。フィクションに限らず、これが現実だと各自が信じている世界も俯瞰して眺めればこの作品と同じだろう。

異なった価値観やモノの見方、誤解や欺瞞、妥協と反発。愛情と
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(ノット)・ラスティング・フォーエバー:ダイヤモンドをめぐる不実な真実(2022年製作の映画)

3.8

ダイヤモンドの夢。実はその夢の世界に閉じ込められているのは我々なのだとしてら。

貴金属。ブランド品。希少な品々。本作はかのデビアスがスゴいのはダイヤモンドの夢という世界観を世界中に広め、実際にはその
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踊ってミタ(2020年製作の映画)

3.6

ふつうに愉しめた。特に凝った構成や新鮮さはないけれど、スタンダードな青春モノみたいな感じで楽しめた。

武田玲奈がかわいい。田舎のかわいいコはこんな感じかな。ダンスもいちばんこなれて見えた。

ザ・マザー: 母という名の暗殺者(2023年製作の映画)

3.4

シンプルで愉しめた。冬山の映像が素晴らしい。母子関係に他にもう一捻りあっても良かったかも。

ジェニファー・ロペスが逞しい。その逞しさと母の愛のミスマッチがシビれる。

被害者が容疑者となるとき(2023年製作の映画)

3.8

アメリカでは毎年46万人が性被害に遭うも、起訴率は1パーセント。なんだそれ⁉︎どうみても何かが間違っている。

ある女性ジャーナリストがそこに疑問を持ち4年に渡り執拗な調査を繰り広げる。その過程を見て
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「生きる」大川小学校 津波裁判を闘った人たち(2022年製作の映画)

3.8

突然、津波でわが子を失った大川小学校の親たち。行政は事勿れ主義や保身からの秘密主義で組織ぐるみで隠蔽と責任逃れに終始する。教育機関の信用や責任などどこにもない。責任ある教育の長や監督者たる自覚のかけら>>続きを読む

許された子どもたち(2019年製作の映画)

3.8

相反した複雑な思いが交錯する。そしてそれは時間が経てば整理・整頓されるようなものではない。

いじめの原因や責任、少年犯罪はどう扱うべきなのか、更生をどう考えるのか、家族や周りへの影響、世間の無責任な
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ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

3.4

600万人のユダヤ人が殺される契機となった会議。参加者はもちろんドイツ人のナチスの親衛隊や国の高官などだが、ゲルマン民族の優位性とユダヤ人に対する差別意識には衝撃だ。冷静かつ心底、信じてる。そういう人>>続きを読む

空気殺人~TOXIC~(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

なかなか予想し得なかったどんでん返し。しかも核心の核心。いやあ、やられた感あり。

しかし実話に基づき2万人も死んでるってところがゾワゾワ。

加湿器殺菌剤なんてふつうに喜んで使いたくなりそう。空気に
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君たちはまだ長いトンネルの中(2022年製作の映画)

4.0

なんとも小気味良い。かなり単純化されているが本質的なところは正しい。

・プライマリーバランスのウソ。これはいろんなところで言われ尽くしているが、マスコミでは性懲りも無く繰り返し、国の借金は悪だという
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

Blu-ray
ラストでジョン・フォードと会うシーン。もおこれだけで泣ける。いや、このための作品だった。映画好きの少年の湧き上がる歓びには100パーセント共感。わお。

生きていく上でいま流行りの「推
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大阪物語(1999年製作の映画)

3.2

大阪的なものが詰まってたように思う。たくましさ、いい加減さ、ダメさ加減、現状肯定、なんとかなるさ、もろさ、あきらめのよさ、そして人情。

池脇千鶴。すばらしい。あの歳で大阪を演じきってた。驚きでしかな
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

娘が亡き父親との11歳の時の旅行を20年後にビデオで懐かしむ。その回想と現在の短いショットを挟むことで作品は進む。
まずはそのあたりが、ドキュメンタリーなのかサスペンスなのか予備知識なしにみると戸惑い
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ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)

3.8

教育はけして自分たちの考えや技術を鵜呑みにさせることではない。それはまだ、基本的な考え方が定まっていない低学年生にとっては重要だろう。

相手の考えに耳を傾けながら、お互いに問い掛けることで考えを深め
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グリーンバレット(2022年製作の映画)

3.2

思ってだのとは違いましたが、それなりに楽しめたかな。

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

3.8

足し算でも引き算でもなく。日々、身体を動かし、腹が減れば丁寧に土の恵みをしっかりと喰らう。
そこには正しく自分の生と向き合う禅僧のような暮らしが残る。

明日や明後日ではなく、今日一日を丁寧に生きて、
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ロープ(1948年製作の映画)

3.0

シンプルな構成。パーティが開かれた一部屋で話が完結する。

優生思想を持った男たちが友人を殺してしまい、結局、パーティ参加者にバレてしまう。

ラストシーンが今となってはあっけなく感じる。ただ芝居を見
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リトル・オデッサ(1994年製作の映画)

3.8

ハードボイルド。だが、そこには悲哀と情愛、肉親であるが故の愛憎などが色濃く滲む。説明のない展開が想像を膨らませる効果があり、それぞれの役者への想いが観てるものの中でも錯綜して、単純なテーマや結論を描け>>続きを読む

ブライアン・ウィルソン/約束の旅路(2021年製作の映画)

3.8

ビーチボーイズ。39歳でのデニス・ウィルソンの溺死は今でもショックだったし、カール・ウィルソンが51歳で亡くなった時はさらに驚いた。
長男のブライアンのセンシティブな心はどれほどのものなのか想像もつか
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凪の島(2022年製作の映画)

3.8

いい話だなぁ。親の関係に傷つきながらも、いや、だからこそより強く優しく育つ。おとな以上の他者への気づかいや想いがある。

新津ちせの演技には舌を巻く。表情や演技が自然。周りの男の子2人とは段違い。
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科学者とジェンダー(2020年製作の映画)

4.0

事実や客観性を重んじ、極めて知性の高い職業という認識がある科学者たち。

その世界での女性差別や民族差別やいじめの実態は想像を越えていた。驚きを超えて怒りを感じる。子どもの児戯どころか、動物でさえ仲間
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12か月の未来図(2017年製作の映画)

3.6

高名な父を持ち、名門高校で働く中年男のフランソワ。ひょんなことから問題児ばかりの中学に赴任する。

そこでいちばんの問題のある黒人生徒との奇妙な関係が生れる。そこに至るまでのやりとりはいささかありきた
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フォーリング・ダウン(1993年製作の映画)

3.6

自己中でキレやすい男をマイケル・ダグラスが好演。その演技を見ているだけでもかなりイライラするw

世の中の犯罪はもしかしたら、こうした本人が意識していない正義感や相手への強い執着がなにかのキッカケで暴
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星屑の町(2020年製作の映画)

3.8

ベタな「歌謡曲」みたいな物語なのだが、のんが絡むことで躍動感が生まれてた。ほんとうにのんは不思議な女優だと改めて思う。

演技はけして上手くないのにリアリティがある。田舎くさい雰囲気なのに、どこかこの
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神様の思し召し(2015年製作の映画)

4.0

思いもかけずハマった。意外性もあり、ユーモアもあり、ヒューマンドラマでもあり、気楽に見始めたのだけれど、めちゃくちゃ感動した。

物語としてはシンプルながらも味付けが絶妙で、その味わいに少しずつ気がつ
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.1

ゆるゆる。先の見えない繰り返し。そうした沈滞ムードからどうやってこの先展開していくのか、と疲労感を覚えてきた頃からの盛り上がり。すばらしい。泣ける。劇中のマンガも最高すぎる。そしてマキタスポーツのいい>>続きを読む

イレブン・ミニッツ(2015年製作の映画)

3.4

面白い構成。黒い点が空に浮かぶのをみたひとたちが、ラストで全員同じ場所で事故に遭う。

最初はさまざまな登場人物がアトランダムに出てきて混乱する。必死に追っているうちに一つの点に集約されていく。

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愛してる!(2022年製作の映画)

3.6

なかなかの変態作品。だが奇妙にさわやかな余韻がある。自身の中にある偏見や羞恥心などを越えたところにある欲望。そこに心が気がつく自由さ。既存の価値観や関係性からあっけらかんと解き放たれることの清々しさと>>続きを読む

お兄チャンは戦場に行った!?(2013年製作の映画)

3.4

自分の耳を切り取り、妹の陰毛をお守りにする4年も引きこもっていた青年。こう書くと変態映画のようにも思えるが、ほのぼのとしていてユーモアも感じる短編。兄妹のキャラもどことなくリアルでもあり、ファンタジー>>続きを読む

妖怪の孫(2023年製作の映画)

3.8

おぼっちゃま育ちでいささか出来の悪い子どもだが、要領は良く愛嬌があったために想像を越えて権力を持ち、その海を嘘と適当さとイメージだけのやったフリで泳いだ結果、殺されてしまった。

しかしこうして振り返
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ヘッドスペースの安らぎガイド(2021年製作の映画)

3.2

自律訓練法をアニメを手助けに実践できる。シンプルはアニメがわかりやすい。こういう作品を作る発想も感心した。

警官の血(2022年製作の映画)

3.8

シナリオがなかなか粋。誰が正義なのか輻輳してわかりにくくなっているが、実はそれこそが肝。
白でも黒でもなくグレー。だが黒に堕ちるな。

二項対立にして分かりやすくする作品が多い中、異色。真っ白な刑事が
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戦場ぬ止み(2015年製作の映画)

3.9

沖縄が戦中戦後、そして現在もアメリカの属国たる日本政府に蹂躙されてきたことがよく分かる。そして日本人のほとんどすべてが「沖縄」の問題として扱って、差別的に無視してきた事がその背景にはある。

「沖縄」
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